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内向きの仕事を止めると外から内向き仕事が来る

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行政サービスの質向上を目指す神奈川県庁、全都道府県初の「残業ゼロ革命」始動! @Niftyビジネス
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行政サービスの質向上を目指す神奈川県庁、全都道府県初の「残業ゼロ革命」始動! 前編:@niftyビジネスより

神奈川県は今、県庁職員の時間外勤務を原則なくす「残業ゼロ革命」に取り組んでいます。松沢成文知事の強いリーダーシップの下、2009年12月に一部の所属で先行的に試行を開始しており、2010年度からは対象範囲を全庁に広げます。都道府県が職員の「残業ゼロ目標」を掲げるのは異例のこと。他の地方自治体への波及も期待される神奈川県のワークライフバランス施策を取材しました。

http://business.nifty.com/articles/balance/100113/index.htm:残業で疲弊していては先進的な政策は生まれない http://business.nifty.com/articles/balance/100113/index1.htm:「弱いマネジメント意識」「完璧主義」「増分主義」という3悪を絶つ http://business.nifty.com/articles/balance/100113/index2.htm:組織文化の深部にメスを入れる、だから「革命」 後編:

行政サービスの質向上を目指す神奈川県庁、全都道府県初の「残業ゼロ革命」始動! 後編:@niftyビジネスより

行政サービスの質を高めるには職員がワークライフバランスを意識し、職場に活力をもたらすことが重要。こうした視点から始まった神奈川県の「残業ゼロ革命」では、“内向き”の仕事を廃止するなどワークスタイルを改善する一方、職員のコスト意識や管理監督者のマネジメント能力の向上などを目標にしています。取り組みの具体的な内容を紹介しましょう。

http://business.nifty.com/articles/balance/100127/index.htm:「内向きの仕事は止めよう」──完璧主義から70点主義へ http://business.nifty.com/articles/balance/100127/index1.htm:カエルバッジで残業の「見える化」を図る http://business.nifty.com/articles/balance/100127/index2.htm:管理職のマネジメント能力向上が次の課題 --------------------------- 実のところ、企業内の業務であるこういう取り組みの場合は、ある程度効果があるというようにみえても作文だったりすることが多い。また、もう一つは、意識的に改革をするためにGoを掛けても、改革による幅が広くて行為自体に疲労感を覚えてしまったりすることである。ただ一番問題なのは、その改革自体が外部から「即物的に」少しでも影響を与えたら、その段階で圧力がかかり出すということである。 さて、この事例はどうか。

たとえば「職員提案事業制度」を導入し、人気があってもすぐ提案数はだんだんと減る原因の一つは、常態化した長時間労働にあった。庁内の職員に疲弊感が募り、創造的なチャレンジ意欲がわかない状況に陥っていたという。その削減を考えるには、
●管理監督者のマネジメント意識・限られた資源でより大きな成果を生む点が理解されていない
●完璧主義:必要な部分だけに要点を絞って作れば労力も時間も少なくて済むが、
●課題に対して新たな事業を行うとか、仕事を増やすことが望まれ、仕事を縮減しても評価されない。
と考えてるようだ。
業務の進め方を変えずにできないと気付いた神奈川県は啓蒙運動に頼る手法を止め、残業ゼロを実現する具体的な工程と手順計画を立て、PDCAサイクルを導入したという。

面白いのは、「県民サービス向上に直結しない内向きの仕事の廃止・簡略化」ということで、上司への説明用や議会答弁に備えた大量の資料作成を簡略化したのだという。膨らんだ資料は確かに完璧だが、結果的に読んでもらえなくなりかねない。必要以上の“完璧主義”が職員の勤務時間を長引かせる要因の一つになっていた。
というわけで
○「完璧」ではなく「70点」で良しとすること
○既存資料の活用を徹底するほか、できる限り新たな資料作成をしない/求めないこと
○資料の余白に作成指示者の名前と作成に要した時間を明記すること  など
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ところが、これは上司に対する説明にドキュメントがまとまっていないことが、その団体内のドキュメントの喪失につながるということがある。つまり元々官庁に在る「前例主義」が判断基準になっていることが元々問題があるということは実は、免れないのであろう。
もっともその縛りを前提にすれば、ペーパーレス化・イントラネットを活用の手法が確立できるだろうし、資料作成における作成指示者と時間の表示は、管理職の指示(さらに検収)が適切だったのかを判断する材料にもなる。たとえばパワーポイントでも作りこみをすると際限がないし意味がない場合もあるが、一方手抜きという言い方をする評価もあって、雰囲気が支配的な要素である。またこの表記は上級管理職の責任には(間接的にはあるが、直接的には)及ばないというところがあろう。
さらに言えば作成指示者の名前と作成に要した時間を明記することによって、査定を行なうことになって、虚偽記載をするということが日常的におきることでまた台帳が増えることを、私は思うのである。まあ、各職員の残業時間の見える化というのもあるが、見える化が目的意識の中で給与に結びつくと「魅せる化」になると、今度は問題が潜在化してしまうのである。各職場における時間外勤務削減の取り組み状況を管理監督者の評価や処遇に反映していくというのが、まさにその動機である。

残業ゼロ革命の取り組みは、これまで埋もれていた貴重な職員の意見を吸い上げるきっかけにもなった。自治体行政の効率化と住民サービスの向上は、いまや全国的な課題。そこで生き残っていくには、「残業ゼロ革命」のような取り組みは欠かせない。
ごもっともである。ただし、内部の活性化のために活動しても、外部に対し制御できない以上その行為はかなり手戻りがあるだろう。つまり外部の議会・議員に内向きの仕事の廃止・簡略化を理解させようとしても、利害関係者になる人たちがそれを容認しない限り、不可能な場合が多い。これは県民サービス向上においても同じである。
というのは、普通の行為についての改革を行なう段階ではじゅうぶんな考慮がされるからいいのである。たとえば平時に内部対応の部署であるところが、特定の業務時に外部にさらされる(大概クレーム、業務錯誤など)ときには、外部からは「代えた理由を明確にする」という経験則に基づく判断にさらされる。また、その業務にたいしてなぜ、『「完璧」ではなく「70点」で良しとした』のかという判断になる。そこで「前例主義」が前提である社会が、維持される以上、効果がなくなることは本質的に生じるということは、手戻りとして覚悟することが前提なのだ。
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職員たちが「完璧主義にならざるを得なかったのは中の問題」というところは、改革の余地があるということになり、そこを明確にしていくのは、非常に好ましいと思う。
しかし、「「完璧主義にならざるを得なかった中の認識」をさせたのは、外部の執拗な指摘に対し、対応するしか解決策がなかったという過去の失敗の対応に他ならないということを考えるとき、市民一般にも問題追及と対策に対する「QCD(Quality, Cost, Delivery)」に代表される総括的認識を持たす、全体最適化の思考自体が市民全体に求められるという膨大な難問が横たわるのである。

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