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思考のベース知識がなくなった以上

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上原美優さんと自殺の危険因子  2011年05月26日 15時30分 リアルライブ
 タレントの上原美優さんが自殺したのは弱冠24歳。あまりにも若すぎる死でありました。
 自殺原因はいろいろと取りざたされておりますが、上原美優さんご自身が元々たいへん自殺しやすい状態にあったということは、あまり注目されていません。

 不登校やいじめを経験。
 15歳で親元を離れ姉と同居。
 高校中退。
 非行に走る。
 婦女暴行被害に遭う。
 芸能事務所に入るも、精神的に不安定になり薬物自殺未遂。
 
他にリストカットといった自傷行為もあったといいます。
 また、上原さんは早くから母親と離れて暮らしていたせいか、常に母親の愛情を求め続けていた人でもありました。その母親も、約1年前に亡くなりました。
==============中断
まあ、確かにこの話は自伝にも載っていることだ。しかし、これを言うことは彼女の今まででの生き方を否定しとるなあとさえ思う。また、ある意味今の自分のビジネスモデル(おばかアイドル的ところから脱皮したがり、いろんな人に指導を求めていたという。確かに「自分の力で考える」人だったが、重かったのかなという気もする。
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自殺の研究者によりますと、自殺する人にはいくつかの危険因子があります。
・自殺未遂
・親しい人が亡くなる(喪失体験)
・自傷行為
・性格傾向
・季節性(自殺は3~5月に多い)
 といったことが挙げられますが、これら自殺の危険因子がすべて上原さんに当てはまります。 10代の頃の非行も「自分など大切な存在ではない」という意思表示であったのかも知れません。

 他に、自殺の危険因子として「精神疾患」というのもあります。上原さんの心の病についての報道は、くわしくは出ておりませんが、精神的不安定により薬物自殺未遂があるということは、その傾向があったのかも知れません。少なくとも精神的に不安定であったことは間違いないようです。
 警察庁の発表によると、自殺の原因第1位は10代~50代という広い世代で「うつ病」であるとう統計結果が出ています。 そして、20代と30代の死因の1位は自殺。それも20代、30代の死亡者の3割~5割が自殺なのです。
 上原さんの場合、 時期的に今回の大震災の影響でストレス障害になっていたのかも知れません。
 震災のようなショッキングな事柄があると、直接被害は受けなくても、その映像やニュースを見続けることによって、精神的にダメージが受けてしまうことがあることが知られています。
 今回のように、地震そのものだけではなく、放射能という目に見えないものから心理的に圧迫を受けている人も少なくないといいます。 もし、ご自身や周囲の方で、様子が落ち込んでいたり、心が落ち着かない人がいれば、早めに専門医に相談したほうがいいのかもしれません。
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ただし、もともと自殺には誘発効果がある。震災のようなショッキングな事柄が間接的にせよあると、精神的にダメージが受けてしまうことがあるという。たとえばウェルテル効果(ゲーテの『若きウェルテルの悩み』で主人公のウェルテルは自殺するが、影響された若者達がウェルテルと同じ方法で自殺した事が、数多く報告されている)というのがある。これは岡田有希子の事例でも述べられているようだ。もちろん、社会学者の研究では新聞報道量との自殺率の増加への相関性を証明した事例をウェルテル効果と言うとも解せる。もっとも下記のようにそれが新聞(しんもん)などの時事ネタ演芸も含むといえる。
ところが自殺が普及している(おいおい・・・というのは残念ながら国際的には旧社会主義国・日本や韓国における自殺率が極めて高率であり、宗教的に禁じられているイスラム諸国における自殺率は低い)本邦は、海外の資料でも岡田有希子の事例、(30名余りの青少年が、岡田と同様に高所からの飛び降り自殺)X JAPANのhideは著名な事例として紹介されている。太宰治の玉川入水や、藤村操の自殺もそれを真似する青少年が続出した。
いやそれを言うと、本邦は江戸時代からの伝統(?)がある。『曽根崎心中』を発表した近松門左衛門にいたっては、心中ものが庶民の人気を博したが、真似して心中をする者が続出するようになったため没直前に幕府は心中物の上演の一切を禁止した。しかし発生に対してはあまり代わらない状態だったようだ。結果的に心中を生じさせる社会体制や風習・宗教観を変えることに対しては、上演の禁止というのはまったく無力だったからである。このように発禁になったのはゲーテの『若きウェルテルの悩み』も同じであるなあ。
案の定こういう話も出ている。
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自殺者急増、人気女性タレントの影響? 内閣府参与報告   2011年7月4日13時7分   asahi.com
 今年5月に自殺者が急増したのは、女性タレントの自殺の影響だった――。S内閣府参与(NPO自殺対策支援センター・L代表)が4日、内閣府の自殺対策会議でそう報告した。
 減少傾向にあった月別自殺者数が5月、前年比19.7%増と急伸したため、当時の担当大臣だった蓮舫氏が東日本大震災との関連を含めて内閣府に分析を指示していた。
 その結果、今年初めからの自殺者数は1日平均82人だったが、人気女性タレントの自殺が報じられた翌日の5月13日から1週間は1日平均124人に増えたことが判明。増加分の半数以上を20~30代が占め、女性の伸び率が高かった。清水氏は原因として「女性タレントの自殺と関連報道が考えられる。政府としてはメディア各社にガイドラインの策定を呼びかけるべきだ」と指摘した。
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正直なところ、きわめて控えめな報道であったと今回はおもっている。(また、震災の影響によるぶれもあるとはおもっている)それでも、このような誘発効果があるというのなら、人が自殺したという場合、きわめて示威的に報道管制を引けということになる。それは、意図的な情報操作になるわけである。援用される可能性もあるし、さらにガイドラインの作成というのは、報道合戦を抑えるがあまりふれ幅が広くなり、情報操作をやれということに指示されたと同じことになる。

