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環境に優しいうどん店

スローフードと言うものの定義はこうである。(ファストフード:ファーストフードとは対するものではない)
スローフードには、3つの指針が示されている。
1. 守る:消えてゆく恐れのある伝統的な食材や料理、質のよい食品、酒を守る。
2. 教える:子供たちを含め、消費者に味の教育を進める。
3. 支える:質のよい素材を提供する小生産者を守る。
ところがそれに該当するような讃岐地区のうどん店にも一般に誤解されている「環境にいい」と言う定義とは外れるものが意図せずある。
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新型うどん排水処理装置、池上製麺所で稼働   2007/08/11 09:29  四国新聞社
 うどん店や製麺所からの排水の汚れを軽減しようと、香川県内の企業が香川県の補助金を活用して高濃度うどん排水処理装置を開発した。微生物の働きにより、排水中の有機物を分解・浄化する仕組み。でんぷんを多く含む麺のゆで汁に特化することで、処理水量の低減や装置の小型化を実現した。うどん店の排水対策は香川ならではの長年の懸案だけに、「環境に優しいうどん店」が注目を集めている。
 開発したのは、排水処理装置の製造などを手掛けるCNT(高松市)。2006年度に香川県から約100万円の補助を受けて開発を進めていた。
 同社は、排出される汚水のうち、ゆで汁だけを別処理する方法に着目。フィルターを使うことで処理槽の小型化とコストダウンを図った。
 装置は、汚れの少ない排水を処理する合併浄化槽が別に必要だが、2種類を設置しても従来の合併浄化槽1基と同程度の設備投資で済む上、「金魚が泳げるほどきれいな水」(同社)に処理できるという。

 第1号機は、高松市香川町川東下に移転オープンする人気うどん店「池上製麺所」に設置。11日のオープンに合わせて稼働を開始する。処理槽は1日当たりうどん600玉分の処理が可能で、浄化した水はそばの用水路に流す。設置費用は約200万円。
 香川県は、水質汚濁防止法の規制を受けない小規模事業所(排水量が日量50トン未満)の排水処理対策を進めるため、民間企業の技術開発支援などに取り組んでいる。県環境管理課は「讃岐うどんが全国的に注目を集める中、環境に優しい排水処理をPRしたい」としている。
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うどんに限らず、味噌汁を河川に流すことによって汚水汚濁が起きることはたびたび言われています。特に香川県はもともと水の潤沢でない地域ということもあるからか、気にしているようです。
讃岐うどん店の大多数は零細企業である。(まあうどんやさん全体がそうだが、無視できないほど店舗が多い)しかし設備ベースで考えると排水規制がかからず、設備を入れようにも資本がない。讃岐うどんが販売量を伸ばした昨今、汚水の排出量が大幅に増加し苦情が寄せられるほどになった。(このほかにもうどん屋さんに車で来るヒ人が多く・・・というかそもそも水を求めて田舎に店舗があるという事情もある上に、バス会社の廃業・整理など公共交通機関の末端が完全に壊滅しているということもあるから、自動車の問題で閉店に追い込まれた店舗も多い。上述の池上製麺所も移転の理由の一つに駐車場をあげている)
そこで香川県では県下のうどん店に、うどん店排水処理対策マニュアルなどの配布を行ったが、現実には味に関わる上にコストに関わる(もともとうどん店のビジネスモデルが讃岐では特に薄利多売である。うどんの販売単価が他地域の2/3である。)から、設備資金負担の問題などもあっていき詰まってしまった。
うどんのゆで汁が高濃度のデンプン質を多く含むという上に、半生うどんなどでは「打ち粉」でくっつかないようにするとその粉も流れるので、富栄養化しちゃうらしい。また、大量な冷水を使ってうどんを絞めるのが味の決め手である(そのため地下水を使う店もある)が、冷水装置(チラーユニット)では小麦粉で配管やチャンバーが詰まる上に衛生面も問題があるらしい。かくて、浄化装置を通さず店舗近くの水路や川に放水されていることが多くなっている。
とはいえ、小規模店舗のうどん店からこそ廉価な食料の供給(というのは、県民一人当たりのの外食コストが香川県はかなり低いのだそうで、その理由が安価なうどんの販売の確立ということも言われる)ということもあるし、観光資源化しているのも事実。そこで県は設置しやすいうどん排水処理装置の開発を支援した。
http://www.pref.kagawa.jp/kankyo/mizukankyo/udon/manual.pdf
生物化学的酸素要求量(Biochemical oxygen demand):BODというのが良く指標で使われる。これは、水中の有機物などの量を、その酸化分解のために微生物が必要とする酸素の量で表したもので、特定の物質を示すものではない。しかしその値は有機物(糖類や有機酸など。バクテリア内に速やかに吸収・デンプン、タンパク質、脂質など。吸収まで時間が掛かる。・ベンゼン化合物、プラスチック類のように生分解性の低い物質。捕捉されない)が関わる。もちろん、無機物:(硫化物、亜硫酸イオン、鉄(II)など)、アンモニアの影響もあるわけで雑多な要因が入ってくる。一般に、BODの値が大きいほど水質は悪いと言う。
化学的酸素要求量( Chemical Oxygen Demand)CODと言うのも使われる。水中の被酸化性物質量を酸化するために必要とする酸素量で示したもので、水の被酸化性物質量を一定条件で酸化剤により酸化し、使用した酸化剤の量から酸化に必要な酸素量を求めて換算したもの。
この2つを組み合わせている。
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この県の後押ししているシステム2社と県外の企業2社のシステムは、バッキと触媒反応の組み合わせか、生物担体とろ過の組み合わせになるようだが、従来技術の切り分けという製品開発であるようで、まあ高値には出来ないだろうからか工夫をしているしでんぷんとたんぱく質に特化させてるようだ。
ただし、本当はこれだけではまずい事例もある。うどん屋にはだしも捨てられる。さらに、うどん用のてんぷらが讃岐うどんでもつき物であり、これを売りにした店も多いが・・・これはまた違う手法が必要で、しかし最終的にはBOD・CODに関わるらしい。「排出される汚水のうち、ゆで汁だけを別処理」というのはこの意味も有る。
勿論てんぷら油は別途回収するのは徹底されているのだが、油分がどうしてもパン(器)に残るのである。その洗浄が問題になる。そして食べのこしのうどんだしでさえも、味噌汁と同じく環境の影響を与えるファクターになっている。
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うどんのような卑近で飾らない食事でも、人間は世の中に影響を与えており、個々のファクターが小さくなったとてこれを無視することが出来ない、言葉は悪いが「重箱の隅をつつく」事さえ要求されているのも事実。商機と捕らえるのもいいが、生きることってこんなリスクにまみれてるのかなといささか鬱になってしまうのである。

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