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その段階で革新性があるものは逃げていく

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http://www.mita.pw/?p=1611
OSは「最先端のおもちゃ」という時代はとっくに過ぎてて「ちゃんと裏側で必要な仕事してくれればいいんだよ、っていう「裏方」の存在になったんだよね
Windows10までのピンバッジ入のWindows10パッケージが出たそうだ。こういうもの作られても、WindowsというOSに思い入れがあるわけじゃない。じゃ、他のOSに思い入れがあるのかといえば、そうでもない。だいたい、OSなんてのはぼくにとって道具だからね。インフラの1つとして、ちゃんと動いていればいいのですよ。思い入れがあるとかないとかじゃなくて、ね。Windows10の最大の問題は「インフラとしてちゃんと動かない」ってことだね。ぼくにとってはね。
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ドライバの不備とかで今まで使えていたデバイスが動かない、とか、そういう問題。Windowsだろうがなんだろうが、OSとかコンピュータは仕事で使う道具。だから、思った通りにちゃんと動いていればいいのであって、趣味で時代とともに変えていく、なんて気はさらさらない。最先端のもの(新しいもの)が無料ですから、使ってください、って言われても、そんなことはどうでもいい。目の前の業務が時間通りにトラブルなくちゃんと終わればいい。そういうものだよ。

Windowsに限らず、米国のIT企業は、新しいもののリリース時のプレスリリースに「Leading Edge(最先端)」なんかの「煽り言葉」を今でもよく使うんですよ。時代錯誤だねぇ。かつてPCを使う「アーリーユーザー」が、開拓者のように(子供の遊びみたいに)新しいければ、最先端と言われれば、一も二もなく食いついた、って時代の名残だよね。でも、いまそれが「新しいから、素晴らしいらしいから、新しいものを使おう」って人はほとんどいなくなった。ITそのものは当たり前であって、人よりも先にすごい体験をしてドヤ顔をするとか、ってものでもなくなった。いや、そういう時代はあったけど、今はもうそういう時代は通りすぎて、ITはインフラとして当たり前のものになった。
特にOSなんていうドがつくくらいインフラでいいものはね。それが便利だから使う。便利なものが使えないという噂を聞けば使わない。それだけのこと。それが今という時代のPCのユーザー像であって、ことさら「新しい」ものはOSに求めていないんですよ。OSの役目は「確実に動く」ってことだけで、それ以外じゃない。(中略)今の時代はITがインフラとして動く時代。例えて言えば、すげぇハイテクを使っていたとしても、あって当たり前、自動車のエンジンみたいなもんですよ。作っている側はすごい人をたくさん高給で雇って作るすごいハイテクなのに、使うほうは当たり前と思って使う。動いて当たり前。動かないときだけ文句言われて大ブーイングの嵐になって、どこでもDisられる。そういうものをインフラというわけですね。
だからさ、OSが新しいものになれば、物好きがすぐに飛びついた、っていう時代じゃないわけですよ。でも、作る側は旧態依然の感覚が抜けないのね。それ、成功体験だからね。だから、こういう「ユーザーの思い入れ」に期待する、バッジのコレクションみたいなもの作って売れると思うんでしょうね。売れないよ。これじゃ。
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日本マイクロソフトがDSP版Windows 10 Pro 限定特別パックの購入特典として、歴代Windowsロゴ入りピンバッジを計2000本出すのだそうな。ピンバッジは、Windows 98/2000/XP/Vista/7/8/10のロゴが入った計7種類とか。
まあ、ピンバッジという段階で、オールドファンや趣味性の高い人をあてにしているのだから、そこまで気にしなくてもいい気もする。マイナーな希望でしかないし、しっかり黒歴史(Me)を隠してる気がするしね。
さて、

