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さすが文字の国

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観光客の民度問題…韓国に指摘され、自国民を厳重注意  2013年6月20日 17:06 (サーチナ)
 中国政府・国家観光局は20日、韓国済州道警察が中国人観光客の“非文明的行為”と法律違反が多発していると指摘したとして、自国民の海外旅行者に対して、「旅行者は現地の社会と公共の秩序、公徳を順守すること」などと厳重注意した。
 韓国済州道警察によると、中国人観光客が「道路を勝手に横断」、「禁煙区で喫煙、吸い殻をぽい捨て」、「ごみをぽい捨て」、「公共の場所で大声で騒ぐ」、「酒を飲んで騒ぐ」などの行為が現地社会の秩序を大きく損ねており、住民が強く憤っているという。
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 そのため、道警察は中国人観光客を対象とする専門的取り締まりに着手する。取り締まりに抵抗したり、(パスポートなどの)身分証明書を提示しない場合には、逮捕する。
 韓国における状況を受け、中国・国家観光局は「多くの旅行客を対象に厳重注意する」として、「旅行者は現地の社会と公共の秩序、公徳を順守すること」、「旅行先の法律を自主的に順守すること」、「現地警察の取り締まりを受け、意見の対立が生じた場合、言葉に注意して、文明的に振るまい、できるかぎり事態の激化を避けること」などと注意を喚起した。

 国家観光局は4月24日にも2回にわたって、同様の注意喚起を行っている。同日1回めの注意喚起では、「痰やガムを吐くな」、「ごみを捨てるな」、「騒ぐな」、「行列に並べ」、「公共の場所で大声で騒ぐな」、「緑地に勝手に入るな」、「花や果物を勝手にもぎとるな」、「文化財に落書きをするな」、「文化財に勝手に触るな」、「撮影禁止の規則は守れ」、「(バイキング形式の食事などで)食べ物を無駄にするな」、「一緒に写真を撮ろうと、外国人に無理強いするな」、「人に向ってくしゃみをするな」、「各民族の宗教的習慣を尊重しろ」、「きちんとした身なりをしろ」などの項目を並べた。
 同日2回目の注意喚起では、中国人海外旅行者として守るべきマナーを、覚えやすい「唱え歌」の形にした。以下は、その文句と日本語訳。
中国公民,出境旅遊,注重礼儀,保持尊厳。(中国人の海外旅行、礼儀に注意し尊厳守れ)
講究衛生,愛護環境;衣著得体,請勿喧嘩。(衛生重視し環境守れ、身なりはきちんと、大声出すな)
尊老愛幼,助人為樂;女士優先,礼貌謙讓。(年寄り尊び子どもを愛せ、やって楽しい人助け。レディーファスト、礼儀を守り他人に譲れ)
出行弁事,遵守時間;排隊有序,不越黄線。(外国に行ったら時間を厳守。きちんと行列、はみだしするな)
文明住宿,不損用品;安靜用餐,請勿浪費。(泊まる際にも民度が大切、備品を壊すな。食事は静かに、無駄はつつしめ)
健康娯楽,有益身心;賭博色情,堅決拒絶。(健全な楽しみは心身によい。賭博やエロはあくまでも拒否)
参観遊覧,遵守規定;習俗禁忌,切勿冒犯。(物見遊山は決まりを守れ。郷に入れば郷に従え)
遇有疑難,咨詢領館;文明出行,一路平安。(困ったときは領事館に行け。民度が高けりゃ旅は平安)
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◆解説◆
 中国を訪れる外国人が急増したのは1980年代から。中国人の海外旅行が盛んになったのは、おおむね2000年以降だ。
 日本の状況を振り返れば、外国人の日本観光や日本人の海外旅行が増加したのは1960年代の高度成長期からだったと言ってよいだろう。
 日本人も当初は「マナーを知らない、守らない」などで欧米人に批判されることが多かった。1964年の東京五輪の際には、男性の立小便やステテコ姿での外歩き、人前での女性の授乳などが「外人さんに恥ずかしいからやめましょう」と言われて“マナーの向上”に力が入れられた。
 団体での海外旅行でも、「観光時に大騒ぎする」、「ホテルの廊下を下着姿で歩く」、「バスタブの外で体を洗って、下の階への水漏れを起こす」など、周囲を顧みず、現地の習慣に反する行為が批判された。
 日本人の場合、生活が豊かになり、海外の事情を知るにつれ、海外旅行時のマナーは向上していった。また、ルール重視の気質が強いので、「外国のルールや習慣は日本とは違う」ということを知るにつれ「自分をルールに合わせる」ことが抵抗感なく行えたということもあるだろう。
 中国でも、「海外観光にでかけた自国民に、現地の人に非難される振るまいが多い」と指摘・批判する声は強まっているが、今後どのように推移するかは、まだ分からない面がある。(編集担当:如月隼人)
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まあ、種々の見方はあろうが、他国のいい状況を見て方法をまね、指導者を招聘し、集中的に投資して日本を追い抜いたというのはあろう。画期的な新技術は開発できないが、先発業者より安いコストで売り出す。コストのみが評価対象であるなら一定の教育水準があり、かつ投資能力がある国々では可能ということになる。ただそれと国民の意識は、ある程度リンクしている側面がある。
というのは、日本人も初めから評判が良かったわけではない。筒井康隆は「農協 月へ行く」(1973)という短編で、ノーキョーさんの国外での傍若無人ぶりを茶化した。というのは当時は海外旅行として地方の農協主催の観光旅行が多くあり(今も大手旅行代理店に農協観光というJAGrの企業もある)この当時、農協に限らず団体行動で「旅の恥はかき捨て」という日本人は特に欧米では問題となっていた。というのは団体旅行というシステム自体が理解できないからである。さらに、当時は買春観光に出かける日本人までいたのである。というわけであんまり笑えないのである。
ちなみに、筒井康隆『農協 月へ行く』は短編集であり、結構毒のある作品が並んでいる。
「農協 月へ行く」
「日本以外全部沈没」・・・のちに映画にもなる。
「経理課長の放送」
「信仰性遅感症」
「自殺悲願」
「ホルモン」
「村井長庵」(歌舞伎狂言のでてくる極悪非道の医者。実在の人物といわれるネタ)
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さて、日本の場合、が是正されたのは、80年代半ばである。この時期からだんだん団体旅行以外の旅行も出てくる。日本に救いがあるのは、そこまで極端に国際的な評価が悪いとはいえなかったということである。そういう評判形成を求める習慣もなかったのだろうし、ある意味60年代は日本自体が国際的な眼中になかったということもいえる。他方明治時代の著作などの日本文化を知っていた知識層もいたというのは救いであろう。

