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江戸か倉敷か大阪か(2/2)

(承前)
ところで、街角でギターをならしてメッセージソングを歌う姿は都市における風景として既に定着しているのではと思う。今一流として活躍している人にはこのような経歴を持っている人は多い。もちろん私の場合はまだレコードデビュー前の「いきものがたり」はしばしば見たし、「ゆず」なども印象にある人がまわりにもいた。そうおもうと、品川の港南口、中野、戸塚、蒲田西口などでもよく見るというとそういう人がいる。
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日本でのブームには諸説があるそうだが、2005年以降も演奏者は微増で、「定着」と考える見方をしてもいいのではと私は考える。主にアマチュアやデビュー間もないプロなどが、費用をあまりかけずに自分たちの作品を知ってもらうための手段として行われる。CD・MD・カセットテープやライブチケットなどの販売も併せて行われることが多い。 この他に、多くの人達に見てもらい知名度を向上する、声をかけてくれる人との面識を深める、曲を聞いた人からの投げ銭によりお金を稼ぐ、人前での実演を繰り返すことによって技量の向上が見込まれるなど、実演者により目的は様々である。自分の作品を世に問いたいアーティストは依然多く、活路を求める者も増えているため、路上ライブの名所は多くのアーティストでひしめく状況らしい。
CD・MD・カセットテープやライブチケットなどの販売も併せて行われることが多いのだが、公道で所轄警察署の許可を取っていない演奏行為や、物品販売行為は、道路交通法で禁止されている。もちろん、このことは都市の活性化を阻害するという見方とか、海外の都市の実例から東京都ではヘブンアーティストという鑑札制度を石原知事の肝いりで始めた。もっとも、これがそもそも創設当初より、「お上が絡む性質のものではない」等の批判もあった上に、戦時中に演芸従事者に対し鑑札制度を取った結果、自由な内容の発表が制限され(禁演落語などまであった)た反動もあってこれとて大道芸にどうしてもシフトしておりストリートミュージシャンには、機能しにくいことになってるようだ。--------------------------------
植村花菜さんが注目されているのは、意外にも弾き語りの曲が自分史のようなところからきたモノではないかと思う。自分史がほかの人と共有できるかという話はあるのだが、自分史を人情話とおきかえると、講談(まああれは本を読むということではあるが)や、落語のうち人情話、浪曲などがじつは近い。この分野で意外と似ているのがさだまさしの一連の著作になるかもしれない。
江戸時代初期の演芸は屋外で行われた。ただし、お座敷芸というようなものもあり、その発信手法は一律にはいえないようだが、それらの過程では必ず屋外で行われた側面が残っていた。江戸中期以降屋外で行われたものは、差し掛け小屋(仮設会場)から常設の演芸場(・・これは劇場という概念がすでにあったからでもある・・・)でも行われるようになった。

レコードに落語や漫才を吹き込んだものが発売されるとか、講談などは速記本の流行(その過程で大きくなった出版社が「講談社」である。リアリティーもあって演芸披露時の間違い)などの現象も起きた。そして、ラジオの登場以降、ラジオの寄席番組なども大衆が演芸を楽しむ場になっていった結果、TVにまで拡大していく。この段階でスケールメリットをとらなければ商売にならないということが認識されて、マスコミへの拡大は急速な拡大を見せていく。
寄席などの演芸場は徐々に減少していったのは、スケールメリットに限界があるのが問題であろうが、演芸の概念がマスメディアに拡大されたともいえる。TVはお茶の間に演芸場が出張し、速記本は自室に演芸場が出張しているという見方である。テレビのバラエティ番組に観客をスタジオに招く形態のもの、ないしは劇場中継(「笑点」にしても「新喜劇」にしてもこの形である)が多くなっており、観客の反応をも含めて放送されているからである。
観衆として演芸を楽しむ場としては、寄席など、直にその芸に接することのできる場所に勝るものはないと言う意見は根強い。これは、演者もそうで、TVに乗りにくいニュアンスを含んだものがあるような場合は、TVはTV、ライブ(=寄席)と割り切るものはある。
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このように楽曲としてのできという形が、ことこの作品に関しては評価の材料としていいかは疑問であろう。むしろもともとの彼女の原点であるストリートミュージシャン(川西能勢口駅前などでやっていたとか)として、あくまで演芸としてみていく必要があるのではないか。まあ彼女にもこのべたべたの関西弁に、「ゆず」に似た客あしらいのうまさを多少感じるのだが。

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