Windowsに限らず、米国のIT企業は、新しいもののリリース時のプレスリリースに「Leading Edge(最先端)」なんかの「煽り言葉」を今でもよく使うんですよ。
とある。
このあたりの見方は、自国のプレゼンテーション文化(ニーズはともかく訴求する)の影響もあるようで、過去のCMでは「マイクロソフト「surface」のCM「新しくなったWindows研修医篇」などに同じにおいがするところがあるし、AppleのCMでも似たようなものがある。(ちなみに、これらは台本は一緒で、言語のみローカライズしているらしい。「surface」のCMは台湾で作成し、同時に台湾向けCM・香港向けCMを作ったという話もある。)で、日本ではこれらのCMは、文化的差異を示すのか、陥れるような、DisるようなCM自体が企業価値を損なうということもあって、嫌悪の意識で見られている場合が多いようである。
アメリカの場合、倫理面でこのようなCMが否定されることはいまのところは少ないようだ。なぜかというとCMに限らずTV番組でも、意見を出し合うためのプラットホームであるという認識らしい。したがってTVの誤報は否定されてもその発言者への叱責はそこまで強くないようである(人権に絡むと話は別)。しかし、これは逆に東アジアでは人対「(テレビの中の)ヒト」との関係性からその情報の正確性を判断し、採否を決める傾向があるため認めにくく、このCMもローカライズを失敗したという意見になる。しかし意見を出しあうための機器であると考えている情報機器のマイクロソフト「surface」では、コンセプトが人対人のリアルな関係性とはぶつかる側面もあり、相手に「寝た」ローカライズは商品性訴求にかかわる側面があるのだろうと考える。
なお、紗倉まなが大人のおもちゃのCMをやっているのにこの研修医篇をまねたものがあって、そういじくるかと企画にあきれたというか驚いたというか、著作権上から止めなかったのかとか。ただし意外と知性的な役割も(書いている文章からみれば基本的な教育・思考が堅固な方だが)紗倉まなが嵌ることもあるなと。
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だた、このようなインフラ的なものにOSがなっている場合、逆なことを言うと更なる収益性向上を図り、作った製品に対する人件費などの投資を回収する(さらには古いOSのサポートコストを圧縮する)ためには、ある意味危険をあおるか、いいものだよという煽りをかませるしか、収益特性が成り立たないほど、買い替え以外の新規OS購入ニーズが縮小しているということだろう。そこを考えると、インフラ化(土管化ともいえるか)する業務の収益スキームは、それをさらに発展させるとか革新化させる原資を生み出しにくいスキームといえると思う。
今の時代はITがインフラとして動く時代。例えて言えば、すげぇハイテクを使っていたとしても、あって当たり前、自動車のエンジンみたいなもんですよ。作っている側はすごい人をたくさん高給で雇って作るすごいハイテクなのに、使うほうは当たり前と思って使う。動いて当たり前。動かないときだけ文句言われて大ブーイングの嵐になって、どこでもDisられる。

つまりこのような市場では、供給する側には高い報酬を払わない。評価も低くしかでない。高い技術をもつ人材が必要としても報酬を持って対応できるわけではない。仕事の評価は前向きの仕事より後向きの仕事のほうがニーズは高いし評価されるから、高い人材リソースも供給できなくなるし、革新的なプランは提案できても実務に展開することが困難になる。つまりそれを前提で「かくしんしていかなくちゃ」と使命感を帯びて、業務を進めるならこのような「DisるCM、煽るCM」で他社市場をつぶすことで利潤を確保するしかない訳。だから、そのような代物であるということはわかっていても、企業活動継続においては、おためごかしでもOSのコマーシャル活動は「誇張しても」しなければならない。それに対して社会が「その企業の活動継続だからいいんじゃねえ」と思うか、「社会性の欠しい企業だから忌避しよう」が変わってくる。後者の活動はインフラ型で究極な形は「土管」である。
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もう一つは、このような「煽り」に対する嫌悪が、特に口コミ・SNSが普及しだした現在ではいよいよ疑心暗鬼になっており、情報を自主的に判断するように見えて、実態は遮断するような傾向が見えることである。そのため、煽りはますます利かなくなり、新たな商品提案は拒絶され、従来製品は基本性能の維持以外は価格競争にしか販売量拡大を見出せないことになる。
TVにしても冷蔵庫にしても、用途開発ということで高機能のものは開発されているのだが、それに対する批判が極めて多いのはともかく、食いつきが悪いとは言われる。商流の構築に対し裏をかくような行為にすべてがなってしまったともいえる。しかし、これらのものに対し収益性が取れないということで撤退することになると、インフラ化した物品の供給が止まることから問題になるわけである。
こうなると、海外のローコスト製品に移行するということがあるが、一方でサービス系のもののように属地性が高いものは、一部のNPO事業のように収益性の先行きを求めない資本で行う(もちろんNPOの事業は収益を取ってはいけないというものではない)とか、公的スキームに移行するか、ないしは収益スキームの低い業態で踏ん張るということになり、最後の場合はコスト圧縮の限界まで来ると雇用者に対し「ブラック」な業態に移行することもままある。で、「ブラック」な業態に移行する事業体を否定できないのは、これらの市場が全部崩壊することで、インフラ破壊を伴い、他のビジネスまで迅速にせよ急速にせよ連鎖した崩壊が起きることはあるようだ。

こうなると、新規の技術を生み出せないという「イノベーション」不足ということばかりに人々は目が行くが、イノベーションをおこす行為に対し、基本的に冷淡でかつインフラ系の仕事になる直前の狭い時期だけしか投資回収が果たされないという成熟社会の特性は想定してよいと感じる。別にOSだけの問題ではないわけである。

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