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通勤輸送には安価も大事

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中国の京滬高速鉄道 開業以来初の黒字=中国メディア  サーチナ 2015/01/26 17:14
中国メディアの新華社は25日、北京市と上海市を結ぶ京滬高速鉄道の2014年通年における乗客数が1億人を突破し、開業以来初の黒字になったことを伝えた。
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 記事は、鉄道は建設コストが莫大で、コストを回収するには極めて長い時間が必要となることに言及し、「そのうえ世界の大多数の高速鉄道が赤字で営業を続けている」と指摘。続けて、京滬高速鉄道は「鉄道は利益の出にくい事業であるとの常識を打ち破った」と主張した。
 さらに、1990年に初めて建設構想が打ち出された京滬高速鉄道は2008年に着工し、3年半の時間を経て開業したことを紹介したうえで、「世界最高の技術水準にある高速鉄道であり、中国にとって最大規模の資金を投下したプロジェクトだ」と紹介した。

 続けて、2011年6月30日から11年12月31日までの京滬高速鉄道の1日あたり輸送人員数は13万2000人だったものが、12年は1日あたり17万8000人に増え、13年は1日あたり23万人、さらに14年は1日あたり29万人に達したと紹介。輸送人員数の増加に伴い、12年に計上した37億1600万元(約710億円)もの赤字は14年には12億元(約229億円)の黒字になったと伝えた。
 記事は、京滬高速鉄道が黒字になったことについて、「さすがは中国高速鉄道の代表作だけある」とし、中国高速鉄道の海外進出に向けての模範となったと主張した。
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北京の通勤高速列車、あっという間に「閑古鳥」・・・営業開始11日で運行取りやめを発表 2015-01-24 21:01 サーチナ
 「燕郊に高速列車が来た。北京の半時間生活圏にまた、新たなページ」――。中国メディアがこんな見出しを踊らされたのが12日だった。北京駅と36キロメートル離れた燕郊を結ぶ通勤高速列車の運行開始を伝えた。11日後の23日、メディアは同列車が1月いっぱいで運行を取りやめることを伝えた。乗車率が「惨憺(さんたん)」たる状況だったためという。  燕郊鎮は河北省廊坊市にある、北京市に隣接した地域だ。最近ではマンションも多く建てられ、北京市のベッドタウンになった。北京駅と燕郊駅を結ぶ高速列車の運行が始まった12日にメディアは「今までは渋滞で1時間もかかっていたのに、高速列車で便利になる」などと、利用者の喜びの声を伝えた。
 北京駅と燕郊駅間の所要時間は21分になった。地下鉄との乗り継ぎを考えても、北京部中心部への通勤が極めて楽になったという。同列車には多くの乗客が詰めかけた。座れない人も出るほどだった。  記事はさらに「16日には連結車両を増やして輸送力をさらに増強」などと伝えた。中国では高速鉄道と在来線の軌間が同じなので、高速鉄道用車両を在来線で使うことができる。同高速鉄道も在来線の京哈線に高速鉄道用車両を走らせた。
 中国メディアの中国新聞社は23日付で、北京・燕郊間を結ぶ通勤高速列車便が1月31日をもって、運行を停止すると報じた。乗車率が3割に満たず、「1人も乗っていない車両」まで出現したためだった。開業時のにぎわいは消え失せた。足はあっというまに遠のいた。
 中国は春節(旧正月)期に1週間の連休が設けられる。今年の連休は「旧暦大晦日」である2月18日だ。通勤客は平時よりもずっと少なくなる。通勤高速列車の運行停止は、春節期の帰省客/旅行客の激増に対応する車両のやりくりも関係しているとみられる。  ただし、同列車便の運行再開は未定とされている。
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◆解説◆  上記記事には、興味深い点がある。まず、極めて短期間で「運行停止」を決意せねばならないほど乗客が集まらなかったとすれば、事前にマーケティングをきちんと行ったのか、あるいはマーケティングの結果を反映させたのかという問題だ。  中国の場合、経済行為が政界などの有力者の一存で決まることがある。北京・燕郊間を結ぶ通勤高速列車の運行開始についても、どのような経緯で決まったのか疑問が残る。
 次に驚かされるのが、運行停止の決定の速さだ。中国人のビジネス感覚の特徴として「機を見るに敏」という特徴がある。「これは儲かる」と思えば、ただちに参画する。「赤字が拡大するばかりだ」と判断したら、ただちに次のステップに移行する。このあたりは「見事だ」と評価することもできるだろう。
 写真は同話題を報じる中国新聞社報道ページよりキャプチャー。発車前の同列車。客の姿は見当たらない。見出しには「惨憺たる乗車率」の表現が見える。
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ほんとうだ。
http://society.people.com.cn/n/2015/0126/c1008-26448067.html
まず、在来線の京哈線(この区間は複複線)に高速鉄道用車両を走らせ、在来線の高速化を目指したものである。京滬高速鉄道は頻繁に運転されているのだが、在来線でありそこまで速くないということで、高速鉄道の車を使ったということらしい。車両は写真だとCRH380A型(要するにJR東のE2系のコピー)のように見える。距離を考えると新横浜-東京のような使い方なのかなあと思っていた。(そして、廊坊市は人口400万人の都市で、燕郊駅は現在は町はずれにあり、その昔の新横浜駅に近い環境にある)が、並行する在来線の運用だそうで、どうやら通勤ライナーに近いものかもしれない。
というのは上の記事では比較的頻繁に走っているように見えるのだが、其の実1日1往復半(普通車片道10.5元)だったようである。そのため同列車便の運行再開は未定ではあるが、普通の在来線の電車に変えて走ることになったようで、在来線の普通車並みに7~9元とするという上に、ノンストップならさほど速度が変わらないということらしい。そして在来線の車に振り替えた場合はこれである。
K7782次 7:25-7:52    燕郊至北京東站
K7783次 18:45—19:09  北京東站至燕郊
K7784次 20:15—20:40  燕郊至北京東站 (k7783次の折り返し運用のようである)
なお、

