« 基礎教育モデルの構築(演芸を例にとった) | トップページ | 背景にあるプロ意識の耐えがたき重さ(2) »

背景にあるプロ意識の耐えがたき重さ(1)

---------------------------------引用
SKE48惣田紗莉渚の「アイドルがやりたくてここにいるので。友達を作りにきたわけじゃない」発言をおぎやはぎが絶賛!?   リアルライブ 2015年10月20日
 AKB48の冠番組「AKB48の今夜はお泊まりッ」で、SKE48の惣田紗莉渚の発言が話題になっている。
 「自分のキャラで困っている事」とのテーマで「自分に向いてくれるものは全部大好きということが、メンバーから“媚び売りの少女”とか言われるんですよ」と語った惣田。同じくSKE48の谷真理佳は、「本当にこの子やばくて」と男性スタッフと近距離で会話している場面を目撃したという。
 共演したメンバーから驚きの声が挙がる中、MCのお笑いコンビ、おぎやはぎの矢作兼から、「(普通の子は)周りの女の子の目もあるから、嫌われたくないからやんないじゃん。嫌われてもいいんだもんね」と問いかけられると、「はい!」と力強く返答。そして、「私、アイドルがやりたくてここにいるので。友達を作りにきたわけじゃないので」とも。
 この発言に、おぎやはぎは「プロ意識が違う」「こんなこと言えないよ」と絶賛。そして、そして他のメンバーには「お前ら、甘え過ぎなんだよ!」とも。ただ、最後の最後に、「でも、(惣田は)鼻につくんだけどな」と苦笑いしていた。
-----------------------------
参考:http://akb48taimuzu.livedoor.biz/archives/46639247.html
つまり、典拠は「AKB48の今夜はお泊まりッ ♯3 10/20」分らしい。
ブログランキング・にほんブログ村へ

この番組若手の育成的なところを狙っていたはずなのだが、結果的には強烈なプロ意識(ちなみにこれは芸の上といよりも、基本的に「アイドル」という意識の問題のほう)が強すぎるということになる。若手のなかでもいろいろ強烈なのも多く混ざっている(まさにSKE48の谷真理佳なんてそーじゃねーか)なかでもこれはえぐいなあ。
但し考えると、彼女のキャリアプランを考えるとまさに尻に火がついているというのもわからなくともない。

惣田 紗莉渚(23歳):東京学芸大学附属高校卒、青山学院大文学部国文学科休学中
2006年13歳ごろ  AKB48第3期生オーディション最終審査で不合格
2007年14歳ごろ  AKB48第4期生オーディション・AKB48第5期生オーディション不合格。
2013年20歳ごろ  AKB48グループ ドラフト会議 候補生オーディション3次審査において、
            ドラフト候補生となり、後第1回AKB48グループ ドラフト会議で、
            SKE48チームKIIに第5巡目で指名。
2015年       『AKB48 41stシングル選抜総選挙』55位
高校1年から高校3年まで宝塚音楽学校を3回受験し、3回目は最終審査まで進む
15年間のバレエ経験あり

宝塚との併願はまあ分かるのだが、その時期東京学芸大学附属高に・・・って国内でも有数の進学校てことではないか!進学した大学もそこそこ力がある大学である。そういうこと前提になると、何が何でもという意欲がでてくるのは分かる。また話の構成はそれなりに作られているが、定型性が少ないことから現場で組み立てているのだろうと思う。
但し、私は頭がいいとか言う側面が言葉の端々に無意識に出てしまっている。上述の「共演したメンバーから驚きの声」というのは、中学生高校生のメンバーが多くいることからまああろう対応なのだが、それ言っちまうのは、「でも、(惣田は)鼻につくんだけどな」というのと同じである。一方全国向けのTVにはあまりでていなかったが、55位までこれたのは劇場などでの存在感があったのだろうなあ。 注目されているのが握手会での対応で、ファンからはSKEでは須田亜香里や柴田阿弥の系譜となる最強の「釣り師」の一角といわれているとの記述もある。(そういえばこの2人もどっちかといえば策略的なところがあるし、意外と頭がよさそうである。)

