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もともと起業活動に創業者の品性は相反する

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120305/p3
2012-03-05  ワタミの元店長にインタビューした(※酒のついでに)。
インタビューっちゅうアレでもないが。昨日、居酒屋で友人と飲んでいたら、「ワタミがいま、ネットで話題になってる」という話になり、彼もネットはよく見る(このブログも知ってる)ほうなのでその話題は知っていた。そして
「俺も昔ワタミで働いていて、店長だったんだよな」
「えっ!・・・それは知らなかった」
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として、了承を得てインタビューを開始。だが自分はよく考えると和民に行ったことがなく、またワタミの労務管理問題もそんなによく知らない。初歩的な話や、また記憶違いもあるかもなのでご了承ください。
http://www.kondo-sanko.jp/shouhin/index.php?ID=2030403
(中略)
Q:初歩的な疑問その2。組合ってワタミには無いの?
A:ない。おれが正社員の下っ端だったときは…会社のじゃなくて、飲食店の横断ユニオンみたいなのがあったのかな…?正直、それに入ってたとしても、分からないぐらいの存在感だった。そもそもワタミは、8割ぐらいが管理職だし。

Q:ああ、管理職は組合に入らないから、仮にワタミ組合がストを起こしてもちょっと厳しいね・・・しかし管理職多いね。店長もか。とすると管理職って若い世代が多い?
A:若いよー。おれも20代で店長にすぐなった。そもそも会社でも「28歳(だったかな?)までに課長になれ。なれなきゃ見込みが無い」ぐらいのこと言ってる。
Q:「夢に日付を」だ(笑)
A:(笑)そういうの書かされた書かされた。なんか今はそれ、内輪だけじゃなくて市販もしてるらしいよな、夢手帳・・・。
--------------------中断
ああそうか。
もともと労働組合に係わる業務がなりたつ、管理業務以外の業務を行う人員がアルバイトしかいないんだな。このシステムは流通業のシステムに多いし、すくなくともこのようなサービス業には「名前だけの管理職」が多くなる。なお、これは権限委譲・決裁権限の関係から役職名を定めているのもあり、仕入れなどを大量に行うからこそそれ相当の役職という形にしなければならないという。労組対策でもあるのだろうが、一方社員というのが管理業務のスペシャリストであり(調理の専門家ということはない)実務の専門家を必要としないともいえる。
これは職場としては階層体制が入社以前に在るとも言える。(【参考】アメリカの外食産業に過労死がない理由とは? (ニューズウィーク:冷泉彰彦)http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2012/03/post-407.phpに在るように、現場マネージャークラスも非定常雇用であることから、当然昇進機会は想定外である。バイトから(会社の規模拡大と同じくして)経営者になったような例自体が日本以外でな成り立たないといえるかもしれない。
--------------------再開
Q:辞めた理由は。
A:やっぱり精神的にも体力的も、ちょっと落ちて。
Q;そうか・・・。店の売り上げとかはどうだったの?店長として。
A:たぶん入社から退職まで、ずっとうちの店は右肩上がりだったな。
Q:しかしそれでも仕事量が膨大な、かなりつらい状態だったわけか・・・
A:ただワタミをかばうわけじゃないが、仕事量に比例して報酬は上がったよ。仕事をしたぶん、支払いはするというイメージだな、内部的には。
Q:辛い分、報酬はいいというと、佐川急便とかのイメージがあるな。
A:渡邉会長も開店資金、佐川急便で貯めたんだそうだ。自伝にある(笑)(後略)
------------------終了
もともと、ビジネスモデルが階層性を前提にし、低質な人材に対し物流による標準化(調理を現場でせず、ただならべるだけ)と、いうかたちなのね。
実はこのシステム自体は今は、工場の給食など企業化された厨房システムではほとんど行われていることである。ではこのような場合短時間に業務が集中するのであるが、概して業務時間が一定時間に集中しているため、其のパートパートにパートさん(おい)を雇用することがやりやすいのである。そう考えると、客観的に人材の査定や考査が出来、さらに「このビズネスモデルが継続性がある」ならば、ある程度社会性のある企業ともいえる。
但しここで問題になるのはこの根源となる、