從2月1日起,北京東至燕郊站的三趟快速通勤列車將接替此前開行的京燕通勤動車,為京燕兩地市民的出行繼續提供通勤服務。早晚班車發車時間均推遲了半小時以上,早7點25分發車;晚6點45分發車,終點站改為位于朝陽區百子灣路的北京東站。
となっており時間帯を最適化したりしている。これは高速電車でが間合い運用で、融通が利かなかった可能性を想像する。
事前にマーケティングをきちんと行ったのか、あるいはマーケティングの結果を反映させたのかという問題というよりも、もともと投資も少ない高速電車の間合い運用であっただけという気もする。当初は相当のっていたのだが、間合い運用ではそこまで乗客の利便性は変わらず、運賃もすこし高くとなれば、なあんだそんなに変わらないなあ(中国では通勤手当がない場合が普通でもあり1.5倍の運賃というのは自腹になるときつい場合もあろう。)ということでリピート客が居なくなるのは、そうおかしいことではないのではないか。なお単純にいうと10.5元というのは(1元19円とすると)200円程度である。あらお安いと一瞬いいそうであるが、北京の地下鉄が(1区)2元であることも考え、日本の地下鉄での200円という運賃設定と仮定すれば肌感覚で1000円ぐらいになると思う。1000円が高いということより時間短縮効果を考えると割安感がないということかもしれない。たしかに、中国人のビジネス感覚には「機を見るに敏」という特徴は高いが、この場合従来の電車で快速運転をすぐ行う上に所要21分が25~27分に変わるということなら、むしろ非常に良い代替対応をしたということである。大仰に言う話ではないとはおもう。
新幹線の技術のライセンス生産どころか剽窃(・・・といってもドイツ・フランス・ストム社、カナダ・日本が車両のライセンス生産技術を使っており、この状況は市場開拓のためどの国もリスクを負ってしまっており、高速化した在来線に4ヶ国からそれぞれ車両を出したようなものである)したといわれる、京滬高速鉄道は北京-上海を結ぶこともあり、それなりに着々と輸送実績をあげているのだが、彼らとて試行錯誤をしながらもいろいろ便利に使っていただく工夫をしているということは評価していいのではと思う。

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