ひとつ考えなければならないのはこれらの議論の前提には「自殺は社会的に認められない行為である」という前提を肯定する必要があることだ。自殺が社会的に認められている世界は継続性がなくなるから存立しないとはいえるのだが、仏教に対しては社会の継続性を求めるため、他者のために自らの身体を捨てる捨身となった自殺類似行為を自殺とは捉えない場合がある(焼身往生など、宗教的な理由からの自殺類行為や、即身仏の場合は自殺といわなかった。これが援用されると社会的圧力によって自殺が強要される場合(戦争責任などを負った自殺・阿南惟幾など)や政治的主張(ティック・クアン・ドック師:南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権の政策に抗議し、アメリカ大使館前でガソリンをかぶって焼身自殺・・・など)のため自殺が行われる場合がある。
自殺志願者は既に他人の求めに耳を傾けることができる状況でなかったり「自殺することが最善の選択肢」という思考にとらわれているということであるのだが、政治的や思想的にそれがひとつの社会的価値をあると「思い込む」ように仕向ける社会もあろう(それこそ沖縄・サイパンでの集団自決や、人民寺院事件)。
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真鍋かをり 訃報にフジ生出演中絶句号泣   [2011年5月12日12時48分]日刊スポーツ
 亡くなった上原美優さん(享年24)の友人で、タレントの真鍋かをり(30)が12日、生出演したフジテレビ系情報番組「とくダネ!」で泣きながら上原さんについてコメントした。
 番組が始まる直前に訃報を知った真鍋は、冒頭から涙をこらえられなかった。「1カ月ぐらい前に話したいから飲みたいから会いましょう」という内容のメールがあったものの、お互いのタイミングが合わなかったことを明かし、「ごめんね」とつぶやいた。
 「まっすぐで純粋。すぐに抱え込んでしまう子。いつも相談を受けていて、ちょっと不安定なところもあったけど、最近は元気そうだった。でも、まさか」。号泣し、絶句する場面もあった。
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偶然これを私は見ており、(直前に訃報が来たということもあるらしい)ひな壇にいた、真鍋かをりがいきなり泣き出してしまったのを見て驚いた。(当人もじつはもとの事務所との問題で負のスパイラルにおちいってるのだが)
ここにもあるようにまっすぐで純粋。すぐに抱え込んでしまうというのは私も上原美優さんに対してはおもっていた。決して頭がいいというわけでないのだが、必死に生きるための模索をしているというのは感じた。(これは皮肉なのだが岡田有希子さんも其の印象があったという人が多い)、Wikipediaには彼女に関する記載は従前日本語しかなかったのだが、なくなったあと、 English/Norsk (bokmål)‬/Русский/中文と項目が増加するというわけで急に注目されているという非常にいやらしい側面もある。特にロシア語があるのは、自殺が旧東欧圏で多いという後述の事情もあるのかも知れぬ。
つまり自殺は其の潜在的要因はあろいとも、社会性と風習の間での差異に対応できなくなった事象がトリガーになると考えると、心中の理由が「本音と建前」の使い分けの破綻という検討にかなり近い。
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すると、これは多くの人に否定されるかもしれないが、「社会と風習の間での差異」をあえて低くすることは対処法になるかもしれない。自殺することをあえて否定せずむしろ肯定し、その結果社会に与える利得、可能性を各個人レベルでなく考える(時に金銭的損失計算までも題材として)という手法にするということで、社会的な存在が迷惑をかけないことが立証されれば故意に死ぬことが問題ないと考えるようなロジックの立て方も、今後はあるんではとおもうことはある。(ある意味死刑を肯定することになるのだが)すでに個人の範囲では自殺行為を否定するための社会規範の前提が論破されてもしかたない状況にあるとおもっている。
2010年の日本の自殺率は人口10万人あたり24.9人という。交通事故者数の6倍以上ある。日本の自殺率は4位で主要国G8諸国、OECD加盟国では日本が1位であるし、自殺率が高いのはガイアナ・日本以外は旧ソ連の国が占めているというのである。つまり社会規範と経済規範が其のよしあしにかかわらず急速に同調して不安定となった国に自殺がおおいことになる。しかし現下の社会を見ると、この変化を否定するとなれば鎖国に近い。これを否定することは、日本国自体が国際的な存在を低くするという(経済的にも悪くなる)ところもある。(旧ソ連の国が多い理由には経済的困窮があまりにも急激に進んだというところに理由を求めるできるため)けど自殺を悔いる一定の歯止めがあまりにも軟弱なものとなった今、まず一旦は自殺を肯定し(Yes。Butというロジック)でその結果なにが得られるのかを考えるように導くという漸禁政策的志向にはしるべきではないか。(あたかもアヘンの日中の撲滅方針、またオランダの麻薬政策に近い。)

彼女の可能性を考えるにはあまりにも21歳という年齢は、必死に走りきったものの短か過ぎたとおもう。ただ悲しいのはそれにもかかわらずに社会におもいはずみ車がついており、流れているるという冷酷な現実である。ネガティブな視点にしか方向性を見出せない自分が悔しいが、彼女の冥福を祈るしか今はないのだろう。

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