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人生之遅延証明

このところやれ、台風で電車が遅れるとか人身事故(世相からか自殺というのも多いorz)で遅れるというのが多くある。2日連続というのもあるため、遅延証明書のお世話になる。
これは、鉄道事業者やバス事業者が自社(鉄道の場合はごくたまに相互乗り入れしている相手分まで書くことがある)の運行遅延を公式に証明する目的で発行する証明書だ。車両故障や事故による遅延が発生し、他の路線に乗り換えるかバスを利用して会社や学校に辿り着かなければならないが、到着しても寝坊扱いにされてしまっては元も子もない。だから電車で遅れたということをちゃんと証明できるようになっている。
そういえば、一度通勤中に駅の改札内のコーヒースタンドに入り、目覚ましのコーヒーをすすりながら、そこで突っ伏して寝てしまって遅刻したというのがあったなあ。(恥)
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遅延証明書は主に鉄道事業者が、運行する列車が事故とかの理由で定刻通り運行できなかった際、列車が遅延したことを証明するために発行される証票である。基本的には鉄道の場合は時刻を提示し運行の保証をしていることが契約とみなされるから、その保障ができなかったということは担保的な挙動になると日本では考える。
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もちろん、遅延証明書は単純に列車の遅延を証明するだけ。運行責任はあっても、テロとか事故とか不測の事態に鉄道が全部責任を持てということは無理である。また天災や社会事情により、運行責務より安全確保が求められるとなると、安全を求められる側面が高くなったからこそとめることも有る。だから、それによって生じた損害を事業者が賠償するものではなく、たとえば銀行決済が間に合わないとか言うことには使えない(過去にこれで経営者が電車内に閉じ込められたため資金繰りが間に合わず企業が倒産し、訴訟になったことがある。)また、乗車券の払い戻しを行うためとはまた別である。

通勤・通学時に列車遅延で遅刻した場合、駅で配られている遅延証明書を所属する会社や学校に提出することで、その遅刻が不可抗力によるものであることが認められ、遅刻をしていないものと見なす配慮がなされることがある。これも勤務契約によるもので、タクシー使っても(これは会社の費用で)こいという場合もあるし、休みとして勤務割引きされる場合や、フレックス勤務なら振り替えを求められる場合もある(私の勤務先はフレックスにより振替を求められる職場であった。但し、基本的に公共交通を使わずに通勤することを雇用契約としている場合さえ最近はあり、これでは道路が混んででようとそもそもこういう配慮はない。鉄道の遅延は給与反映や出勤への反映がなくても、勤務評定には考慮されるようだ)
過日は、駅で「遅延証明書がなくなりました」と騒いでいた。ただしこれは証明書自体(以前は印刷物だった)が・・ということではなく、サーマルプリンターで印刷するのに紙が切れてしまったということなんだという。なるほど様変わりしたもんだな。
インターネットのウェブサイト上で発行される遅延証明書というものが最近あるが、これの入手では遅刻をしていないものと見なす配慮を行わない企業も多く、(駅にいたかが保障されないため)一方、駅で遅延証明書を出すということが要員の減少や無人駅の増加(自動改札など機械だけの遠隔操作という事例は東京近郊以外では激増している)から行なわないこともあり、かくて勤務先の配慮も無理な事例も多い。(通学生が多い学校などでは、最寄の駅から事務所に電話がくることで配布省略という場合もあるらしい)かくて、電車が遅れると相変わらず駅の構内で遅延証明をもらう会社員の山はなくならない。
なお、大きな鉄道会社では自社公式ウェブサイトで遅延証明書発行サービスを行って、ケータイでも取得できることも多いが、こちらも実際に列車に乗車しなくても入手できるため、「遅延が生じた列車に乗車していたことを必ずしも証明するものではない」と記載されていることも多く、このことから企業内では使えない事例もある。
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ところが、よくあるこの光景であるが、世界では珍しいものだそうだ。 Wikipedia 英文版にはこう記載されている。

A delay certificate (電車遅延証明書  Bescheinigung über Zugverspätung) is a documentation of proof issued by a railway company that its scheduled passenger train arrived at a station later than what is stipulated in the company's scheduled timetable.
This practice is only prevalent in private and public Japanese railway companies and Germany's Deutsche Bahn, where a well-established reputation for its trains' punctuality exists and its passengers take for granted that they always operate on time. Parisian RATP also issues such certificates under the name "bulletin de retard"if the delay is greater than 15 minutes.

