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危険な土地と地名判断(2/2)

(承前)
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広島災害の教訓―変わる地名、消える危険サイン    2014年09月04日 15:10 THE PAGE
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■負のイメージも包み隠さず
名古屋大学減災連携研究センター長の福和伸夫教授らの研究グループは、鉄道の駅名やバス停の名前と地盤との関係を調べてきました。近年、市町村合併による地名変更や、「希望が丘」など不動産価値を高めるためのイメージチェンジが各地で進んでいますが、駅名などは比較的変わることがなく、特にバス停名は公式の地名でなくとも、地元住民になじんだ通称が使われることが多いそうです。
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東京、名古屋、大阪の三大都市圏にある3000以上のバス停名を分類した2009年の研究では、固く締まり、水はけのよい良好地盤のバス停には「山」や「台」「曽根」などが、地震時に揺れやすく、液状化の恐れもある軟弱地盤には「川」や「江」「橋」「深」などの漢字が使われている傾向が分かりました。これらを地図に落とし込んでみると、標高や過去の地震による震度などと地名が見事に対応するそうです。

また、鉄道路線はもともと住宅の密集地を避け、町の外れに沿ってレールが敷かれてきました。そのため、大都市の主要な駅は軟弱地盤の上にあることが「八重洲」や「梅田」などの地名に表れています。「そうした“ずぶずぶ地盤”であるという先人の教えを無視して、地面をアスファルトで覆い、高層ビルを林立させている現代の都市づくりは非常に危うい」と福和教授は危惧します。
一方、福和教授が気に入っているのは千葉県の「津田沼」。明治期に5村が合併したとき、中核となった谷津、久々田、鷺沼の3村の地名から一字ずつ取ったそうで、「災害危険度の高い漢字だけを組み合わせた点に先人の知恵を感じる。西東京市などといった不可思議な地名を好む現代人とは感性が異なっていたのでは」。
同様に、福島県の浪江町も「危険度の高い」地名をあえて残しています。実際に震災で津波の直撃を受け、さらに原発事故という困難に直面しましたが、「なみえ」というやわらかい響きを生かしたまちづくりに健闘していると言えるでしょう。こうした負のイメージを包み隠さないことをむしろ評価する価値観の転換が今、私たちに求められているのかもしれません。
なお、福和教授らの研究は地盤に注目しているため、前述の土砂災害を警告する「山」や「岩」はむしろ良好な地名に分類されます。さまざまな情報を重ね合わせて判断する「読解力」も必要だと言えそうです。(関口威人/ジャーナリスト)
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そう考えると、近場の「希望が丘」駅というのが谷戸の立地である。駅は帷子川の支流である二俣川が流れる谷に位置し、周囲を丘陵地に囲まれている。川はホームの下では暗渠構造だそうだ。周囲の高台には学校や住宅街が広がっている。戦後の混乱期に旧市街が焼かれたため引っ越してきたり、外地から引き上げてきた人が住むために団地を造成し、同時に学校なども引っ越してきた。このような事情から、「明るい未来を目指す」という願いが込められた一般公募により駅の名称が決まり、地名は(果ては高校の名前も)駅名に由来した。新天地を求めたり、むしろ住むところがない人がここに居を構えてそれが礎となったという人に、現状の河川配置や土壌調査の結果は提唱することはできても、排除できるかということは相当の安全率を持った強制執行でない限り難しいようである。
>地震時に揺れやすく、液状化の恐れもある軟弱地盤には「川」や「江」「橋」「深」などの漢字が使われている傾向が分かりました。
と書かれては大阪の深江橋駅あたりは極悪となりますなあ(苦笑)。山などからは離れている場所だがたしかに湿地帯のあとかもしれず地盤は強くないかもしれない。(余談だが、知人が大阪市の土木技師をやっていたが、その人のハンドルネームが『液状化』というのを思い出した。)

他方、地名に関しては社会科学的視点からの影響も大きい。
「津田沼」というのは確かに面白い見方であるが、明治期に5村が合併した際5つの村(この中に先に述べた谷津も入る)の合併時に戻ると、中核となった3村の地名というのもあろうが、5村ともその村の成り立ちに「津」「田」「沼」が関わっていた共通項というのがあって、地名にしやすかったということだろうし、結果的には特徴的な字が「災害に弱い」というある意味馬脚を現す地名に読まれかねなかったということと考える。だから、先人の知恵ということで解釈されるのがいいのかという気はするし、その対抗馬として西東京市を持ってこられてもこまるだろう。
これと違う見方になるが、あまり字ずらのよくない地名の中には、いわゆる部落差別の証左として、字ずらが良くない→あまりいい土地でない(水がつく、潮が上がる・・・・)→それらの人々を集団居住させる→意識下にあり継承されている  という事由で歴史的な所作を帯びた地名になっている場合がある。私も知らずに行って、これはまずいなあ・・・と思ってしまった事例もある。(詳細は自粛)
このように郷土史的視点での考察もあるわけで、地名による検討は、よっぽど丁寧に行わない限り考察の資料以上でも以下でもないということを前提にした方がいいと思っている。
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広島は、都市部が砂洲と一種の扇状地の軟弱地盤にあり、中央部での高層建築はそれなりの配慮を必要とする。このため地下鉄の発達は合理的判断とならなかったので路面電車の普及が図られた経緯がある。一方、後背部が3方が山岳部である。広島市域に業務を求める限り住居を考えるとすでに山岳部しか残っていない。よくそんな地域に・・・という声もあるが、都市集中化を制御することが、日本人としての居住の自由と幸福権(収益構造の高い業務に就くということもその一つ)ということを考えると、すでに通常の意味では居住性の高い場所はすでに先住者が居る状態と言えると思う。その点を考慮せずに「負のイメージを包み隠さないことをむしろ評価する価値観の転換」というのは、どうも机上の空論とも思える。言ってることはある意味理論的だが、土壌が柔いからこそ、空き地が多く、新規建築物が立ちやすく流動性意識の高い住民が集まってきたから都市が発達したともいえるなど、対立事象も考えないわけにはいかないのではと、気になったのである。

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