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設備は固定費であり固定概念である(1/3)

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http://blog.goo.ne.jp/kunihiko_ouchi/e/7e0e521d8c0164548fcdcf65a3c6ba77
商売を考えるのであれば0.1μ制御ではなく1μ制御の工作機械を
「プレス成形加工」(プレスフォーミングジャーナル社)という雑誌の2010年2月号を金型メーカーの経営者の方から頂きました。この会社が昨年参加された Euro Moldの模様と欧州の金型産業の状況についてお話をうかがった際に参考資料として頂いたのですが、同誌に掲載されている欧州の金型事情に関するレポートもさることながら、以下の記事も私の興味を惹きました。
(中略)
 前に私は情報通信機器の業界ではソフトウェアの発展により、「そこそこ」なものづくりでも消費者が満足できるようになってしまったと書きました。どうもマザーマシンの世界でも同じようなことが言えるようです。(後略)
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(続く)

たしかに、普通の需要なら生産体系にあったスペックを持つというのが設備の基本的な考え方である。製品が高精度のものを求めるならば、生産設備に対する環境(たとえば温度を一定にする機械を買う。加工品を冷却するために潤滑油のポンプを増設する)まで付帯的に大きくしないと、意味がない。したがって、「額面上」0.1μ制御というのも、実際には1μ制御の実力しかないということも、よくある。だから、中小企業によくある、高精度の機械を入れたのだが、空調がだめとか、床下の設置場所がというのあるから、この判断は最適ではと思うのである。そしてカタログ値は公称0.1μ制御(実はコントローラーの制御はデジタルなので、この精度ぐらいは無条件にでる)であるが設置工事の適正化がなされないとか温度管理がなされないことで、実質1μ制御のなる。そして加工めーカーの加工技術のノウハウを入れることで0.5μぐらいの制御能力はリカバーできるということであろうか。

 では加工業者はなぜこれが必要であると考えるのだろうか・・・そんなに精度がいらないのに

一つの考え方であるが、これらの高級機種を持っていることが、その企業の技術能力を社外に示すバロメーターになるということもあろう。
大きな会社が社内で作っていた機器の部品を、協力工場に金型冶工具ごと支給して加工させて、コスト削減(これは何でもできる作業者をほかの工程に転用するなど人事的側面もあるし、ある程度工程が確実なものになったことで、比較的技能が低い作業者に移管できると言う側面もある)を計ることが多くある。これらは独自技術より加工委託を請け負う企業におおい。このとき同じ金型(ないしは二番型という再作成した金型)を使うためには、同じ設備を持っている企業に依頼するのが、多くなるだろう。もし、この外注さんでなんらかの理由により生産ができなくなる場合、発注先は自分の工場に持ちかえって生産するのである。
この意味では独自製品を作っている企業の場合は、あまり必要としないのだが、頭から冶工具を支給されて加工する企業では大きい。小さな企業にも作業を委託するする企業が存在すると、上記のような関係がここでも発生する。つまりこれらは発注先の意図に従う企業では避けられないものであろう。
でもそうなると、大きな会社でなんでそのようなオーバースペックの機械を用いているかというのになる。一つの事例としては、人件費の高騰と製品サイクルの早期化により、より早く、より安易なチューニングを行う必要があるからともいえる。
特にプレスに関してはいえようが、金型のダイハイト(高さ・押し込み量)を調整することで製品のできは左右されるし、また、製作過程では、板の厚さを変えていくことも多い。(異種厚さを同時にプレスすると、ミクロン単位の調整はノウハウのみの調整となる。)そしてその板の厚さの刻みは0.1mm単位以下である。(精密なものはもっとこまかい)以前なら、型の調整といって、微小な板をはさみこんだりしたり、加工してあたりをとったりしたりと、ほとんど徹夜状態の作業でカバーしてきたが、金型の調整よりも精度いいマシンを入れたほうが開発や初期の製品化立ち上げ時には圧倒的に時間短縮が図れるし、それ以上に人件費の圧倒的削減と納期の安定化がはかられる。ただしその設備に限りなく近い性能の機械を入れたほうが、その後の製品化にはいいのである。しかも製品の初期不良品の発生要因には、このような製品開発過程の整合性がうまくいかないことで起きる不良(初期流動管理の不良)というものは無視できない上に、そのような時期の不良品発生は製品が販路に載せられないというところまで、こと日本では波及しやすいとも言える。
つまり製品開発サイクルが激しく、さらに製品開発サイクルや改良サイクルが早く行われていることで、購買需要が維持されている場合なら、高精度の機器の必要性があるのだが、こと、市場が製品開発サイクルや改良サイクルに対し、購買能力が追いつかなくなることで、新たな製品に対する要求が低下する今の市況からみると、高精度の機械を競って導入することは意味がなく、むしろ退職する人の退職金捻出に費用を必要とするともいえる。

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