ところでこんな記事もあった。なるほど彼女はもともとそう考えてるんだ。

惣田紗莉渚 生誕祭 |運営事務局|ブログ|SKE48 Mobile
2015/02/03 本日のチームKII「ラムネの飲み方」18:30公演におきまして、惣田紗莉渚生誕祭を開催させて頂きました。

 今まで生きてきて本当に上手くいかない事が多くて、歌っても普通だし、踊っても普通だし、顔もそんなに可愛いってわけじゃないし、でも小さい頃、身体が凄く弱くて入院ばかりしていたので、何か運動始めなきゃって事で始めたのがクラシックバレエで、クラシックバレエを始めてから人前に立つことが凄く好きになって、アイドルが好きになって、私もあんな風に舞台の上で輝きたいなと思うようになったのが初めて芸能界を志した時でした。
 それが13歳の頃初めてAKBを受けた時だったんですけど、その時はお母さんの勧めで受けてみようかなというくらいで、私には無理なんだくらいな感じでした。
 でも1回落ちてから、悔しくて何度もオーディションを受けたり、レッスンを色々したりして過ごしていて、それでもやっぱり全然上手くいかなくて、何回も私はこのまま普通に大学にいって生活していくだろうなって、そんなのは嫌だけどこれが私の人生なんだなって思っていた時にドラフト会議があって、そこでSKE48のチームKIIに指名して頂いて、私は今ここに居る事が出来ます。

 SKE48に入ってから毎日SKEの事しか考えていなくて、なかでも私は常に24時間、ずっと私の事を見てくださる皆さんの事ばかり考えて過ごしてきました。
 なんか辛いことがあっても、舞台の上に立ったり、握手会があったり、本当に応援してくださる皆さんの事しか考えていなくて。それが逆に周りが見えなくなることもあったんですが、ほんとに1人でも多くの人に私を見て自分も頑張ろうとか、夢を諦めずにまた始めてみたりとか、普段辛いことがあっても私に会えば忘れてくれるとか、そういう風に思ってもらえたらって、私も凄く辛い時があったので、こんな風に思って1年間過ごしてきました。でもSKEに入って思ったのが本当に先輩方や同期のプロ意識の高さ、何か常に舞台の事を考えていて、みんなの事を考えていて、SKEの事を一番に考えているところが本当に素敵だなと思って。
 私も最初は何が何だかわからなかったけど、今は本当にこのSKE48が私の居場所だなって思うし、ここに入る為に生まれてきたのではないかと思うくらい、毎日が幸せです。始めて舞台に立った時にはこんなに沢山の方に会うことが出来るとも思っていなかったんですけど。

 オーディションの時に私は面接でファンの方を沢山作りたいですって一言だけ言ったんです。なんかAKBグループってファンの皆さんと色んな思い出を作っていくっていうイメージが強くて。そんなふう風に言っていた私なので、こうやって皆さんにお祝いして頂けて本当に幸せで、選抜にも最初は入れるなんて全く思っていなかったんです。
 でも握手会や色んな所で選抜目指して頑張ろうねって言ってくれる方がいっぱいいたので、12月のカンガルーで選抜に入れたことは本当に心の底から嬉しかったし、でもそれと同時に、このままで絶対に終われないし大好きなSKE48にこうやって先輩方に選んで頂いたのだから、これからも、もっとSKE48を盛り上げていける、担っていけるメンバーになりたいと思っています。

