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省エネは誰のためか

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次世代送電網でCO2削減へ実験=横浜、豊田、北九州の3市と京都府―経産省  8月11日19時0分配信 時事通信
 IT(情報技術)を活用して電力の需給を制御する次世代送電網(スマートグリッド)を核に、太陽光発電、電気自動車などを組み合わせて、地域全体で二酸化炭素(CO2)の排出を抑える仕組みを構築する実験計画を、横浜、豊田(愛知県)、北九州の3市と京都府が公表した。約5500世帯の家庭と、電力や自動車メーカーなど約80企業が参加し、今年度から開始する。事業費は、総額1266億円。
 計画は、経済産業省が主導し、四つの自治体を公募で選んだ。4自治体はこれらの取り組みで、CO2の排出量を2005年比で2~5割程度削減することを目指す。また、経産省はCO2削減策としての有効性が実証できれば、国内での導入を進めるとともに、早期にアジアなどへ輸出することも目指す。
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太陽光発電住宅は「今が売り」 住宅大手の値引き合戦過熱  8月13日8時15分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
 住宅大手各社で、発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない太陽光発電システムを搭載した新築住宅の販売が急速に広がってきた。2010年度の新築戸建てに占める搭載率が積水化学工業は約8割に達し、積水ハウスや大和ハウス工業なども5割を突破する見通し。国からの補助金に加え、太陽光で発電した電気の余剰電力を通常の2倍で買い取る導入促進策で、消費者の購入意欲が増しているためだ。太陽光発電搭載が“当たり前”となる日も近いといえそうだ。
 ◆「初期投資すぐ回収」
 「初期投資がすぐ回収できると思い購入を決めた」。今年6月に新築住宅を購入した千葉県の30歳代の男性会社員は、太陽光発電導入の理由をそう語る。
 実際、購入の強い“動機付け”となっているのが、国や各地方自治体、企業の補助金だ。
 国は太陽光発電の出力1キロワット当たり7万円を補助しており、1キロワット当たりの設置単価65万~70万円前後から割り引く。さらに各自治体ごとの補助が上乗せされる。
 メーカーも「今が売り時」とばかりに、値引きを実施する。大和ハウスは1キロワット当たり11万円引き(税抜き)で販売するほか、積水ハウスは13万円引き、積水化学も5万円引きで販売する。ミサワホームは業界断トツの1キロワット当たりの費用を3分の1に値引いて販売する取り組みを展開している。
 さらに、昨年11月には太陽光で発電した電気の余剰分を通常の2倍の価格で電力会社が買い取る制度が開始され、現在1キロワット時当たり48円で売電できる。
 こうした政府や住宅各社の普及施策の結果、システム導入時の初期費用は大幅に軽くなった。初期投資を回収するまでの期間は、かつては20年程度といわれたが、今は半減以下の10年弱まで下がっている。(後略)
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オール電化マンション半減、建築コスト高く  2010年8月13日21時46分 読売新聞
 2009年に首都圏で発売されたオール電化対応マンションの戸数が、前年比47.8%減の4449戸と、半減したことが不動産経済研究所の調査でわかった。
 マンションの発売戸数全体に占める比率も、08年の19.5%から09年は12.2%に下がった。景気悪化でマンション建設が低迷する中、オール電化は建築コストが高くなるため、導入を見送る動きが相次いだようだ。
 オール電化住宅は給湯やコンロ、暖房をすべて電気でまかなう。1995年の阪神大震災で、火災が多く発生したことをきっかけに注目され、高齢者世帯を中心に人気がある。
 オール電化マンションの供給戸数は02年の603戸から急速に伸び、05年には1万戸を突破した。しかし、その後は景気悪化やガス業界との競争激化で、伸び悩んでいる。10年上半期(1~6月)はマンション建設の回復により、供給戸数は前年同期比27.8%増の2363戸と反転したが、全体に占める比率は11.7%にとどまっている。
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省エネは誰のためにするのかというのはなかなか見えない。
企業の中では投資と回収に加え、社会的評価(これは融資の可能性を広げる)というものまで一応定量的評価をすることができるのだが、それでも状況は刻々かわっていくところもある。一般顧客にとってはこれは至難の業である。また評価基準を変えると省エネがそうでなくなるという、いったもの勝ちといったところもある。
その意味で先行きの収入増加が見えない現況では、たとえば賃貸から所有にするという一次需要に関しては、できるだけ確実な投資のみに絞り込みたいというニーズが高いことはいえよう。そうなると後でなんとかなる「省エネ機材」よりも価格圧縮のほうが前提となるとは思う。
一方、今ある家屋を売却したり廃却したりして購入する層(二次需要)にとっては、省エネというのは支出減少と言う結果も含め大きなモチベーションにはなろう。しかし、今度はこの算出要因や原理が複雑で第三者の知見を得ても確実性がないと言うところでは、確実なものをトリガーにするしかないのだが、この確実なのは「公的補助金」という手段しかないところに需要の先細りがある。もっと議論すべきは二次需要者自信が景気の先行き不安にて減少しているのである。
確かに、省エネでなくその次の創エネに位置する太陽電池のほうが「動機付け」となっていきやすい、国や各地方自治体、企業の補助というところにいくつくのである。これは先行きの利得よりも目先の確実な利益しか導入モチベーションが維持できないと言うことを物語る。これは日本だけでなく海外でもこの傾向があり、政策設計だけで市場が作られ、それで国際的競争が促されると言う形でしか省エネの観念が維持できないということを示しているとも言われる。

そのようななか、次世代送電網でCO2削減へ実験というのは、一つの「公的融資によって金がバラばかれる」という皮肉な側面を評価したうえでの一定の評価ができる内容であろう。
ただし日本の電気供給システムは、フランスとともに割りと頑健なシステムであり、アメリカの脆弱な電気供給を前提とした次世代送電網(スマートグリッド)は、プライバシーの問題や、第三者による電源遮断などの制御が人権上まで問題かなと思うので、日本ではカスタマイズしなければ普及しないと言われている。むしろ電話線やケータイ回線によるデータの遠隔収集のほうが妥当性が日本ではあるかもしれない。
つまり海外向けの実証実験およびプレゼンテーション、そして総合システムの検討実証と言う意味でこの存在を考えて居り、80の企業もそこをターゲットにしていると言う形で、目標設定を明確化しなければ、国内での導入が先か、早期にアジアなどへ輸出するのが先かということで本当は実験や評価指標が変わってしまうのである。概して、政府主導の予算策定ではこの指標の評価は総花的になってしまい、かくて効果があいまいのままになっているものも多い上に、何でもかんでも取り込むことでシステムが必要以上に膨張することも多いこともある。私には、このような危惧も少し残るのである。

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