« TRIZ的視点から見た解決困難さ(2/2) | トップページ | 混沌としたものを判別させることができるのか(1/2) »

燃料の備蓄場所が発火元になったりして

------------------------引用
全都道府県が燃料の備蓄なし  2011年3月30日(水)16時37分配信 共同通信
 全国のすべての都道府県が、災害時に被災者への供給を目的としたガソリンなどの燃料の備蓄をしていなかったことが30日、各都道府県への取材で分かった。燃料販売業者から優先的な提供を受けることを定めた災害協定の締結も、宮城県など28都県にとどまっていた。東日本大震災では交通網の寸断などで流通が滞り、被災地で深刻な燃料不足が発生。危険物のため保管が難しいことなどが主な理由だが、燃料の備蓄をめぐる問題が、災害対策の新たな課題として浮上した形だ。災害対策基本法は、都道府県に地域防災計画の策定を義務化。都道府県は計画に基づき乾パンなどの食料や水、毛布などを緊急物資や重要物資に指定し、備蓄している。
------------------------終了
今回の地震で出先で閉じ込められた私も、出先でカンパンなどをいただいたという経緯がある。というわけで備蓄は従業員や来訪者、ひいては其の事業所のある地域住民のために、必要なものである。その備蓄に対するコストは結構馬鹿にならない。というのは、食べモノなどを保管することになると、その維持管理というのはスペースの確保以上に期限管理などが意外と大変であるのを感じる。
ブログランキング・にほんブログ村へ

半年前、帰ろうとするときに大きな箱が運ばれてきた。いわく「カンパンの賞味期限が切れそうなのです。今日新しいのが来ました」ので、古い(期限が1月をきっている)のを缶入りのお茶(これも期限がきていた)のをお夜食でも・・・といって総務の人は帰ってしまった。3食分/一人を用意していたようだ。そして、このとき総務担当が買いなおしたものを地震の時にはみんなが食べていたというわけ。
じつはこのように賞味期限を維持するというのは、多忙・多岐な仕事をしている総務部署では結構たいへんである。保管場所がちゃんとしたところか、前に荷物など置かれて役立たないことにならないかとかは気になる。賞味期限をついつい忘れていたりするのである。

以前勤務していたところで私は技術部門の管理をさせていただいたのだが、庶務の管理業務を兼務させていただいており、その経緯で本社から電話が私に来たのであった。
「今年も、防災の日(9/1)が来ましたので、防災用の非常持ち出しの確認をお願いします」
えっオレとおもったが、どうやら前任者の引継ぎ漏れだったようである。(昨年確認したらしい記録はあり)よく見ると備蓄食料は今年は期限内であり来年買う必要がある。つまり来年予算化しなければならないというだから、今年は確認ということらしい。ああ安心。
そこで保管場所である今使っていない建物の備蓄倉庫(その昔は宿直室だった)に見にいったのだが・・・そこで、びっくり。なんと、倉庫の天井が落っこちており、(その上の部屋は時々使っており、水道が引いてあるが、誰も気がつかなかった)水道からの漏水で缶がさびさびになっていた。つまり食べられる状態ではなかったのである。(ほかの非常物資・・テントとかマッチとかは問題なかった)
こうなると気がつかなかったもの負けであり、まかされるものは管理責任である。
「すみません、今あるものは使えませんです。至急手配の必要性があります」
と写真をつけて管理元に連絡したのだが
「予算が出されていない以上買えません」
っておい。(結果、当初予算化する年の4月・・期初に納入された。半年は備蓄なしということ)
----------------------
つまり生もの管理は備蓄といっても大変なのであるが、そもそも燃料油が備蓄に適するものかというと、これは大きな間違いである。もちろん危険物のため保管が難しいし、こういう溜め込みをしているところが地震で崩壊するとか家事で延焼するとかなれば、そっちのほうが大災害になるというのもある。
またこの意味では重油や軽油はまだ管理するべき燃料の寿命は長い(特にA重油はもつため、非常用電源として使う発電機用途が割りと公共施設にはあるようだ)しかし、このA重油は自動車の用途には向かない。軽油は密閉していればこれまた割りと持つのである。しかし灯油とかになると管理が悪いと色がついて燃焼しにくくなるし(茶灯油というのは質の悪い灯油ということもあるが、劣化した灯油ということのほうがはるかに多い。劣化のためストーブなどに使ってフィルターなどが詰まってしまい故障や不完全燃焼になるというのもこれ)、もっと保管にむかず、引火しやすく、鮮度・・・というか製造時期から時間(季節によるが3ヶ月が限界)がたつと一部の成分がガス化してしまうのが、一番用いられるガソリン(だから英語ではGasという)である。これこそ「賞味期限」を守らないと、保管しても使うときには使えないし、もって維持するだけでリスクがいっぱい。
従って、この面から「燃料販売業者から優先的な提供を受けることを定めた災害協定の締結」のほうが管理技術や鮮度維持から実現性があるのだ。燃料の備蓄をめぐる問題が、災害対策の新たな課題として浮上したのは事実であるが、それこそ港湾地区の危険物倉庫にあったら完璧に流されていただろうし(今回港湾部の油槽所は多くは流出や貯槽倒壊の被害にあっている。火災になった事例もあったな。港湾部となると安全な地下タンクともいくまい)
、提案するのは確かにそうだが、実現性を考えるともっと怖い問題が待っている気もする。そういうことだからこそ災害協定の締結という形で在野の専門施設に依頼することにしてるんだがなあ・・・・。

|

« TRIZ的視点から見た解決困難さ(2/2) | トップページ | 混沌としたものを判別させることができるのか(1/2) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100146/51266301

この記事へのトラックバック一覧です: 燃料の備蓄場所が発火元になったりして:

« TRIZ的視点から見た解決困難さ(2/2) | トップページ | 混沌としたものを判別させることができるのか(1/2) »