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家電化する人工衛星

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民間企業「アクセルスペース」の人工衛星が、ものすごく安い理由  Business Media 誠 2015年03月04日
 2012年11月。人工衛星の歴史に……いや、宇宙の歴史に……いやいや、ビジネスの歴史に新たな1ページが加わった(かもしれない)。東京大学発のベンチャー企業「アクセルスペース」が、民間企業としては世界初となる商用の超小型衛星を打ち上げたのだ。
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 「人工衛星が打ち上がっただけでしょう? それだけでビジネスの歴史って、大げさな」と思われたかもしれない。確かに、大げさかもしれない。しかし人工衛星をどう使うかによって、これまでにないビジネスが次々に生まれるかもしれないのだ。

 アクセルスペースが飛ばした人工衛星は、気象情報などを提供しているウェザーニューズが北極海域の海氷観測に利用している。大きさは、一辺27センチ、重量は10キログラム弱。大型の人工衛星は重さ5トンを超えるので、同社のモノはとにかく小さい。
 NASA(米国航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)などが中心になってつくられている大型の人工衛星は、数百人の技術者が10年ほどの歳月をかけているので、価格は数百億円に達する。いわば国家プロジェクトなのに対し、アクセルスペースは10人ほどのスタッフが、1年〜2年でつくり上げる。人件費が安く抑えられるので、価格は1億〜2億円ほど。ちょっとしたお金持ちであれば「ヘリコプターを買うのを止めて、人工衛星にするよ」と言えるほどの“お手頃価格”なのだ
 牛丼チェーンを展開する吉野家の企業コンセプトは「うまい・安い・速い」。この言葉をアクセルスペースに当てはめると「小さい・安い・速い」といった感じ。そんな「小さい・安い・速い」人工衛星を宇宙に飛ばすことで、世の中はどのように変わっていくのか。
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ちょうど4~5年前にこの関係の話を、本件に強く関わりのある大学の先生から聞いたことがある。。
この時にはスポンサー(この場合は、ウェザーニューズ社のようだ)がまだ確定したわけでなく、むしろ教育用でしとして、缶ジュースぐらいのサイズの小さな人工衛星の打ち上げを行ってきた。しかも、いくつもの試験に合格した高い部品は教育用としては高価で使えないので、秋葉原の家電量販店(これが東京大学にとっては自転車で行ける範囲)の部品を使ったようである。「高額な部品を使わなくても宇宙で動く」ことから、大型衛星に比べて100分の1ほどの価格になったというわけだ。この先生もその意味ではJAXAとは一線を画す考え方という。
さて、安価なイージーオーダーという考え方は、一方ではもし損失してしまっても次のをあげるということで処置できるということである。つまり耐久性は必要といっても過度なスペックは必要としないというところで経済性(コスト)と使い勝手のバランスがとれた人工衛星を考えているようである。
実際の大型人工衛星の設計システムでは、1つ1つの部品の性能性は高くても、全体の設計が悪かったら動かなくなる。そしてそのようなシステムはがいして大きな予算を付けているから、社会的責任などの問題も起き、エビデンスを求めれば求めるほど設計工数がかかるからますます公的資金を加えなければならなくなる。ということから、経済性を考えた開発システムがこの会社のセールスポイントなのだろうと考える。もっとも、「宇宙で修理できるようなシステムを導入している」というのがあるが、多分不良が想定される機構に対し機器性能の「釈放」と、バックアップを他の部品で行うような考え方なのだろうと思う。

あるサービスに対して、その対抗馬が出てくる場合、機構的にいろんな面での最適化という場面・ステージがあって、開発というものは変化しながら進むことになる。
鉄道というものに対しては、その簡易型の側面及び身近な使用による用途拡大というものとして、馬車鉄道や人車鉄道が着想され、それが一方は路面電車に進み(東京都電はこのトレンドが主流)、更に電車に変化したところで普通の鉄道に移行するもの出た(甲武鉄道→中央線の一部)り、都市間鉄道と化けるもの(京浜急行・阪神電鉄・京阪電鉄)が出てくる。結果的に鉄道という大くくりで技術はある程度収斂されていく。
このような集約化や一部の離合を繰り返していくのは多くの技術開発に見られるものであり、携帯電話の過程でも政策的な問題は除くと同じような過程はたどると思う。大概この過程で外乱として問題が出ることがあるのが政策的な方向性、倫理的な方向性、文化的障壁である。だから、軽自動車や携帯電話のように独自性が高すぎる機器の成り立ちは起きるわけである。
「小さい・安い・速い」人工衛星を宇宙に飛ばすことで、世の中はたとえば遠隔監視などの場面では、比較的簡易なシステムが構築されるともいえるなど、部分最適化を図ったものが出てくると思うが、それは逆に制御の効かない用途にも使われうるという見方もある。たとえばテロに使うような用途に流れ流れて・・・ということもないとはいえないし、それを抑止すると他のニーズも一挙に消える可能性がある。そして、テロに使うような用途を抑止するために結果的にシステムが膨張してしまう。そういう意味では、「人工衛星が、ものすごく安い理由」はミスリードの可能性があるタイトルであるとも思う。
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これとは別に、以前書いたこのような話を思い出した。
しゃべくり007(2011/2/7)のオープニングにて。

漫才としてボケ役のくりぃむしちゅー有田さんにとって、ツッコミ役のくりぃむしちゅー上田さんやネプチューン名倉さんは、「額面通りの声量やクオリティーのボケを提出しないと相手にしてくれない(スルーされる)」という意味で、「お役所ツッコミ」という言い方をしている。
ところが、この日膵臓炎で療養中であるチュートリアル福田さんに対しネプチューン原田さんは、「お客さんには聞こえない声で」色んなの拾ってくれるという。ちょっとしたボケでも「何回言うてるんですか!」とか小さいボケもみんなに聞こえないぐらいの声(これは漫才の技法としてはちょっと異なる)で一回一回拾ってくる。これを、上述の「お役所ツッコミ」に対して「民間のツッコミ」と有田さんは言う。
同意する者多く「ウケさせようと思ってない」「民間に大きな笑いを期待しちゃダメ」と散々いう中で、チュートリアルのボケ役である徳井さんいわく「みなさんはいいですけど、うちメインツッコミが民間のツッコミですから!」。
もっとも、チュートリアルの漫才はボケが全体を引っ張っていくのでツッコミには冷静な発言が求められるスタイルであるため、これ自体はそれなりの味を出しているが、私は

ちゃんとしたクオリティーのものをださないと対応しないが、対応すると大きな見返り・・・役所
小さい内容もちゃんと拾ってくるが量的には少ないし、回収量も少ない・・・民間

トいう視点に対してお役所衛星と民間衛星という用途以前の目的意識が分かれるという側面を図らずしも想起させたものである。

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