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いますぐ飛び降りろ

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「いますぐビルから飛び降りろ!」 ワタミ会長「叱り方」に議論沸騰 2010/8/23 18:37 J-CASTニュース
居酒屋などで知られるワタミの渡邉美樹会長の叱り方論が話題を呼んでいる。「(ビル8階とか9階で会議中)いますぐ、ここから飛び降りろ!と平気で言う」としたくだりが注目を集め、インターネット上では擁護論もあるが、「単なるパワハラ」などと批判が噴出し、議論が盛り上がっている。
「『飛び降りろ!』とか久しぶりに聞いたな。昔はそんな上司が結構いた」。ある年配の男性は、渡邉会長発言についてこう感想をもらした。
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「好きでなければ叱る資格なし」
渡邉会長発言が紹介されたのは、ビジネス総合誌プレジデント(10年9月13日号)でのインタビュー記事だ。「なぜ『飛び降りろ』と叱咤できたのか:ワタミ会長 渡邉美樹」の見出しでネット上でも8月21日に配信された。
刺激的な見出しの影響もあってか記事は注目を集め、ネット掲示板2ちゃんねるでは、複数のスレッドが立った。 「なぜ『うちはブラック(企業)ですよー!』と大声で知らしめようとするのか」「単なるパワハラ的な物言いを『ハートは熱い』と勘違いしている」といった趣旨の批判的な声が多く並んでいる。 中には、「良いこと言ってる」「部下を持って初めて叱ってくれる人のありがたみが分かる」という肯定的な見方もある。
プレジデント記事によると、渡邉会長は、叱る際に「心のままに」と「冷静に」という2つの原則を持っているそうだ。「冷静に」とは「叱る理由をきちんと伝える」ことだ。 問題となっている「たとえばビルの8階とか9階とかで会議をしているとき、『いますぐ、ここから飛び降りろ!』と平気で言います」との発言は、「心のままに叱る」例として挙げられている。 もっとも、渡邉会長は「叱るときにも、根底にあるのは『好き』という感情で、好きでなければ叱る資格はないんです」「『辞めろ』と言ったことは1回もありません。社員が好きだから、絶対に辞めてほしくないんです」とも述べている。
本気で叱かる先輩、上司いれば成長できる
人材育成コンサルティング(中略)前川孝雄さん(43)に、渡邉会長発言についてきいてみた。 前川社長はまず、見出しなど発言の一部だけではなく、全体の文脈を考えた上で議論する必要がある、と指摘した。その上で、叱った後の理由説明などを考慮に入れた上での渡邉会長の叱り方論は、「けだし正論だ」と評した。前川社長によると、近頃企業では、パワハラ対策の意識などが浸透し、部下を叱ることができなくなっている傾向にあるという。しかし、本気で叱ってくれる先輩なり上司がいれば社員は成長できると前川社長は考えている。 しかし、同じ叱るにしても「飛び降りろ」という表現は如何なものなのだろうか。前川社長は、「(社員との)信頼関係ができた上での表現だろう」とみる。「叱るときに感情的になるのは良くない」という説もあるが、前川社長は「本気になれば、ときには感情をむき出しにすることがあってもやむを得ない」と考えている。
また、精神科産業医で、筑波大大学院人間総合科学研究科の吉野聡助教も「信頼関係があることが大切」とした上で、「叱った後になぜそんな言い方をしたのかを説明して、期待しているからだ、という思いを(渡邉会長は)伝えているようだ」と肯定的に捉えていた。
2人の専門家が「信頼関係」の大切さを強調した形だが、そうした点では渡邉会長と信頼関係が成立していない読者の中に「ひどい」と受け止めた人がいても不思議ではないのかもしれない。もっとも、「叱る」のは子どもに対する手段で、大人に対しては「淡々と注意」すれば分かるはずだ、と叱る行為そのものに対する否定的な意見もネット上には見受けられた。
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たまたま、
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E6%88%A6%E3%81%86%E7%B5%84%E7%B9%94%E3%80%8D%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9-PHP%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%B8%A1%E9%82%89-%E7%BE%8E%E6%A8%B9/dp/4569770363/ref=sr_1_4?s=books&ie=UTF8&qid=1282661197&sr=1-4
「戦う組織」の作り方 (PHPビジネス新書)渡邉 美樹
という本が店頭にあったのでこの前読んでいた。 このこととは異なるのだが、基本的には誠意を持って対応することでという議論である。基本的に小さい企業を大きくするためにモチベーションを重視する人材把握を考えているようだ。つまり大きくなった企業体のモチベーションの修練という志向ではない。
だから、直接会う人や、その社長なりの心がけをわかる人ならこの言葉は、叱咤激励の言葉になるというのはおおむね間違いなかろう。しかもこれはこういう意思疎通が図られていることを前提にしているし、N&Aでほかの会社の経営を任されたときには「結果的に」考えが合わないひとはやめていくということになってしまうが、その残った従業員たちにも意欲や社長の意思が伝わらないため工夫しているということだ。
しかし、こうなるといくら現場を歩く経営者とて規模が大きくなればなるほど、意図が曲解されることは多くなるはず。「本気になれば、ときには感情をむき出しにすることがあってもやむを得ない」というのは、批判があるにせよ現実はあることだと私も思うが、これは常用できないあくまで緊急避難的な処置であるのだと考える。また、「淡々と注意」すれば分かることであっても、最初から抵抗感があるので食いつきが悪い場合などを考えると、まずその「淡々と注意」をするための布石として、脅しを使っている可能性がある。したがってこのような発言は一人歩きすると怖いのであるが、もともとは親身になって付き合っている同僚たちに向かっていることだから、叱責にしかならないのだが、概して一人歩きすると場面が変わると恫喝になりかねないという怖さがある。ベンチャー企業でない今のワタミでは、確かに誤解されても仕方ないかもという危険性がある言葉である。いや社長の場合はまだいい。(会長だと微妙な立場だな)この言葉が独り歩きをして、現場にて訓示に使うのが居かねないのが、問題なだけである。

