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格上げ

-------------引用
http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/yoshino%20.pdf
~ゆったりとした時間を楽しむ、上質な大人旅へ~
大阪阿部野橋駅~吉野駅間に新しい観光特急が平成28年秋デビュー!

近鉄では、「あべのハルカス」が立地する大阪阿部野橋駅を起点とし、古代のロマン薫る橿原・飛鳥を経由し、桜の名所吉野山の麓に位置する吉野駅に至る南大阪線・吉野線において、「上質な大人旅」をコンセプトとする観光特急(3両1編成)を、平成28年秋から運行することといたしました。(中略)
今回導入する観光特急計画では、3両1編成の車両を大幅に改造し、落ち着いた上質な内外装を施した上で、全席デラックスシートとしてゆったりとしたご旅行をご提案します。中間車両の2号車には大型のバーカウンターを設けて沿線の特産品を活かしたメニューをご提供するとともに、寛いだ時間をお過ごし頂けるラウンジスペースを設けます。
この観光特急で、南大阪線・吉野線の魅力に触れる旅にお出かけ頂ければと考えています。
------------終了
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イベント用車両となる場合、一般車両を改造するというのがJRでも多くあるが、概して元の車は近距離輸送用の場合が多い。(たとえばJR 165系電車 40系気動車・東武6050系→634型・近鉄2000系→2013系)

ほとんどの場合、特急車両となる場合は(後に普通車両にするということを意図的にしたとしても)あまり、改造で行うことはないようである。しかしこれは近鉄では異なる。何例か格上げ改造の例がある。

●伊勢電デハニ231形(実質的に急行用)が早期に急行の役を解かれ、養老線で普通運用されていたものを南大阪線・吉野線用の特急「かもしか」用に大幅改造・電装したもの(モ5820形(初代))・・・後に再度養老線に戻る。
●奈良電デハボ1200形・デハボ1350形・クハボ600形(デハボ1200形・デハボ1350形は料金不要の特急用)を当時伸びる可能性が高いとは言えなかった京都・橿原線系統の新設特急用として改造(680系・683系)に採用。一部は後に志摩線等に転用。

となると用途としても本来は近鉄2013系のような方向性をねらっていたのかもしれないが、なぜかこの車は、3両1編成、一般車両(6200系)を改造(投資額 約2億円)という方向性に落ち着いたのである。現在の南大阪線・吉野線の特急は長距離通勤を考慮している傾向があるため、このパターンになっているのだろう。
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個人的にはあまり、このような観光用の特別車両を設けるというのは、その鉄道の存在価値を高めることを評価する以外は意味がないとと考えている。直接的な意味で言うと手数がかかりその対価としての特急料金はそこまで高くできないということになるからである・
但し6200系はともかく、南大阪線ではこの系列に遊休車も出てきており、また全般的に最高速の低い同線では特段高速化を図るということもないことから割り切っての投入であろう。もし成功すれば新造車の投入に移行するということになるのだろうと想像する。まさに上述の特急かもしかと同じ考え方である。

モ5820形は1960年、製造から30年がたち養老線でローカル運用に転じていたクニ5421形(2代)の4両を全電動車編成2本に改造した。この電装も中古でありモ5620系(一部は琴電20形(3代)として現存)流用であるが、どうも、モ5620系は電装をはがして車体を改造し他の標準軌線の中古電装をセットにしてを琴電に売ったというのが正直なところであろう。ただ、塗装を特急色して運用についたものの、翌年「かもしか」は利用状況が悪いので料金不要の快速列車へ格下げられ、65年には新造車による「吉野特急」の代わりに「かもしか」号は廃止された。モ5820形は一般車に格下げ、70年に養老線へ転属(というかもとに戻る)する。その意味では新規サービスの立ち上げに有効に作用したというべきなのか、なんとも言えないところがある。
私は後に養老線で廃車1年前のモ5821-22編成に乗っており、内部のオール転換クロスとアルミデコラ張りには驚いた経緯がある。(ただこの当時の養老線は特急格下げの6421系・6431系が占めていたのだがこれらは3扉化改造されてから転属されている。)
そう考えれば、新しい観光特急は試金石としての改造ではあるだけに積極的といってもいいのか、答えは今出せないなあと思うのである。ただ積極的な動きができる投資環境がある、企業姿勢を評価するべきといえよう。

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