さて、中国でも台湾の人たちや、香港の人たちに外国でどうこうという話があるのだろうかと思うと、そういう場面は少ないのではないだろうか。そう考えると、国際的マナーという側面はたまたま今までそういう機会がないこと(外国人の来訪・交流も少ない)と、本土の人の場合「団体旅行」の傾向にあるということもあろう。また、韓国済州道での指摘ということだと、国際的にそこそこの観光地でもあるわけで(自国のマナーはどうかわからないが)比較されやすい。だから、国がこのような形で普及を図るなら、少なくともゆっくりでも習熟していくのかなあと思っている。
ところで、
>中国人海外旅行者として守るべきマナーを、覚えやすい「唱え歌」の形にした。
というのだが、これはスローガンというか、日本で観光地で売っている親父の小言に近いもののような気がする。というわけで、篆刻風に作ってみた。
Hyougo1
Hyougo2
こうやって見ると4文字4行の組み合わせの中に対句が多く組まれているのに気がつくであろう。
たとえば、『健康娯楽,有益身心;賭博色情,堅決拒絶。』となると、健康娯楽⇔賭博色情 健康⇔身心 色情⇔堅決というように対語が入っている。これらがあちこちにあり、あまつさえ韻をふんでいるものもある。
もっともこの日本語訳はも少し唄なら唄らしく・・・となろうが、まあそこまで期待することはしてはならないのだろう。

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