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ゾル

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クリーニングのきょくとう、違法に引火性溶剤使用 (2009年12月28日 読売新聞)
 クリーニング業界大手の「きょくとう」(本社・福岡市)は27日、住宅地や商業地にある福岡など5都県の19工場が、建築基準法に違反して引火性の石油系溶剤を使っていたと発表した。同社は今後、工場の移転や不燃性溶剤への変更を進めるという。
 記者会見したM社長(76)らによると、違反していたのは全国51工場のうち、福岡、東京、神奈川、埼玉、鳥取の19工場。石油系溶剤は火災の際に爆発的に燃える危険性があり、建築基準法は工業系用途地域以外での使用を禁じている。
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 19工場のうち9工場について、同社は建築基準法違反と知っていたが、保健所に石油系溶剤を使うと届け出、開設許可を受けていたことから「問題ない」と判断していたという。同法に基づく規制は保健所ではなく、自治体の建築部門が審査するが、既存の建物を購入か賃借して使っており、届け出の必要がなかったという。また、東京都町田市の工場では、市に不燃性溶剤を使うと届け出ながら、石油系溶剤を使っていた。
 7月に別のクリーニングチェーン店で同じ問題が発覚したのを受け、社内調査を実施。別の9工場でも違反を確認した。7月に町田市の工場は操業を停止したが、残る18工場は「処理をカバーできる工場がない」として操業を続けていた。
 M社長は「建築基準法に対する認識が甘かった。行政の指導があれば、従っていきたい」と話している。
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家庭で水で洗濯する場合、水に洗剤を溶かして汚れを水に移行させるという行為が洗濯ということになる。つまり水が溶剤となるが、この水が塩素系の液になったり、石油系の液になったり、するのである。
○パークロエチレン(テトラクロロエチレン):塩素系溶剤。不燃性で溶解力が大きいので汚れが落ちやすいが、絹などデリケートな衣類には不向き。 毒性が強いので、洗濯は密閉形の全自動の機械で行われ、熱風を吹き付けて乾燥させる。燃焼せず油脂溶解力が大きく、比重も大きくて揮発しやすいので、短時間で洗浄や乾燥ができるメリットがあるが、有害物質と指定されているので微量の排出も規制。
○フッ素系溶剤(HCFC-225):高価だが、低温乾燥が可能なので衣類に対し、比較的安全に洗浄でき、乾燥温度が低く短い乾燥時間ですむので、洗浄サイクルが短い。不燃焼で油脂溶解力が小さいが、浸透量や比重が大きい。ボタンや樹脂に損傷を与える場合がある。クイックで重宝しているクリーニング店もある。特定フロンはオゾン層破壊物質として国際的に製造が禁止され、HCFC-225も製造時期が2020年までと決められている。(最近は再生HCFC-225が出ている)
○石油系溶剤:一番普及している。油脂溶解が小さく、比重が軽いのでデリケートな衣類の洗浄に適する。ほかに比べれば毒性も低く安価だが、引火性があるので取り扱いには注意要。また、衣類に残留すると皮膚障害がでる場合がある。たとえばhttp://www.eneos.co.jp/business/lubricants/volatile/index.html#volatile002
○シリコン系溶剤:大変高価だが、皮膚安全性や衣類への安全性が高い。シリコンオイルは以前から化粧品などに用いられているし、食品機械などにも用いる。但し高価で溶解性がよくない。
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街中でクリーニングを頼んでいても、小さい店では水洗い系統のものしかできないことがある。私の場合作業衣などではまったく落ちないことが多いので、取次ぎ所に持ち込むこととなってしまうと、今度は石油系溶剤になるため郊外の工場に持っていくので、結構時間がかかることになる。
上に見るように価格対応ということと、衣類を傷めないという意味では石油系溶剤になるのだが、実際、衣類に残留すると皮膚障害がでて困っている人も多いのである。(しかも工場従業員には劣化した溶剤に雑菌が入ってかぶれることが作業者にはあるようだ)どれをとっても一長一短がある。
もちろん石油系溶剤は火事の問題もある(というのは保管だけならそう危険ではないが、高温で溶剤を抜く過程が引火に対する危険行為となる)が、このあたりは担当官自体にも認識の差異がとても大きいというのも感じている。監督側に相互に連携が図れていなかったというのもたしかにありえると感じるぐらいであり、ここが些か問題でもあるようだ。
クリーニング業務の監督は保健所だから、「石油系溶剤を使う」と届け出して、開設許可を受けていたことから「問題ない」と判断していたという。しかしこと建築基準法に基づく規制は保健所ではなく、自治体の建築部門が審査する。賃貸物件だとこれは貸し主がすることのため、このような賃貸物件ではもれることがありうる。しかしこのようなことは保健所が指示するべきではともおもう。その上に薬剤の安全関係の規定は、消防業務にかかわり、そこでは総務省消防庁の管轄でありもともとよく分かりにくい側面がある。
したがって今回の場合業務停止を強行できないというのはある側面もあり、「行政の指導があれば、従っていきたい」というのはCSR上は問題があるものの、厳密な判断がしにくいところがあるからの判断のようである。また、どうも工場を町外れに作っていても、住宅が沢山できて結果的に工場を移転するということも結構あるようなので、「有害な設備」という側面で議論していいのかは考えなければならないようだ。

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