 入った年齢は若くないですけど、ずっとここでやっていく覚悟でここに立っています。だから絶対中途半端にはここを去ることはないですし、皆さんを悲しませることもしないと思います。
 そんな覚悟を私にくれたSKE48、そしてこんなにいつも優しくて、私のことを沢山考えてくれる皆さん‥でも私の方が皆さんの事考えていますよ!本当にこうやって居場所を作ってくださって本当にありがとうございます。
私は全力でもっともっと奇跡を起こしていきたいなと思っていますので、皆さんSKE48の惣田紗莉渚は頂点を目指すくらいの勢いで頑張ろうと思っています。
 今までやるからには何でも2番がいいなと言っていたんです。2番になりたいなと思っていたんですけど2番を目指したら6番くらいにしかなれないので、1番を目指して歩んでいきたいと思っています。
 何の1番かは皆さんの中での1番でもあるし、自分の中でもあるし、それは決めないですが、1番になる為に私はこれからも走り続けて行きたいと思うので、良かったら私とこれからも一緒にいてください。
宜しくお願い致します。
(下線筆者)

これ、どっちかというとSKEにくるまで、むしろ舞台に立つまでの待ちが長すぎた結果、スピーチなどのノウハウを自分で構築していないかと思った。一種の戦略思考だが狙うところがまさに刑務所の塀の上である。またこのスピーチであるが、覚悟は明確に述べているが、数値目標等のところは実は微妙に表現で逃げているというのに、したたかさはちらちら見えているわけだが、応援したくなる人はいそう。したたかさが全部表に出過ぎているため逆に応援したくなる谷真理佳とはこの点はあまりにも対照的である。
--------------------------------------------
なお、「媚び売りの少女」という「命名」は、たしかにマッチ売りの少女を意識しており、あまりにも痛々しく見える限界近くまでの努力型ということになるのだろう。この点で非常に近いのが、誰あろう出落ち感満載の谷真理佳その人と見えるわけで、その面で谷が意識して惣田を潰しにかかっているように一見見える。ただ、惣田も別の場面では天真爛漫にバサッと切るような言葉をメンバーに言っている側面もあって、お互い気づいていない可能性もあるなあとも思えるし、いわゆる「元祖アイドル系」にいわれているなら文句もあろうが、それこそある意味似たものの谷真理佳ではいえないだろう。
この「媚び売りの少女」という表現はどうも違う意味も見られる。2007年のシングル「軽蔑していた愛情」は2曲とも社会性の極めて強い、尖ったものであった。米国のTV局のインタビューでも作詞の秋元氏は

「MVも非常にショッキングなものです。つまり、屋上に行って本当に飛び降りようとするようなものを映像に入れています。彼女たちが今抱えている問題を、作詞家としてそこでテーマとして挙げなければ、誰もが触れられないもので終わってしまう。」
まで言いきっている。「軽蔑していた愛情」は校内いじめと自殺をテーマにしている。CDのカップリング曲である「涙売りの少女」はこれまた(まだメジャーになっていない時代からの既存のステージ用曲で締めのアンコールに用いる)援助交際をテーマにしているし、その前の「制服が邪魔をする」より露骨であるからか、TVではまず披露されず、舞台のみである。(しかし今でも用いているスタンダード曲ではある。)

 つまり、「媚び売りの少女」の評価に関しては、「涙売りの少女」を暗喩しているようにも見える話で、下手すると「この売女!」と罵倒されているような言い方でもある。しかし、実は笑って言っている惣田自体これを認め、ネタにできるところまで、一定の困惑と鬩ぎ合いはあったように思えると想像すると、彼女の覚悟の背景に対する耐えがたき重さに私とて戦慄が走る。
でも、アイドルとしては鼻につくんだけどな。

|

« 基礎教育モデルの構築(演芸を例にとった) | トップページ | 背景にあるプロ意識の耐えがたき重さ(2) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100146/63004710

この記事へのトラックバック一覧です: 背景にあるプロ意識の耐えがたき重さ(1):

« 基礎教育モデルの構築(演芸を例にとった) | トップページ | 背景にあるプロ意識の耐えがたき重さ(2) »