つばめの巣
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磯山さやか、自宅に人を入れない理由…ヤクルト選手"つばめの巣"疑惑は否定 [2015/11/06] マイナビニュース
グラビアアイドルでタレントの磯山さやか(32)が、5日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『ダウンタウンDX』(毎週木曜22:00~23:00)にゲスト出演し、自宅に人を入れない理由を明かした。
自宅に招いて食事を振る舞うなど、磯山を"親友"と慕うのはモデルの益若つばさ(30)。ところが、そんな益若が以前から疑問に思っていたのは、磯山が一向に自宅に招待してくれないことだった。この日、芸能人の秘密を告発するコーナーで「いつも何かと理由をつけて断られるし、この前なんかは『絶対無理!』と言われました」とメッセージを寄せて、「親友と思っているのは私だけなのでしょうか」と投げかけた。
これに対して磯山は自宅に人を入れないことを「そうなんです」と認め、「益若さんだけじゃないんです」とコメント。茨城県から上京し、芸能界の荒波を戦い抜いてきた磯山にとって、自宅は「自分が守られている唯一のゾーン。オアシス」という大切な場所だった。磯山は、「そこに誰かが入ることにより、私の家が私の家じゃなくなるんです!」とその思いを赤裸々に打ち明けた。
この日は、お笑いコンビ・さらば青春の光の森田哲矢(34)もゲスト出演。"ゴシップマニア"という森田は、かつて磯山がヤクルトスワローズの公認女子マネージャーを務めていたことに触れ、「ヤクルト選手界隈でこの人はすごいことになっているらしい」「有名な"つばめ食い"」などと暴露すると、磯山は「ないです!」と否定していた。
その後、磯山が披露した自宅のエピソードに、出演者からは「それ、本当?」の声。「つばめ飼ってるんでしょ?」と再び疑惑が掛けられ、磯山は「飼ってない!」と主張した。さらに森田から「つばめの巣って言われています」とイジられて否定しながらも、「うまいこと言うな!」と森田を褒めて笑いを誘った。(後略)
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いやあ、TVとしてもゲスなネタですなあ。さらば青春の光森田にいじられるという意味(結構このコンビも恋愛問題で苦労している)をも考えると結構きついが、だから「おまえがいうんかい」というところもある。
まあ、グラビアアイドルでタレントの磯山さやか(32)としても年齢と経験を重ね、容姿だけの売りの人では今やないわけで、多少の恋愛は許してあげてもいいとは思う。もっとも、彼女はネット上で野球選手との熱愛・結婚を何度となく話題にされているということらしい。東京ヤクルトスワローズの昔からのファンであることから公認マネジャーとして活動していたことがあり、噂がちょくちょく出るのだそうで、「“ツバメ食い”と言われる」ことが今までもあったらしい。もっとも、複数のヤクルト選手と交流(交際ではない)があることは認めているようで、そらそうでしょうと思うのである。
ところで、
「ヤクルト選手界隈でこの人はすごいことになっているらしい」「有名な"つばめ食い"」
の「つばめ」はヤクルト球団にチーム名「スワローズ」由来であるが、もともと『つばめ』や『燕』は「鉄道省、日本国有鉄道、九州旅客鉄道」の特急名称であるわけで、国鉄およびJRにおいて、鳥の名が列車愛称になる切っ掛けとなった。 いまでいうと国内で最も俊足の列車の一つだったわけだ。この名残から 国鉄のシンボルマークだたったり、今もJRバスではマークとして使われていたり、高速バスの名称に使っているのである。そして、「東京ヤクルトスワローズ」 は、 旧国鉄スワローズから(幾度かの変更はあったのだが、元に復し)引き継いでいるのである。
ただ、戦前の東京駅 - 神戸駅間特急『燕』はC51・C53蒸気機関車けん引だったのだが、電車の方が加速性能等は優れていたらしく、新京阪鉄道新京阪線(現在の阪急電鉄京都線)のデイ100形電車による「超特急」なる列車種別(・・・この名称自体も意識している)・・・での運転では、1930年代に山崎駅付近の東海道本線との並行区間で併走する「燕」を追い抜いたという話が残っており、写真も残されている。またその後は国鉄の電車42系・52系も当該地区を走り出したが所定速度は燕よりも高かった。これも、新京阪線超特急を意識していたようである。
反対に、阪神急行電鉄(こちらは現在の阪急電鉄神戸本線であるが、当時は資本的には別)には、90形という鉄道省から目黒蒲田電鉄経由で旧院線の600V電車デハ6250形(ざっくりいうと今の中央本線・山手線用)を購入したものがあった。今度はこちらはあまりにも足が遅く(支線用に入手した経緯もある)、それでも原型で残置した2両は、一時は東海道線の併走部の支線で区間運転に用いられたのだが、阪急社内では鉄道省由来ということもあり「阪急のつばめ号」という、たしかに「燕」を意識しているものの、シャレか嫌味かわからん呼称になっていたというのもある。
(ps)京都には地元に販路をもつ「ツバメ食品」という会社(創業昭和3年)がソースを長年製造販売しているが、これの名もまた特急「燕」由来なのだそうな。
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「つばめ飼ってるんでしょ?」「つばめの巣って言われています」
とい「つばめ」は、むしろ「年上の女に養われている、またはつきあっている若い男」なのである。なお、「つばめ飼ってるんでしょ?」といったのは、漫才のNonStyle井上らしい。
私も知らなかったのだが・・・
頻繁に女の巣に通うことから例えられる。後に女性解放運動家・平塚らいてうの夫となる、平塚より5歳年下の画家・Oが(女性解放運動の邪魔にならぬよう、一時的に身を引いたことがあり)、自分をツバメに例えた。Oがらいてうと別れることを決意した際の手紙の一節にはこうある。、
「静かな水鳥たちが仲良く遊んでいるところへ一羽のツバメが飛んできて平和を乱してしまった。若いツバメは池の平和のために飛び去っていく」
これを、らいてうが文芸誌『青鞜』上で発表して、流行語になったことに由来する。
という記載を見て、あらとんでもない由来と驚いたのだ。磯山が自宅に人をあげないのは、年が若い男性を自宅に住まわせている(≒飼っている)上に、定着して今や巣とまでなっているという想定で揶揄しているわけである。燕の巣は軒下によくあるし、(益鳥としても扱われる)果ては食材となる場合さえある。
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これは磯山さんをもちろんいじっているのではあるが、結果的にはどうもけなしているわけではない側面がある。有名な女性活動家平塚らいてうとか、高級食材燕の巣がでていたら、これ一律に罵倒できない微妙な用語のチョイスなのである。一般女性ならたしかにこういう場合がないともいえない年齢でもあるし、(たとえば平塚らいてうがこの手紙をOからもらったのは、磯山さんより若い26~8である)。むしろ、よくこのセリフを『イジられて否定しながらも、「うまいこと言うな!」と森田を褒め』た受け答えを感心する。
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