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繁華街は相当ヤバい状況(1/2)

2月末、腰痛も起きたし、ちょっと旧知の人に会うことため朝に熱海に行く用事のついでに、そのまま一駅戻って湯河原に行ってきた。久しぶりに梅林にいったり(http://www.yugawara.or.jp/index.html)し、なじみの温泉(湯治宿)で体を休めてきました。きれいですよ。(http://www.yugawara.or.jp/kaika.htm#kaika
普通なら、熱海梅園のほうが有名なのだが、あっちは込むのもともかくかなり花咲く時期を巧妙に調整しており、どちらかというと野放図なこちらのほうが生き生きして好きだという主観的な選択なのである。
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関東にはこういうのがある。(天満宮は除く)

水戸偕楽園
筑波山梅林
吉野梅郷(青梅市)
越生梅林
曽我梅林(小田原市)
湯河原梅林
熱海梅園(厳密には関東ではないのだが関東三大梅林の一つだとか)

実は湯河原梅林は15年前にみかんの老木を撤去したところに植えた梅がそだったことで開園したもので、当時は駅からバスもなかったのである(近くのバス停から30分ぐらい歩く)したがって始まってほとんど人が来ない時期からこの時期私は訪問しているのだが、いまや観光地になってしまい、土日なんぞはすごいことになってしまうのである。これには
熱海梅園が伊豆箱根バスの沿線(JR東日本伊東線沿線ともいえ、駅から徒歩圏)
湯河原梅林が箱根登山バスの沿線(駅からは歩けない)
曽我梅林が富士急湘南バスの沿線(JR東海御殿場線沿線ともいえ、駅から徒歩圏)
というつばぜり合いもあるんかもしれぬ。
もともと親戚に、青谷梅林(京都府城陽市) という鎌倉時代からの歴史がある梅園(ただしここは梅の実を採るのが目的・・・曽我梅林に近い)の地権者の一人になっている人がいるんで、この辺りの管理の難しさは聞いていたし、古木で有名な月ヶ瀬梅林(奈良県奈良市)とか、賀名生梅林(奈良県五條市)という南北朝遺体の歴史のある梅林にもいっているからねえ。
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さて温泉街の中を久しぶりに歩いたのである。私のいきつけは旅館といっても湯治宿で、じつは日帰りの客のほうがはるかに多い。(駐車場もあるからね)それよりも町の公衆浴場もかねているところもあって、それなりの顧客がいるようだが一方、宿泊客・湯治客が長期にとまらなくなったということもあるそうで、確かに苦労はしているようだ。
ところで、この町も温泉街の道路が広くなっていたりするのだが、その反面みやげ物やさんや、旅館の廃業が目立っている。隣町の熱海では一時社員旅行の激減で大きな旅館の廃業が進み、その分中小の旅館は意外と減少しないうちに下げ止まりをしたという話もあるのだが、その影響は当然隣町である湯河原にもあるわけで。
伝統ある旅館も、高級で伝統あるところこそ廃業状態になっていたり(調べると、中には地上げ屋にのっとられたという話もある)という情勢である。
温泉街と町まではバスで10分(5~12分毎)であるから、交通が悪いというところではなく、それなりにバスも客が乗っているのだが、土産物屋さん、食堂はやはり閉店が目立つようである。この中には土日だけやってる店も多いようであるが、実質はシャッター通り近くなっているのだろう。
ただしこれらが完璧に空き家かというとどうもそうでないようだ、干物やさんは、駅前の土産物屋や町に干物を出荷しているところもあるし、店舗には人が住んでいたりするのである。基本的に町の人口は横ばいである(ただし避寒地でもあるのでお年寄りが多いらしい)また駅の周りにはいくらかはしまっているとはいえ店舗の集積はある。海岸の国道の周りには大型店舗がそれなりにある。さらに、湯河原でも独自の存在価値(観光志向)ということを最初に考えた節もあるが、それも尻切れトンボになったようである。
確かに梅林は有名になったこともあってすごくごった返している。この人たちは車でも来るが鉄道もかなり多い。しかし、彼らは最低限の購入をするかもしれないが、地域に落とす行為や金額があがらない。だからといって連休をずらして市場が拡大することにはならないであろう。
購買意欲ということか、出かけてお土産を買う人が少なくなり、そもそも旅館にとまったりする人が少なくなってきている。交通が良くなっているから定住者以外の人がお金を落とすところは温泉などの環境のいいものというわけではないとも言える。
ただこの人たちが店舗を引き上げるのは地域の収入を減らすということはいえるのだろうが、これは商業から簡単に他業種に転進できる社会環境がまだいくらか育っているともいえるのではないだろうか。町の店舗は主に駅前にさらに偏在しており、一部が町外れの道路沿いにある(市街地からは連なっている)のだから、需要総量に変化がなく、しかも消費が町の中で同規模の企業同士で新陳代謝し、そして旧店舗がちゃんと家屋なり住居なりに改造されているならば(そこが費用捻出などで一番苦しいともいえるが)本当は地域が今後も存在する健全な新陳代謝のはずなのである。そして、駅前の店に物を出している老舗などはこのような衰退地域でも、ちゃんとそれなりに商売をしているのもまた事実である。
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もっとも、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%BF%E3%83%BC%E9%80%9A%E3%82%8Aにあるように問題の深さは、複合的であり1率にいえないところがある。
たとえば、一時の「ブランド」ショップの人気が経済状態の変化で余剰所得の減少や、嗜好の変化などによって低下したため、表参道でもシャッター通りになっているということもあるらしい。ここの場合はさらに、住居になりえない地域や建屋構造になっていることから、湯河原とはまた違う側面があろう。
セゾングループを率いていた堤清二が、朝日新聞(2009年1月12日)のインタビューにこう語っているという。
問い:政府は不況対策として個人需要を喚起しようとしていますが、効果は薄そうです。
堤:最近、マルクスの資本論を読み直していますが、『本質的には人間の欲望を満たす行為であった消費が、資本主義社会になってからは労働力の再生産のための消費一辺倒になってしまった』という意味のことが出てきます。趣味もセンスも関係ない、というわけですね。これも奥が深い。マーケティングが通用しない現状を言い当てています」

