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君の電車は一千五百ボルト

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<JR東海>架線障害物を女性車掌が素手で除去 感電の危険 毎日新聞 9月7日(火)14時9分配信
 愛知県安城市のJR東海道線で7月、20代の女性車掌が架線に引っかかったビニールを素手で除去していたことが分かった。架線には1500ボルトの電気が流れており、JR東海の社内規定では、架線の作業は絶縁用防具の着用を定め、通常は感電防止の措置をした専門の作業員が担当している。感電事故の危険があったとして、同社は再発防止を乗務員らに指導した。
 同社広報部によると、7月22日午後0時15分ごろ、東海道線上りの安城-西岡崎駅間で、岐阜発岡崎行き普通列車の運転士が、架線に長さ約5メートルの黒色ビニールが絡まっているのを見つけ、列車を止めた。
 連絡を受けた同社東海総合指令所は、車掌に「写メールを撮って送ってくれますか」と無線で指示。だが車掌は「撮って」を「取って」と聞き違え、ビニール除去を指示されたと誤認し、感電防止の措置をとらずに作業をした。列車は約17分後に運転を再開した。
 同社は指令所の指示は必ず復唱するよう乗務員を指導。指令所も「撮る」を「撮影する」と表現するよう改めた。同社管内では過去10年、作業中に9件の感電事故があり、2人が死亡している。
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東海道線の安城―西岡崎間を走行中の電車の運転士が架線に長さ約5メートルのビニールが絡まっているのを発見した。農業用のビニールが引っかかるのはよくあることだし安城―西岡崎となると住宅地も多いが近郊農業も盛んな地域である。この感じ・大きさだと農業用であろう。電車を手前で停車させ、車掌は無線で運転指令に報告するというのはこれは正しい行動である。
ここで私は気がつかなかったのだが、電車の運転手さんたちが持っているケータイ(多分出資の過去の経緯からSoftBankだろうなあ)はカメラがついてるのね。知らなかった(というかカメラがないケータイ自体が業務用以外にはないとおもう)。そこで、携帯電話のカメラで「撮って」という指示出すというのも今昔の観があるが、指令としてはひとつの指摘であろう。ただここで「取って」と聞き間違えたという。まんざらありえなくもない。

 車掌に「写メ(写メール)撮って送ってくれますか」と無線で指示したところ、車掌は「撮って」を「取って」と聞き違え、「現場に行って取ってきます」と返答。だいたい「写メ」というのも俗語だが、これは詮索しないとしてもだ・・・1回きりの交信で復唱はなく(これは問題である。車掌が舞い上がっていたのかもしれないが)車掌は「写メ」などの部分を聞き取れずに「取って」だけを記憶していたという。現場で架線(直流1500V)から垂れ下がっていたビニールを、そのまま手で取り除いた。現場からの報告で判明したわけで、指令としては「やっちまった」という感じであろう。専門の技術者がきたなら本来は電流を切った上で、専門の作業員が絶縁の手袋を使用して取り除くこともあり、開通まで2時間以上かかるのだが、この処置をしてしまったので17分で運転再開というのが怪我の功名である。
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ただし、「雨が降っておらず、感電の恐れは低かった」からとはいえ、再発防止は必要である。指令が指示を出す場合「撮って」を「撮影して」と表現するよう改善した。過去10年に9件の感電事故が発生し、架線の保線と配電盤作業中に2人が死亡しているというならこれは配慮するべきであろう。当然乗務員にも復唱の徹底と感電に関する知識教育を始めなきゃならないだろう。女性だからどうこうということもなかろうし、聞き違えを誘発する言い方でもあるし、彼女とてまじめに仕事に取り組んでいたのは否定できないし、車掌さんが手で引きおろすということは相当下に垂れ下がっていたんだろうし、この問題の顕在化でひとつの「ケータイによる連絡方法の精査」という災害ポテンシャルを排除したとしよう。これはあくまで「ヒヤリ・ハット」として扱うべきと考える。
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私、以前総武線の地下線で閉じ込められたことがある。これは対向する電車からトンネルの中の架線に風船(しかも金属箔製だったらしい)がひっかかったのを運転手がみつけて通報したので直後に通過する電車を止めたということである。地下線内のためケータイは通じず、下車して歩かせるのもまずいだろうし、電灯は予備のみとなり(架線から電源を切ったためバッテリーの予備灯のみ)、最寄の保線詰め所から人をつれてきたということで2時間閉じ込められたわけである。
面白くないのは、わたしゃ錦糸町から品川まで乗るつもりだったので、ほかのルートならいくらでも都合がついたのである(秋葉原経由とか・地下鉄経由とか)。この日は精神的にまいってしまった。

架線には1500ボルトの高圧電流が流れている。(交流の場合はもっと高圧で、近づくと人間は跳ね飛ばされる)中途半端に高い電圧のためこのような問題があるのかもしれないな。感電防止の保護具を身に着けた社員の到着を待ち、撤去作業をさせるのが原則ということで、私の経験とおりの作業が、雨とか水がついている(農事用ならあっても当然)問題を考えると行われるべきであろう。
しかし、そう考えると昔の京阪電鉄のある駅で見た風景を思い出す。このときも風船がひっかかっていたのだが、竹製のはしご(一切釘を使っていないもの)をレールから架線にひっかけ、通電のまま駅員2名と信号掛(この駅は信号掛が常勤していた)2名で作業していたのである。少なくともこういうはしごが設置しているのだということは架線と大地が通電しないようにすれば、雨が降らなければよかったのかもしれない。もしかするとこの当時の京阪線は直流600Vという低圧(法規上の区分。750V未満)だからOKだったのかもしれないが。
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最近は、問題行動を起こすと、規律違反といって否定をすることが目立つ。この場合業務の基準を見直すという積極的行動に消化しているからいいのだが、そうでない事例も実際には多すぎると思う。

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