客観的に人材の査定や考査が出来る能力というより人材の査定指標が極めて偏っており劣化が激しい
飲食業のビジネスモデルが継続性があるというのが前提でしか人材や資産が育成されている
ということである。つまり短期的指標に対し判断に優れる人材から、長期的な企業の継続性を考える能力のあるものを選ぶことがそもそも相反した要件であり、内部からの人材登用には限界があるということになる。外部からの人材登用やエリート育成の手法は、企業内部の人事的モチベーションをいちぢるしく損なうこともあるようである。
------------------------
それとは別に、こういう記載があった。
-----------------引用(抄録)
Q:どうだ、端的にいって渡邉氏は悪人かい?善人かい?
A…………うーーーーーーーーーーーーーーーん……
Q:難しい質問だったかな、失礼。じゃあ彼に、なんか面白い言動とかあった?
A:しょっちゅう言ってたのは、「おれは50歳で社長を辞める」、ってね。これはまあ現実化したんだよ、会長になったから(笑)。あと「おれが本当にやりたいのは教育なんだ」とも言っていた。
Q:あれ?それも現実化しなかったっけ。
-------------
Q:最後にさっきの質問をもう一度。渡邉美樹氏は善人?悪人?
A:うーーーーーーーーーーーーん・・・・・・・・・(大長考)・・・・・・・・・・あ!!!この言い方がぴったりかな。「品は悪かった」、という感じの人だ。
Q:「品は悪い」ね。なるほど
-------------------終了
そう考えると、企業を起こし、上場させ、株を売って引退したり出資者だけに納まったりという人が結構いる。(たまたまだが、お知り合いには起業していまも社長にとどまっている人がいない。)そこで、はたと思ったのは私のお付き合いしている中では、創業者はほとんどこういう分類になっているのである。
○カネが相続・外部支援などで多少あるが、自分で自主的に使えない時期が長期あった
○品性がないか所謂常識とはかけはなれているため常識が無いという認識を受けやすい
もちろん品性がないからといって起業が成功するとはならない。ただ人柄がよく、人望がある創業経営者が起こす企業は内紛が起きたり、また規模がこじんまりしたところて最適化されて、中小規模で安定化してしまうという場面ばかりである。(もちろん中小規模で安定化はニッチ市場での占有ということではひとつの手法でもある)
このうち、お金が潤沢という形はまれな条件で、むしろ第二創業のパターンではあるようである。また、品性の無い起業者は、他の常識とはなれたことを、離れて顰蹙をうけることを無視することが戸惑い無く行うことができるからこそ出来るということである。じつのところ、企業が続く中なかで社会の中で継続性が必要になってくるため、変質していくことを余儀なくされたもの(佐川急便などは其の傾向があるようだが、リクルートの創業時や、京セラもそのような傾向がある。個人的にはいまも京セラは企業内体質にこの色があるようで、技術の話をすることが出来なかった相手である)はあるが、創業時はやんちゃで、社会的に常識を逸脱しなければならない存在であったという。日本的CSRは、古来より企業の持続的発展の観点から、経験的に会得されている。江戸時代の学者石田梅岩の記述や、三井家や住友家などの江戸時代の商人に代々引き継がれた家訓などを例として、商工業の底流にCSRに通じる考え方を見ることができるが、この手法は国際的企業活動を行う場合には有志などの社会評価から低く評せられるのも事実であって、新規に起業することは小規模の経営にとどまるのもまた事実である。
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社会性のある企業の多くは其の創業時は社会性がない。社会性の無いものを社会性のあるものにするのも創業のひとつである。
社会性がある創業は他人の資産・倫理概念を否定することができないから、政府の支援とかの膨大な資産援助や政策でもないかぎり、起業という行為にはなりえないという矛盾を含んでいる。
多くの新規起業者にとって見れば品が悪いからこそ創業が成功し、その成功の過程で経営の品が良くなるのが従来であった。しかし、新自由経済が国民経済という概念では成長力が乏しいという限界突破のためで増強された結果、いまや、品が悪いからこそ創業が成功し、その成功の過程で企業活動の品の悪いものを正当な社会活動の成果で品性そのものが価値感覚の変動で品性のあるものとさせている(いままで倫理的に否定的だったものが急転直下優秀な考えになる)というのもあるのかもしれない。

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