ただし、この見方はよっぽど注意しなければ、自分で考える部下は育たない。ほとんどの流通関係企業が、2代目社長のところで継続的持続がうまくいかなくなり、商社のように起業ノウハウより経営の継承ノウハウを持った企業の傘下や人材派遣をうけるようになるのは、このような創業者の意識がノウハウとして伝わっても、それが標語化してしまい思考が停止することがあるからでは。また、さきに社長の考えが強固であることがわかる以上、その意図を納得できない人が退社するため、積極的にせよ消極的にせよ、「自分で」考えることを放棄した人間が多く残り、最後には組織が成り立たないとか分裂するとかがあるのでは。このワタミの場合もそういう視点になりがちであるが、今回渡辺さんは業績好調の中、社長の座を退き会長に就任することを意図したためそのために書いたのであろうかと思う。
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ところで必ずいってはいけない言葉をおのおの考えている経営者はいるらしい。そう考えると、オーナーでない経営者や管理職については、このあたりの認識が弱い人も居る。
わたしは昔の上長(役員)が期毎におこなう社長訓辞をみんなで(テープで)聞いた後、こんなことを言ったことを覚えている。
「今回「死ぬ気で企業の収益向上に取り込んでほしい」という訓示でしたが、死ぬ気では収益向上にはならないと私は考えます。厳しいというかなんというか、私の社会生活で初めて訓示で聞いた言葉です。」と苦虫をかんだような顔で言った記憶がある。そう言えばこの人こういう言い方はしたことがないなとも感じた。

別の人(この人も役員)や、上級管理職の列席する会議に私た同僚が呼ばれたことがあり、何人か出ていたのだが、ある意見に対して議論が急に進まなくて、みんないきなり黙っているのを見たこの役員は、(持論に一抹の不安があったのかもしれないが)さすがに大声を上げた。
「では何か、僕がこの窓から「君、飛び降りろ」といえば、君たちは飛び降りるのかね」
「・・・・・・・」
ちょっと待て、できない議論を今しようとしている。どっちの議論とて正しいというものでなく、単に考え方の違いだけで結論は変わらない話である。・・・と思った末席の私は、たまたま会議室のその窓が少し開いていたのを見つけて、すっと席を立って、立て付けが悪い窓を少しあけてからぴしゃりと閉めてこういった。
「指示したことを忠実に行う人が居なければ、会社組織は成り立ちませんよね」
そのときはみんな、あっけにとられてしまいすぐ次の話に移行したのだが・・・・あとでわたしは同席した直属の上長に、真顔で小言を言われてしまった。いわく
「お前は怖いということを知らんのか。文句はおれにくるんだぞ」。
それが怖くて研究開発業務なんてやってられるか。けど、このようないう怖いもの知らずがいなくなったからこそ「パワハラ」という認識になる人がいるのかもしれない。

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コメント

「今すぐ飛び降りろ!」
ちょっと考えさせらせられました。
これはワタミ会長が人間として失格です。
もっと言わせてもらえば拝金主義の塊。 
ただ利益を追求すればよいという最近の経営者の感覚、人間としての根本を忘れてる感じです。
この言葉で本当に飛び降りた人が仮にいた場合、
この会長はすべてを失うことになります。
それを覚悟の上で話してるのであれば別ですが
強制的に「イエスマン」ばかり作ってる気がします。
反対する人間は「命がけ」なんでしょうね。

投稿: nakappi | 2010年9月25日 (土曜日) 23時28分

小さい会社なら、じつはこのしかり方はお互いが分かり合っている以上、効果的という側面があると考えています。問題は価値観を共有できなく規模に育った場合このしかり方はきわめて問題が多いしかり方であると思っています。
創業者社長が業務維持のための高級管理職となりえないというのはこのことなんですな。そのために創業者社長が外部経営者をいれてマネージメントバイアウトとするのは理にかなっているということになります。
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後半部の指摘、まあにそのとおりですね、ただし[企業経営」と「イエスマンの生成」はまさに同じ事象の裏表でもあるんですね。

投稿: デハボ1000 | 2010年9月26日 (日曜日) 13時09分

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