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客の多様化に対処する(1/2)

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乗客の「早く行け」に取り乱し運転手、バス放棄   2012年6月30日(土)9時54分配信 読売新聞
 名古屋市は28日、市バス中川営業所の男性運転手(39)が乗客から発車の遅れを指摘されて動揺し、運転を中断したと発表した
 市から報告を受けた中部運輸局は道路運送法(運送引き受け義務)違反の疑いがあるとみて調べる。
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 市によると、運転手はこの日午後1時過ぎ、始発停留所だった同市中川区の地下鉄高畑駅で男性から道を尋ねられ、バス乗り場などを案内していたため発車が1~2分遅れ、乗客から「早く行け」などと言われたという。
 運転手はバスを出発させたが、次の停留所から約400メートル走行したところで突然停車し、乗客8人を残したまま立ち去った。乗客から連絡を受けた営業所は代行バスを出して対応した。運転手は約1時間後、歩いて営業所に戻った。「案内をしていたのに『早く行け』などと言われて取り乱した。申し訳なかった」と話しているという。市は運転手を運転業務から外した上で処分を検討する。
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この路線、都市内として30分毎の運転のようで、頻繁運転と言うわけでもないようである。多分お年寄りが多い路線ではないかと思う。(朝夕の本数が日中以下であることから、通勤輸送のニーズが少ない)

このところ、名古屋市バスでは事故処理をちゃんと報告しない等の問題が明らかになってしまった。このため市民や利用者の信頼を保たせるために、外部有識者をいれてコンプライアンス意識を高めている。これが現市長の方針も大きいが、まあ管理業務(官庁の業務のおもなもの)にとっては現業部門の意識はなかなか見えないというのもあるのかもしれない。というので、「交通局職員一丸となって、安心、安全でより快適な交通サービスの提供に取り組んでまいります。」という運動の一環でもあり、運転手へのクレームは、このあたりの事情もあるのだと思う。反面、市民がこういう疑いの目で指摘し始めると、職員がきわめて厳しいストレスを浴びているかもしれない。
「運転手を運転業務から外した上で処分を検討」と言う。このような心理状態でバスを運転することがいいのかというと、これは判断に苦しむところである。このときのクレームの問題が再現できないと評価できない問題であるのと同時に、運転手さんがこのようなクレームに対処することに対して適性が乏しい人物と言うこともありうるので、心理的な問題をもしかしたら配慮しているのであろうと思う。また、運転手は約1時間後、歩いて中川営業所に戻ったというのだが、ほとんど寄り道をせずに営業所に帰ってきたと思える距離にある。
地下鉄高畑駅のバス乗り場は交差点に分散しているようなのでバスターミナルと言うものがない(回転所はある)。しかし終着・始発の設定があるので、一般の人がバスに乗ろうとするとそれなりに知っていないと苦労するロケーションである。(なお区役所が近くにあるなどそれなりに繁華なところのようである。東京であれば門前仲町の感じであろう。)道を聞かれたのならともかくも、バス乗り場を聞かれたのならトータルに見れば「市バス」のトータルのサービス向上、コンプライアンス意識ともいえるわけに、判断に迷うところである。
本当なら、営業所に連絡するなり、クレーマーの客を降車させるとかいくらかの手法があったと思うのであるが、其のノウハウが運転手になかったというのは、かわいそうである。しかし、ほかの客がなだめるとかなかったのかとも思う(というか、あまりにもエキセントリックすぎてほかの客も逃げ出したのかもしれない)。
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そう考えると、最近バス会社によってはバスの中にモニター機器を配置する事例が多くなった。交通事故の原因究明のため外部にカメラを入れるのはちょくちょくあるのだが、最近は「人権に配慮して活用します」という張り紙を含めて車内あちこちに広角カメラを設置する事例が多くなっている。クレームの問題、車内の転倒事故(之はバスの低床化のために身障者への配慮ができるようになったと思いきや、バスの車内に段差が出来るようになってしまったため、転倒事故がクレームとして挙がり始めたという事情もあるようだ)もあるのだが、やっぱりこのようなクレーマーの問題にバス会社が困り始めているのだろう。
これは、事故の解析や責任の明確化のためにドライブレコーダーをバスに搭載するようになっているのだが、録画容量などを考えると、車外の状態を把握するほかにも車内状況も録画できる簡単に設置できるようである。
例:http://www.odawarakiki.com/product/product16.html
http://www.lecip.co.jp/lecip/product/product02-24.htm
http://www.resonant-systems.com/seihin_n/bus/bus0300000.html
確かに副次的にせよこういう安全機器が必要と言うのはわかるが、複雑な感じもすることがある。
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2・3日前の朝、バスターミナルにいったら、5分前に発車するべきバスがまだ止まっている。(私は其の10分後に出る同じ方向に行くバスに乗る予定であった。)どうしたのかと思うと、運転手に乗るべき路線なのかと、2人のお客が別々に、しかも交互に行き先を聞いていたのである。運転手は丁寧に対応していたのだが、運転手はこの路線の運転はあまりしていないようであって、回答になっていなかったようである。2人のお客は結果的にこのバスからおり、バスは発車していった。
続いて同じバス乗り場に後続の私が乗るバスがやってきた(ちなみにこの2台は共同運行区間・共通乗車扱いをしているが、バス会社が異なる。また前者はエリア外に出た地域の路線であり、後者は路線の途中に営業所を持っているため、後者のほうが対応がしやすい)
私はこのバスに乗りこんだのだが、先ほどのバスに乗らなかった2人ものってきた。一人(おばさん)は路線の途中にある公共施設(博物館)の場所を聞いていた。なるほど前のバスの運転手ではわからないかも(しかし、前のバスの沿線に位置する)。運転手は的確な指示ができたようで、おばさんは感謝して降車していった。
もう一人はかなりのおじいさん。20年前にのったことのあるこの路線を使ってあるお寺にいくらしいのだが、バスの系統も変わってしまったのか(事実10年前に経路・本数が大幅に変わってしまったようである)行き先のお寺から来たはがきを持っている。こちらは運転手も困っていたが、信号で止まった際にやわら車載無線をとり、運行管理所(営業所であろう)にお寺の名前を伝え、地図を調べるようにたのんでいた。・・・そう、こちらは無線をつんでいたのである。そのうち、降車するバス停が判明する。
けど、無線をつんでいる路線バスってのは、無線タクシーを兼業している場合は時々見かけるが、まだ世の中には多くない。つまり多くのバス運転手は自分で問題を対処するというところで結構定時運行と相容れない立場もあり苦労していると言うことであろう。

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