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にせものがでてくる

とかく自動車については、中国においてコピーという形で問題になる場合がある。というが、当地の車のなかにはエンジンを日本製の正規OEMでつんだり、(概してこれはOEMビジネスを展開しているM社のが多い)する場合もあるから全部が全部倫理的に問題あるとはいえないばあいもあったり、車台を供給してもらっている場合もあるから、問題にするかしないかが微妙な場合も多いのである。しかしその視点は基本的に「にせもの・ぱちもの・バッタもの」という言い方になる
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ただし、偽者ではなく、類似品や代用品というものは基本的に物事の進歩に関して免れないものがある。たとえばどうも既存のものを「改良してしまって」原型を知っているものには「異端視」されるものになるわけだったりする。
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たとえば焼酎という場合、たとえばほかのウオッカなど同じような使い方をする連続蒸留(Multiply-distilled)式の焼酎にいろいろ入れるのは、ほかの国でも当然あるのだが、問題はフレーバーをいろいろ入れて、ビール類似やウイスキー類似のものを売っているということが、「なんでそういうものを作るのか」ということになるのが諸外国の考え方である。これが税金や、代用品という概念というのはどうも説明しても難しい感じをする。
たとえば、大正末期ではまだ、日本でビールは高級品扱いであるし、輸送技術も不十分、輸送代も含めると製造工場近くでしか供給できず、品質のばらつきもまだまだ多かったようである。(いわゆる、Quality, Cost, Delivery (品質、価格、納期)が不十分)ところがいつの世も酒飲みのニーズは高く、日本はアルコール中毒者の比率が少ないということもあったのか、禁酒法の手法にはいかなかった。
とはいえ代用品としての「ノンアルコールビール」(ノンビア)が流行しても、技術や材料の不足で質の悪い物が多く、飲兵衛以外の普通の人が安心してのめるものでもなかったようである。その影響で誕生したのが今もあるホッピーで、当初の成り立ちから質にこだわったノンアルコールビールの立場であった(なお製法はアルコールを除去する手法のため、本当の意味でアルコールが入っていないわけではない)ただし、発売開始した頃、戦後の物資不足の時期にかかってしまい、まだ単価、税金が高いビールの代用飲料としてホッピーを焼酎で割って飲む方法が自然発生し、そっちのほうが主流になってしまった。たしかに、単独でこれを飲むとうまいかというと・・・だし、また製造会社がビール醸造免許をもっているからそのような地ビールが売られているが、どちらかというと「甘い」ビールであり、割り物に特化した醸造法になってると考える。
さて、ウイスキーを炭酸で割るハイボールがまたはやっているようで、サントリー角を使ったものが広報活動で有名になっていますな。

もちろん、店によってはREDを用いていたり、ジョニーウォーカーを使っている場合もあるようだが、先日田町駅前の飲み屋でみたのは「ホイス」である。
焼酎の品質も悪く、味も匂いもただただ強烈なものの多い時期(当時も今も、安価で入手が容易な廃糖蜜を使うため蒸留が悪いとにおいが残る。ばらつきがなさそうな甲種焼酎のメーカーの中でも宝焼酎がいいとか大五郎とかあるし、同じメーカーでも合併企業だと合併前の工場ごとに分かれた結果意図せずのフレーバーの差がある。たとえば
アサヒビール:大五郎/大ちゃん/どんなもん大/すばる/ ダイヤ/まろやか/ リキパック/源氏
キリンビール: ホワイトパック/ スーパージャイアント/楽/武勇伝/三楽焼酎
とこれだけあるのね)
味わいの差は原材料とここの技術に起因する。)ウイスキーをもじって、ホイスキーというものがあった(お年寄りがウイスキーをホイスキーと覚えていた場合もあるので、のちにホイスとなる。)当時はホイスと20%焼酎と炭酸を、4:6:10の割合で割る飲み方が多かったようだ。つまりこの段階でハイボールというかチューハイと似たものである。これは、白金という高級住宅街の中の店で調合され、加熱されてから充填されているらしい。一度先代が亡くなったときに存続が危ぶまれていたが、今も業務用専用で出されているようだ。(田町駅前の店にも2Lペットボトルがおいてあった)
ものによると、これはいろんな酒を混合したものらしい。
ホイスのベースは、ロシアのズブロフカという、ウォッカにバイソングラスという草を漬けて香りを移したアルコール飲料(40度)なんだそうだ。桜餅のような香りがするのだそうだが、実は同じ成分が含まれているんだそうだ。この成分はクマリンというもので生物由来しか毒性の関係上日本国内では認められていない。(実は非課税の軽油を識別するための薬として、化学合成したクマリンは用いられるのだ)。そこに、漢方薬であるトウヒ(橙皮(とうひ)・・ダイダイの皮で去痰薬・健胃薬に用いる)とチンピ(熟したみかんの果皮を乾燥させたもの)、南米産の薬草を配合し、リキュールやワインなどの酒を加えているベルモットや養命酒に少し近い側面もあるらしい。インテリであった先代が、モルト原酒を自分で混ぜてオリジナルウイスキーも造っていたこともあり、強壮健康酒を作ったのだろうが、それだけで飲むのはあまりはやらず、むしろ焼酎に対し希釈すると、これがウイスキーに似てるということがわかったから普及したということか。
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この2つを見て気がつくのは、廉価なものならかえるが、高価なものは買えない。物もなければ高嶺の花。しかし存在とかすかな味は知っているということであろう。その環境は今の中国に極めて近いものである。
ほかにも現地にも似たようなものがあるのにたらこスパゲッティーは現地ではおもいきり異端として排除されるし、カレー、ラーメン、ウスターソースと現地のものとはまったく違ったものになり、逆輸入される始末。これを工夫と考えるか、異端者と考えるかはその文化として分かれるのだろう。
偽者が出る環境でないと社会が活性化していかない。大いなる矛盾がここにもある。

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コメント

こんにちは。最近、ハイボールは売れているのでしょうか。野球場で背負い型サーバーにも登場するようです。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100318-OYT1T01178.htm
いつも思いますが、あの売り子はたいへんですね。

投稿: KADOTA | 2010年3月22日 (月曜日) 20時53分

>最近、ハイボールは売れているのでしょうか。
ウイスキー全体が売れなくなっており、その中では落ち込みすくないのだとか。売れ高のダウン回避にはなってるんでしょうね。
確かにビールが嫌いな人もいますからね。

投稿: デハボ1000 | 2010年3月23日 (火曜日) 03時27分

>ホイスのベースは、ロシアのズブロフカという、ウォッカにバイソングラスという草を漬けて香りを移したアルコール飲料(40度)なんだそうだ。
ズブロッカはポーランドの酒のはず。。。とツッコミをいれようと思いましたが、調べてみたら確かにロシア産もあるんですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BA%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AB
学生時代からこの酒は好きです。
ポーランドついでに、この酒は最強です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%AA%E3%82%BF%E3%82%B9
アルコール度数96度、しかも値段は安いので、酔うためのコストパフォーマンスは極めて高いといえるでしょう。

投稿: kunihiko_ouchi | 2010年3月23日 (火曜日) 06時57分

>ホイスのベースは、ロシアのズブロフカ
確かに・・・もしかしたらポーランド製は高級だが、ロシア製はそこまで高価でないので「ホイス」の素材として使ってるのかもしれません。勉強になりました。
ウォッカ(競走馬「ウオッカ」にあらずorz)はさすがに癖がなさすぎで、それだけで飲むのは私はきついですが、これは一度飲んでみたいですな。

投稿: デハボ1000 | 2010年3月23日 (火曜日) 21時41分

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