なるほどこのような嗜好品の場合、金融危機が引き金にはなっても、消費の構造が深いところで変質したことに根本の原因があるということか。もちろんブランドの問題より、日本人がブランドを追いかけるパワーを無くしていることの方が大きいだろう。中国では、ヴィトンやシャネルの贋物が売れているが、そのうちいくらかの顧客は所得が上昇すれば、本物も欲しがると考えると、これとて成熟する段階の一切片であろう。
個人のニーズを前提とした「個人消費」は既存市場に対しては一定のニーズは質の低下もあっても、また質の低下がなくても得られる対価の減少があってもゼロにはならず残るが、成長は望まれない。この場合、個々人で微細に異なる嗜好を見出し細かくニーズをを束ねていくような「選別消費」しか残されていないということになる。もちろんこれれは物理的生産を伴わない知的生産のほうの消費という流れもあるのだろうが、こちらこそ店舗は不要である。「ブランド」は、共同体的なもので有効な利得を得られているのしるしのようなものとしてしか成立しなくなるだろう。しかも、この地域にはもともと事務系のオフィスビルも少なく、他業種への転業も難しい上に、生活物資の購買も結構難しいので住居になりえないのかもしれない。
考えれば、昔の盛り場が衰退するというところはいっぱいある、商店街でも同じである。世の中に遊郭の撤去で町が廃れたというところは多く、残存者利益や独自の存在価値(観光志向)で生きる存在はあったがそれが一般解にはなりえないわけで、大方はスクラップ&ビルドとなっている。そしてその段階で大型スーパーの中に店子に入っても、市場を食い合って共倒れすることもある。大型資本との並立ができないように市場飽和が進んだということではないか。ただその衰退速度が極めて速いということで対策を立てる余裕がないのである。
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そのような話をしていたら、都市の構造を研究している知人がこのようなことを言っていた。
町田の中心街の繁華街をみていると、小田急とJRの両町田駅のごく周辺は一見賑わっている。頻繁に走るバスは深夜バスや休日の夜間でも立ち客がおり、次々と発車していく様子でそれなりに人はいる。しかしよく見ると全国チェーンの居酒屋やドラッグストア、ゲーセンなどばかりが目立ち、独自性が失われているのが現状。またそこから1街区外に出るとコインパーキングがやたらと多く、地元商業の活力はぱっと見よりはるかに衰えていると感じた。

ただし、これらのバスの乗客のニーズはもともと街中の商店にはなく、ニーズも必要な場合通勤経路大規模都市で買うとか、そもそもほしいというものがないという上に、駅から足早にバスターミナルに動くから、衝動的な購買も期待できないということもある。さらに給料についても雇用についても確実性がない以上、今の働き盛りは購買意欲を育てるような時間を持つのは極めて難しいともいえるようだ。救いは国チェーンの居酒屋やドラッグストア、ゲーセン自体が残っているというのは、一応地元にお金が戻るという側面があろうが。(続く)

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