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安全なのやさしくしてね(1/2)

腰痛(20年以上前の労災による)とそれに伴う痙攣というのもあって2年に一回はこれで熱を出したりすることがある。まあこのため、若い作業者には「作業基準は守ること(最も私が怪我をしたのは労働災害の原因除去ができない中で上司が作業を強行させざるを得なかったという理由であって、私がどうこうとはいえない側面もあるし、次々に同僚が同じ問題を起こしてしまったということもある)」という体を使ったいいお手本ということで、今でも講話で使うこともある。危険作業ポテンシャルの排除というわけである。今回もキーボードが打てないという状態になってしまい、例によって医者に指示を仰いだ。
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医者には投薬を受けていたものの、なにかと困っていたのだが、近所の温泉銭湯にそれなりの設備があるということでいくことにした。医者には長い間暖めることとの指示を受けていた。
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そこでふと気がついた。韓国アカスリという看板がお風呂の受付にあるのだ。

最近肌の新陳代謝が悪いのである。話には聞いていたが、釜山までいくのもなんだし(下関や福岡からいくにしてもである)街中のには胡散臭いのもある(売春まがいもあるんだと脅されていた)というのでいままでやっていなかったのだが、ここは一応一流の会社の経営になるスーパー銭湯(の店子だが、大家といえば親も同然orzでなくて、一応クレームの反映ができる体制もあるということ)である。
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案ずるより実践がたいせつであった。価格も30分3000円強と妥当性のある価格である。やすいと罪悪感を感じるし高いサービスは求めていないしということである。
大体個人相手のサービスというものを見てみると、大体10分1500円±500円というのが関東では妥当ではないか。マッサージでも、専門家のコンサル費用でも、相談料でも、占いでも、この価格設定は設備投資・固定費回収などを考えると個人サービスでは特に高い付加価値(それこそ風俗営業系のお風呂とか)や危険手当が絡まない限り妥当ではとおもう。サービスに対する人件費対価が底堅いことと、高価なサービスは今度は開店していても待機時間が多くなるという見方に立つとこんなものと考える。これは(保険が入っているから一見わからないが)医師の診断も実質負担がそうである。このことはどうしても面談時間が多い小児科や精神科が意外と収益性が低く見えることに繋がってるのかも。
まあともかく担当者(韓国人の女性であった)は相当慣れた人のようで、仕事もうまく、気持ちよく済ませることができた。安心してこのようなサービスを受けることができるのはいいことである。あとはまた肩こりに悩まされないようにすることですな。
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さて、「安全・安心の社会」という言葉を最近はよく言う。「安全」であれば「安心な」社会となるということは自明だとおもうひともいるのかもしれない。
「安全」は数値で表されることが多い。事故発生率や故障率である。しかし「安心」は人の心に対するものであるため、単純に数値だけでは示しにくい。そして「安全」を「危険」に、「安心」を「恐怖」に置き換えても成り立つだろう。
こういう比較はリスク管理手法として損害保険算出でも用いる。代表的なものはリスクベネフィット分析(risk benefit analysis)というリスク削減のための費用と削減されたリスクの量を比較するリスクの評価・管理方法。効率性の観点からリスク削減対策の優先度を判断出来るものである。
コストベネフィット分析(cost-benefit analysis)という、リスク管理手法ではの一つで、様々なリスクに対策を講じる際に、対策を実施するに要する資源は有限であるため、リスク削減対策に必要なコストと、その結果削減されたリスクの価値(ベネフィット)とを比較して、ベネフィットの方が大きければ、対策を実施する意味があると判断する方法。
ただし、安全という議論のときかならず「人の命は経済的算出にあうか」という議論は起こる。製品にかならず欠陥がある(それが極めて小さくても)という議論であるし、得られる経済効果があっても損失のほうを大きく見積もるのは[風評被害」(広い意味の)という問題で損失算定が難しくなるからでもある。

「フォード・ピント事件」といわれる車の事例が知られる。フォードは短期間で市場に送り込むこととコスト削減の目的で開発期間を短縮し市場に送り込んだ。(これ自体は今でもよくある)しかし開発で意匠上追突事故に脆弱な欠陥が発覚した。しかし、当時市場を海外メーカーに食われていた続行した。これは欠陥対策コストと事故発生時賠償金とを比較し、賠償金を支払う方が安価であると判断したということになっている。(無論製品戦略の問題の理由に使われた側面もあろう)市販翌年、追突されて炎上し、運転者が死亡、同乗者が火傷を負う事故が発生した際、陪審評決でフォード社を退社した元社員らが欠陥を知りながら開発を進めた事実を証言し、コスト比較計算の事実も発覚した。結果的にフォードは(予測しなかった)多額の賠償金の支払いで経済的に打撃を受け、信頼性・信用失墜まで伴ってしまった。(当該車は設計変更で対策した)またFMEAを安全と規制遵守のために導入した。つまりこの段階で安全性を向上することにシフトしたのはよかったのだが、リスクのコスト比較計算自体を反社会的とみなす話まで出てきた。
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ある人が書いていたのだが、同じ危険でも人間が恐れるかを恐れないかは、二つの要因で決まるというらしい。

1. 得をすると怖くないが、損をすると怖い、
2. 自分の意志でやることは怖くないが、他人がやるものは怖い.

(続く)

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