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使わぬバスが200台?

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バス200台使われない理由/中  - 2010.02.01 17:00 ココログニュース
リンク: バス200台使われない理由/中 - ココログニュース
中国・浙江省嘉興市のバス会社が200台もの新型バスを購入したにもかかわらず、運転手不足のために使えない状態が続いていることが伝えられている。
このバス会社では、新路線の開通や老朽化した車両の交換のために1月13日に200台の新型バスを購入して車庫に配備した。車庫に並んだ新しいバスを見た市民からは「バス交通が便利になる」と熱い期待が寄せられていたのだが、2週間が経過してもいまだに動く気配が見られない。それどころかすっかり砂ぼこりをかぶってしまい、せっかくの新車が台無しである。
なぜ新車が投入できないのか。会社の担当者の話によると、従来より車体が大きい新車の運転には大型免許が必要だが、運転手のほとんどが中型免許しか持っていないために運転できないというのである。今後免許取得を奨励するとともに、大型免許保有者を雇う予定とのことだ。
見事な「泥棒を捕らえて縄をなう」である。なんで最初からそんなことに気がつかないのか問い詰めたくなるが、「とりあえずやってみて、細かいことは後から考えよう」というのはいかにも中国的なやり方。バスがこのまま朽ちぬうちに晴れて投入されることを祈るばかりだ。(やながわ)
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200台ねえ。
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大げさなところが中国にはたまーにある。白髪三千丈なていうことばがあって、三千丈は約9キロメートルだから、ここだけを「うそ・大げさ・まぎわらしい」例としたりする。今ならJAROが来そうだ・・・っておいおい。もともとは李白の五言絶句の一節である。もちろん韻を踏んだりする作詩上の技能であるのだが。
日本でも「五万節」てのがありますからねえ。

一挙に買うというのは、計画投資という考えでなく、設備としてバスを考える手法なのだろうと思うぐらいで、経営に関する考え方の差異があるといえる日本基準だから変に見えるのかもしれない。ただし、日本でもっとも大きいバス会社である西日本鉄道グループ全体での2009年の保有車両数は約2500台だとすると、12年償却で大体200台を毎年入れることになる。また、狭い地域としても神奈川中央交通の車両規模は、子会社を含め2,000台強であるが、償却年数が短いため(以前は9年程度であった、いまはやや長いが、中古委譲車も多いから子会社間の移管を抜いても高々12年ぐらいか)やはり年200台ぐらいである。そう考えると200台ってむちゃくちゃな数ではない。
ところで、嘉興市というから「市」だ・・といっても中国における「市」は日本の「市」とは規模が違うのですな。もともと、省クラスの行政単位と県クラスの行政単位の中間にある地区クラスの行政単位である、「地級市」という行政単位だそうだ。そこで、

総面積:3,915 km² (日本でもっとも狭い香川県の2倍) 
総人口:335.55 万人(香川県の4倍)
というなら200台単位の導入はまあ十分あるかなあっと。

さーて、「2週間が経過してもいまだに動く気配が見られない。それどころかすっかり砂ぼこりをかぶってしまい、せっかくの新車が台無しである。」といわれても、2週間で砂ぼこりをかぶってしまうのはともかく台無しになる新車というのでは、バス自体が出来がよろしくないような気もする。それで持たないようではバスの用途をなさないよね。
こういうことは日本でもないわけでない。古い電車を廃却して他社の中古電車を買ったのに、重すぎて線路規格に合わず使えなかったとか、電気を食いすぎて変電所がパンクしたというのは時々あったが、大概こういう場合は経営のほうでも冷静な扱いができない、管理側の能力不足の状況のときに見られることである。事実この事例の会社は後に廃業に追い込まれている。
もっとも中国の企業家と話をすると、このような行動を浅慮盲動ということであるというより、利にさといというか動き出したら早いというか、驚くほどの速さで、まさに「走りながら考える」であるからおきるのかなと思うことがある。考えれば、免許制度が中型と大型で異なるという発想を「誰も参謀がトップに上げなかった」というのは日本の常識ではおいおいなのだが、これは経営者と従業員とが明らかに「私使う人」「僕使われる人」というヒエラルキー((階層制や階級制のこと)が強い場合は、こういうことはおきるし、それは経営の早期化につながるという側面があること。さらに中国では路線バスの寸法や外形がかなり規格化され、計画生産の対象になっている経緯から、経営スピード早期化という事情で無理しておこなったということもあるんかもしれない。

創業から浅い企業において経営にはスピードが必要であることは言うまでもないが、「いそいで時流に乗ること」ということでないことをついぞ間違いがちではある。どっちかというと、市場を見て、事業スタートに絶好のタイミングを見つけ、その波に乗ることができるようにリソース(組織・資源)の準備を整えておくことになる。
そう考えると、確かに新車をずーっとおいてるのもおかしな話だが、車を大型化ということをスピードよく仕上げるための投資なのかもしれず、また習熟のためには早めに車を買いこまなければならず、さらにかつての計画経済の名残で大量に作る必要の在るバスという製品の影響がまだあるようだから、一つの政策的なところが免許の関係でずれたということで、想定の範囲だったのかもしれないなあ。

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コメント

おはようございます。

>利にさといというか動き出したら早いというか、驚くほどの速さで、まさに「走りながら考える」であるからおきるのかなと思うことがある。
販売先のあてがないまま工場を新設したり、拡張したりして、「御社のためにこの工場を作りました」と言って営業するのが中国流のようですね。私もかつて寧波でこういった設備投資をしていた鋳物屋と出会いそのあまりの大胆ぶりに呆れ返りましたが、その後この鋳物屋は大いに繁盛していると聞いています。
利にさとい、冒険心に満ちている、という点では中国の経営者たちはすごいと思います。

投稿: kunihiko_ouchi | 2010年3月23日 (火曜日) 06時49分

>「御社のためにこの工場を作りました」と言って営業するのが中国流
そー言えばそうですねえ。文化の違いですが、これが良いように働く場合もあろうですが、どうも私はその後のマネージメントの良し悪しが見えないため、胡散臭く感じてしまう弊がありまして・・・

投稿: デハボ1000 | 2010年3月23日 (火曜日) 21時47分

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