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にわかに客層が変わってしまった

昔の船乗りさんのように「港ごとに女がいる」というのは、まあ普通の人には絶対にない。もちろん船乗りでない私もそうである。
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ただ車を使わないでお仕事をしている場合、夕方食事を出先の近くで採ることはあるわけで、またその際にちょっとお酒を飲むことはあろう。主な出回り先で、高くはないがおいしく食べて飲めてという店は、まあ見つけられるようになった。といってもいいおねーちゃんが居るなんてのはまったく縁がないし、そのような人を連れて飲食店にいくこともない。若い人といくなら、普通の飲食店であったりするが、どちらかというと一人で入ることが多いのだろう。そう考えると、東京-横浜の主要駅の周りでなんらかの飲食店をTPOにあわせて案内するぐらいはできるようになった。(ただし、どーしてもそういう店がないというところもやはりある。)「駅ごとに店がある」というわけ。
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日の出町に年に6回ぐらいいくホルモン焼肉やさんがある。

ここは決して人をつれてくることには向かない。じつは店は路面電車が通っていたとおりに面したのだがこの店の裏(電車の高架下)はそれこそ普通の女性ならずとも通るわけにいかない不法地帯でもあったことがあり、デートにはまず使えなかっただろうと思う。廃線跡・未成線を探訪する知人の研究者が、その昔ここを歩いて跡が歴史的にも残っているのもかかわらず、うっかり歩けないその猥雑さに腰を抜かしたというのもあった。
ワイルドな店で味はそこまでということもあるが、肉や酒(高いものはない)のメニューの豊富さと「客まで」煙でいぶされる雰囲気は味わえる。無煙ロースターではなく、オガライト・オガ炭(オガライト:オガクズを固めて造った棒状の木質系固形バイオ燃料。オガライトを更に炭化したものをオガ炭と呼ぶ。均質で火持ちが良く煙が少ない。火付きは悪いが、備長炭に比べて単価が安いので、代用品として使う)を使っているのだがあれでは暖房効果がすごすぎて夏場は店の戸は閉められない。また冬季でも冷房(というかあれでは冷凍機)はつけっぱなっしである。ヒートポンプエアコンで2次側に給湯器をつけると有効だな・・・ておい。
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もちろん田舎の大衆食堂ばりのいす席もあるのだが、中央のカウンターベースの一人焼肉&呑みのほうに価値があると思う。日の出町となると場外馬券売り場に来た客の来店も多いはずだが、そことは少し距離があるので競馬ファンが目立つこともない。多分、場外で臨時収入があった人がこの後「一戦」交える前かあとかに使うのはあったかもしれない。もちろん今はそれはないだろう。
ゴーヤハイ(ゴーヤのすり身ジュースを泡盛の水割りでまぜる)とか、楽しみはいろいろあるが必ず出てくる塩たれとしょうゆたれがうまい。机上の辛味噌をちょいと付けたり、タレでアクセントが色々と楽しめる。私はしょうゆだれに机にあるニンニクチップを大量にぶち込み、また甘み味噌もいれて粘度をあげるとからんでうまい。
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さてある日、久しぶりに店舗の前にいくにしたがってなんらか変だなと思った。近所に最近見せた焼肉屋もあるんだがそこはがらがら。ところが、なんと店の前に行列ができているのである。この店に行列ってこの10年初めて見た。待っていたのはサラリーマンである。おいおいこの店でそんな背広着ていったらにおいがつくぞ。
しかも店の前に「名前を書いてください」なんて台帳がおいてある。店の中はそれなりに込んでいる(確かに一度サッカー選手が大挙していることがあった。マリノスの選手が懇意にしている店と聞くが。)のだが、ここまでこの店がこんでいてかつ女性の団体がいるのを見たことがない。明らかに動揺している私に、どうも(安酒ばかりを注文するからか)顔を覚えてるらしい店主が声をかける、「も少しであけますから」と。七輪を前にして酒を飲みだしてからもアベックがやってきたりして、いつもの作業服の人がかすむ状態である。なんだなんだ。

さて、どうも変なので帰りしなに店主に聞いた。
「えらく込んでるねえ。初めてですわ」
「いや、TVに取り上げられてからこうなってしまってねえ」
「味をかわらないからいいけどね。だから背広で来る人も居るんですな」
「ええ。このところね」(けど私もカジュアル系とはいえブレザーだったんだが)
さて、ともかくどこのTVが取り上げたのか、せっかくいい店を見つけたのに、さては近くにあるTVKかと思っていたら・・・全国ネットだったのね。

出演者:石橋貴明・矢作兼・ビビる大木・平井理央(CXアナウンサー)・坂口憲二
内容:創業20年。Jリーガーなど多数来店。長年の煙で店の至る所がドス黒くなっている。あまりの煙で目が痛くなるので水中メガネを持って来店するお客さんもいる。売り物のひとつにカルビクッパがある。ゲタカルビ・野菜を鶏ガラベースのスープで煮込み辛さのレベルによって唐辛子の量を変える。
ああこれか。

時々行く店がこのようにTVで取り上げられることはある。この「きたなシュラン」というシリーズでは記憶がある。コショウそばの店(品川)なんかはかねてから名店とは知らずにはいってうまいと思っていた(しかもまねしようとしたができなかった)が、こういう店は路地裏でもあり接待とか女性(含む娘や妻)を連れて行くのは難しいなあとおもっていたが、直後たまたまTVを見てのけぞったということもある。
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こういう店が取り上げられるのはいいのだが、その前からひそかに知っている店が取り上げられると常連(年に6回で常連か?)としては、店内で店の人が忙殺されるのはなんだかなあと複雑な気持ちにはなる。しかし、これで店が更に営業を続けられるのかというと、まあよい事べきなんだろうなあと自分で自分を慰めるのである。

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