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生食臓物根絶宣言・「ダメ。ゼッタイ。」(2/2)

(承前)
ふぐに関しては現行政においては供給されている料理店と調理師さんは全数把握できるし、また供給制限があることから事故などの問題行動を監視できるということもありと考える。とはいえ、まだこういう事例があるんだ・・・・
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東京の有名なフグ店を書類送検    2012年4月6日(金)13時57分配信 共同通信
 有毒なフグの肝臓を提供したとして、警視庁築地署は6日までに、食品衛生法違反容疑などで、東京都中央区銀座5丁目のフグ料理店「F」と男性店主(62)を書類送検した。同店はレストランの格付け本「ミシュランガイド」2012年版で二つ星とされた有名店。中央区保健所が刑事告発した。築地署などによると、トラフグの肝臓を使った料理を出された女性客が唇のしびれなどを訴え入院、翌日退院した。
----------------------------終了
生卵に関しては、上記のドイツの無菌豚クラスの管理技術と進んで日本は導入したいう結果とみなしていい。
普通の国で(北欧とかでも)生卵を食べるのは(加熱以外の手法・・酢を入れるとかはあるのだが)ふつうはまずない。そこで半熟(たとえばカルボナーラ・ビビンバ・釜玉うどん)ならまだしも、日本特有の衛生管理が前提である。そしてこれは養鶏所の衛生管理など複合的な理由がある。
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ここで、制限つきで対処できる団体の自主規制や自主活動のと、いずれも「代替性がない」という視点はあり、抑止すれば「ヤミの食材が流通」というのはあろう。禁酒法の破綻とおなじであるし、実際ヤミで酒が流通し事故が起きることは昭和20年代は多かったと聞く。(その意味ではふぐもおなじ)しかし、これらが徹底できる体力のある業界団体がいまや少なくなっている現実もあろう。

菌の存在ではないが、餅がなぜ禁止にならないのかというのは、おなじような事故が起きるこんにゃくゼリーのときにも議論をしているそうだ、実際すすりもちを祝に食べるパフォーマンスを行う地域では、毎年地元警察が禁止の申し入れをしているそうで、最近は本当にやめるところもでてきたそうである。
単に食べ物の危険性というならば、母集団から見てもパン・もち・こんにゃくゼリーの窒息事故率の差は統計的に有意差がない。ところが、こんにゃくゼリーは海外では流通を差し止められている事例が多く(こんにゃくもNGという場合もあるらしい)、それにあわせるという形で餅も制限する話は実際あったと聞く。そしてこの場合は食材の調理法という習慣的な問題であり、餅はかきもちにすればそれでOK、パンは細かくすればOK、こんにゃくゼリーは細粒化と固形をゆるくすることでOKということになる。
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生レバーに危険性はあるが、生ガキの食中毒などと比べて突出しているわけではない。けどこういう問題になるのは食習慣をある程度制御させるための公的なアナウンスが、このかたまったく効かなくなっているという現実なのではないか。
まず、抵抗力の弱い子どもや高齢者には肉や魚の生食をさせないというのは危険を見分ける消費者の自覚に依存する。しかし、自覚を求めていることに対し、宣伝をすることと実効性が伴わないことを最近の政府は気がついているのかもしれない。
ルールを守らない事業者は個々に処分することならできるかということであるが、食肉のエンドユーザーへの販売供給者と、中間加工業者の責任が不明確(これはユッケのときにもあった)であるのも大きいが、馬肉の衛生管理に対する認証システムが機能していたのに、牛肉に関してはまったく対応する中間処理業者が法の規定に従うものがなく、さらにはこれらを指導しルールを守らない事業者は個々に処分するという事実から、こと今の業界では、「闇レバ刺し」がでうるモラルハザードがあると考えるのではないか。従前国の食品衛生行政の関係者の間には「生食に供することのできる食肉は存在しない」のに流通しているというのに対し、現状追認していたようだ。
さらに、衛生的に高い処理をする結果単価が上がる(レバ刺しのばあい胆汁が通る管が洗浄対象である。つまりしでにそれをやるとレバ刺しなるものが存在しないぐらいにもなる。)がこれを食品価格に転嫁することで消費者が「闇レバ刺し」に移行するという、過当競争化の問題はあると思う。(牡蠣やフグは過当競争による価格変動が置きにくいところで収斂しているのだが、すでに焼肉業界は高付加価値市場ではないというのは感じるし、先の食中毒も過当競争による価格の際限ない低下の誘引がある)
モラルハザードが既に起こっている市場においては、一方的禁止でないと運用事態がむずかしい。大麻取締法により、限定的な医療用に限っていた大麻流通をさらに厳格化したのは「大麻草を栽培している者は大体が農業に従事しているので、麻薬取締法の取締の対象たる医師、薬剤師等とは、職業の分野が異っている関係上、取締の完璧を期すために、別個な法律を制定した」という経緯があるそうだが、つまり農業に従事している大麻草を栽培しているもののモラルに関してまでは管理できない(しかも麻は繊維などにも使いうることもある)ということである。もっとも制定された時期は医師などのモラルハザードもややあったとも聞く。

もうひとつ「代替性の有無」が議論になる。大麻については代替性はごく限られた医療用以外は認められない。(肝臓加水分解物の薬剤は除く)さて、レバ刺しの代替性のあるものは・・となると、これまたないのである。豚のレバー生食は法的に規制されても問題が無いのに、牛になると世論に問題が起きるのはこの代替性がなくなってしまったことによるものである。危険なものを社会的に排除する場合ヤミ物資入手により禁酒法に関係する犯罪がおこたり、順法行動が妨げられるなど社会のモラルが崩れる可能性がある。(禁酒法の例)但し、アメリカでも禁酒を其のまま後年まで続けられた地域もあるのだが、これは隣の州にいくということができたから、問題の矛先が緩和された側面も否定できないようであるし、それ以上にそのような「因習」が残る地域からは、逃げるように転居することもできるということはあろう。
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私は法規制までは本の少し残った店で食べるとしても、法規制後、食べることはあきらめている。闇流通は品質保証意識が低下する。日本でも戦後の混乱期にやみアルコールにメチルアルコールまで流れたということは、「品質が悪くても、買ったこと自体がもんだいになるから責任にならない。責任をとらなくていいスキームである」ということになるからである。
しかが、実際「闇レバ刺し」は法規制をしたくても、みんながかばい続ける地方で現れるであろうと考える。逆に順法精神の消滅のほうが問題になるかもしれない。これをモラルハザードという。

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