日本の鉄道事業者、ドイツ鉄道、パリ市交通公団での風習というのだ。なるほどねえ。運行が比較的安定してダイアが正確なところでこそ、必要なサービスという見方もあるのね。律儀というかなんというか・・・・という視点が海外にはあるらしい。
韓国は、かなり日本に似た鉄道の運行形態(地下鉄との相互乗り入れとか)がされているが、遅延証明書というものはないらしい。むしろ、遅延証明書の存在が、外国人にとって不思議に映ることもあるらしい。「日本は個人に責任がかかることを恐れ、避けられない理由で遅刻することになったら遅刻にも明確な理由を必要とする。窓口や企業で理由書や証明書を出してほしいといえば出してくれることが多いが、その一つか」という意見があるぐらいである。但し、通勤時間を無給拘束時間と考え、かつ交通費が企業負担であるから、企業はその証明を求める側面もある。通勤時間を無給拘束時間とすることで通勤災害を勤務内事故の一種とする雇用条件もまた日本特有だそうで。
そう考えると確かに人生には遅延証明なんてない。欲しくななったことは枚挙にいとわない。

路線バスの場合も鉄道と同じ目的で発行される。これは海外には例がないらしい。
もちろん、専用道路ないしはそれにきわめて類似したものを走るごく限られたものを除き、一般の道路を走行するため、予測できない道路事情によって時刻表どおりに運行する事ができない場合が前提となっており、遅延証明書を発行しない事業者も結構多いようである。高速バスなどは「混雑時の遅延を前提として、現地に到達することのみを前提として切符発売」すると言うことも多いため、当然遅延証明は想定外である。(なおツアーバスで高速バスのような運行をする最近よくある形態の場合は、混雑時の遅延を前提、現地に到達することを前提としてかつそれでも避けられない状況では前途無効で扱うことがある。どちらかといえば国際的にはこちらのほうが標準である。)
鉄道代行(廃止など)では比較的このような遅延証明があるということも聞く。これなんぞは過去の歴史的事由が影響するようである。

西鉄バスでは車内に備え付け、そのような事態になったときには利用者が自由に取ることができるらしい。また京阪バスでは、利用者からの申し出があればインフォメーションセンターの係員が後日でも配布するらしいが、まったく同じことを神奈川中央交通では当日限定・定期券持参前提で受けたことがある。(このことは神奈川中央交通では途中で辛抱たまらなくなって降りた場合、回数券や現金による乗車ではもらえないということである)となるとこれらは、鉄道代替区間以外は、都市部の遅延が日常化した地域でのみ行なわれているのかもしれない。
私の場合、神奈川中央交通バスで定期券を使い通勤していたことがある。当時、通勤に使う区間が時々壊滅的な渋滞を起こすことがあって、バスがうごけず「すみません、この状態では駅まで1時間ぐらいかかります(2キロぐらい)歩いてください」というのが年に3回ぐらいあった。たまに前のバスに追いついて乗れることも有る。しかし、このようにして駅まで歩いたら本当は遅延証明はもらえないのである。あるとき、交通事故渋滞でバスが止まってしまったのだが、その前に足をくじいていた経緯から、歩くことは無理と思えたので歩かず乗っていたら6キロを2時間半(普段は20分)かかり到着し、窓口の係員(定期券売り場の職員)が立って遅延証明書を配布していた。
問題は勤務先にこの紙を出したら「へー、バス会社でもだすんですねえ。」と総務は驚いていた
しかしそのあと
総「そうないことですが。あらかじめ連絡受けましたから、状況はわかっていますが。遅れそうだったらテレビ等で情報を入れて早く出勤してくださいよ」
デ「6時の始発のバスが来たのが6時半(これは普段の時間)で、これがついたのがこの時間です。所票2時間半ですよ」
総「そういうところに住んだんですか。それ自体が企業のことを考えてないですね。だったら引っ越してください
といわれ、しかも転居したばかりということをいやみに言ってきたので、いたく傷ついたことがある。結果的に午前中年休を取った形にしたが、これは本当は雇用契約の問題だよね。(現在は当時工事中だった鉄道ができた)

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