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5W1Hが使えない主任設計技術者

ついてきなぁ! 設計のポカミスなくして楽チン検図を私は機械設計の初心者にむかって推奨している。と言うわけでこのページの左の枠の中にリンクを示しているのであるが、指導者・コンサルの立場として読んで見ると、内容ではなく前提条件のなかにちょっと気になることがいくらかあることが分かった。
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製品を企画し設計して評価するという中で必ずドキュメントと設計の典拠が分からないと、そもそもこの設計が意図した製品ということにならないはずである。だからそれらを整理し、筋道を立てて考えていくと言うことが必要であるはずで、企画書や設計書を書かないで製品化をすると言うのは、ある程度の規模・生産高の有る製品ではちょっと考えられないものである。

しかし、筆者によると結構そういうことがあるというのだ。ちょっと信じられなかったが落ち着いて考えると、まったくそういうことがありえないわけでないことに気がついた。機械設計に関して考えてみよう。

(1)基本設計を研究所など他部署で作成するような場合、技術トランスファーを設計部署で受けて再設計をすことで製品品質と製品責任を確保するものであるが、近年他部署からの引き受けに際して設計仕様書を研究所など依頼先作成させ引き継ぐということをさせ早期に製品化を迫られることがある。このとき設計者は引き継いだ図面の改善からスタートになってしまう。
(2)製品設計とはいえ基本仕様は変わらず、コスト削減のための改良設計とか、部品変更のためのやむをえない改良設計など既存の設計書に対し加除することで目的を「達成」する場合とて、全体の見直し(変更点管理における派生項目)まで手が回っていない場合。年4回モデルが変わるような製品だとかえってありそうである。
(3)最初から発注元において、設計部署を図面を書き製造品質を守ると言うタスクしか与えられない場合。この場合、元から設計書が書き換えられない状態で存在するわけである。
(4)独自の企業の考え方で、設計検討という工程など、利益水準から担当人員を算出し、そこから内部文書の作成工数を削減することでしか利潤回収できる企業活動を維持できない場合。(そんな会社が機械の設計をしてはならないのだが、現実にはこういう危ない橋を渡ることが出来ることが工数低減となり、社会で評価される企業もないわけではない)

このほか、設計の段階の企画書(設計書の典拠となるもの)の問題がある。
この本の筆者と同じく5W1Hでプランを立てて基本的な仕様を確定させることをするものであると認識している。詳細は省くが『開発日程・開発目的・開発担当者・開発品のユーザーターゲット・開発品の用途・開発の達成方針・コストの目論見』というのは大体これにあうであろう。但し、現実にやってるとこの7項目が全部埋まるかと言うとこれが変わってしまうことがある。特に、これらの項目が独立項であればいいのだが、開発担当者・開発品のユーザーターゲット・開発品の用途・開発の達成方針の各項目によってコストの目論見が変化ししまうことから、実際の場合着手後に政治的にコスト目論見の値が経営現況で上下されるということがある。つまりこういう問題があって予想以上に設計書がかけなくなる・・デットロックに乗り上げることはあった。(私の場合はあえて空欄にして書面を仕上げるに近いことをしたことがあるが、「子供はまねしないで」の領域である)
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このように、資質が足りないからという問題もあるのだが、もともと確認内容を規定することを、今まで何も起こらなかったといって省略して開発原資を減らす(と言っているが手もドリが大きいからまったく効果がないのだが)ために、設計書の作成をすることが業務の冗長性を省いた合理的設計管理と考えている節がある。
これでは、確かに設計を纏めるという意味での動機が否定されたら、文章を書く訓練、習慣づけが出来ないのだろう。設計者が自己業務の整理が出来ない状態ではこれでは文章が読めても書けない設計者が出来てしまうのがわからなくもない。実務ばかりに忠心すると、能力があるのに・・・という、伸び代を摘まれた残念な設計技術者が出てくるのか。今後論文作成指導の際に、考慮しなければならない項目が増えてしまった・・・・。

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