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本来なら喜ぶべき資本投下だけど

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三陸鉄道、新車両3両投入へ   2012年6月22日(金)13時15分
三陸鉄道は19日、2013年2月に南リアス線へ新型車両3両を投入することを明らかにした。
新型車両の車体長は18メートルで、定員は36-200形と同じ110人。従来形に比べ、座席の間隔、窓のサイズが広がり、バリアフリー対策の1つとしてドア幅も拡大。客室床面を下げ、乗降用ステップもなくす。また、座り心地のよいシートへの変更、和風の雰囲気の採用も進める。外観の塗色は、従来通り白地に赤帯と青帯という構成を保ちつつ、線に丸みを持たせ、柔らかさ、親しみやすさを表現するデザインとしている。
今回投入する3両は、クウェート国の支援により購入するもの。投入に伴い、東日本大震災の津波被災により使用できなくなった南リアス線所属の車両を入れ替える。投入時期は、2013年2月の予定。
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この記事のプレスリリース。http://www.sanrikutetsudou.com/wp-content/uploads/2012/06/7698dd4e49b3f8f7d2323e3f9f148fe0.pdf
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まあ、昨年の東日本大震災で、大きな被害を受けた三陸鉄道の復興を支援する活動として、色々な企業団体ががんばっている。たち悪いのは之につながるJR東日本の線路復旧は当面バス代行と言うことになりそうで、断面輸送量の多い鉄道がバス代行という逆転的な状況になる。

今のところ三陸鉄道南リアス線は2013年4月に盛~吉浜間が、2014年に残りの吉浜~釜石間が復旧する予定(つまり、この状態だと盛~吉浜は当面孤立路線になる)。この車両の投入が2013年2月ということは、2月~4月に試運転を行い4月の一部区間復旧に合わせ営業運転を開始するということなのかわからない。なお南リアス線内には36-100形などが(トンネルの中にいたなどで)動く状態でいくらかあるらしい。
今回、中東の産油国であるクウェートが、三陸鉄道に対して新車3両の購入資金を寄贈する。(購入資金であり、新潟トランシス製の車両のようである)海外からの支援により車両を投入するというのは珍しい。というか明治時代はともかく初めてではなかろうかと思う。というか其のころは鉄道は統治能力との関連で外資を入れた国は植民地化されている(日本も同じことをしているという見方も有る)のである。震災においては500万バレル(当時450億円相当)の石油を無償で提供したという。この量は日本の1日分の石油消費量に相当するらしい。
まあ、、アラブ各国の人達も多くの義援金を出していただき、ありがたく受け取って、今後の国際的関係を構築して置ければいい話であるのだが、一方、今回の地震はエネルギー的な国際依存の問題を全方位的視点でおくことを許さない側面もあって、其の売り込みという側面がどうしても係わるというところもある。また、JR東日本の線路復旧は当面バス代行で、断面輸送量の多い鉄道がバス代行という注に浮く状態で、多分どうしても社会的影響が大きいJRの動きを注視しており、車両の支援というところは残念ながら外国政府・・・ということになる。これは鉄道ファンとしてどう考えればいいのかとなやむのである。国際的な資源問題に三陸鉄道まで係わる立場に引きづられてしまったという視点も、ないわけでない。
もっとも長期的な視点というのでなければ、最後の公共交通手段としてバスが三陸地域では見限られているということもあるようで、(高速道路も作られるのだが、長距離のニーズでしかバスは求められていないというのは、鉄道開通前のバスがかなり脆弱で学校の通学に使えないと言う誤解を招いた経緯がある。
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赤字幅、予想の3分の1 三陸鉄道、義援金など急増 岩手  2012.6.20 02:07 産経新聞
 東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた三陸鉄道の株主総会が19日、盛岡市内で開かれ、平成23年度決算を承認した。輸送力が10分の1に落ち込んだが、赤字幅は、義援金やグッズ販売などの下支えで当初見込みの3分の1以下の4563万円まで圧縮。長期的には沿線人口の回復が課題になっている。
 乗車人員は前年度より65.2%減の約29万7千人に落ち込んだ。これに伴い運輸収入は69.7%減の約9772万円だったが、災害地研修やオリジナル商品販売など関連事業等収入が77.2%増の約1億1530万円、義援金など営業外収入が581.4%増の約5350万円と増えた。
 経常損益は過去最大の1億6948万円の赤字となったが、国や県などからの助成金1億2591万円を充て法人税206万円を差し引くと、当期損失は4563万円となり、昨年7月の株主総会で示された損失見通し1億6千万円の3分の1以下に抑えられた。
 当期損失については24年度に県、市町村から補填される。 昨年7月の県、市町村との取り決めでは、26年4月の全線再開まで、当期損失については、従来の補助金とは別に補填される。
 4、5月の実績は北リアス線久慈-田野畑、宮古-小本が開通したこともあり、観光客が増加している影響で、前年同期より82.5%増の7万6254人と増えた。 全線復旧までは被災地の観光や研修、防災教育旅行などで全国から交流人口を増やし収益を確保、南リアス線に新車両3台を導入し誘客につなげる。
 再任された望月正彦社長は「駅を中心にしたまちづくりなど、自治体の復興計画の中で沿線の定住人口を増やしていく必要がある」と話した。
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自治体の復興計画の中で沿線の定住人口を増やしていく必要というのは、すでに産業振興や都市計画の議論である。このことは実は鉄道会社として問題は認識しているものの、うちらは打つ手がないですよ・・・と言ってるに等しい。
このように、トップダウンという形での社会の構築に日本の社会構成が極めて抵抗感がある上にボトムにそれなりの力(あくまでそれなりである。適切な人材とはいえない場合も多いし、適切な人材がきてもトップダウン指揮の業務遂行は困難)がある現実では、総意を纏める形の振興策を図るには、地域の資本形成量・質が残念ながら他の地域との競争に交わるには相対的に弱すぎるのである。

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