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量産を目指す試験運行

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三菱重工、電気バス試験運行へ 11年後半に京都で  2009/08/29 20:44 【共同通信】
 三菱重工業と三菱ふそうトラック・バスが、走行中に排ガスや二酸化炭素(CO2)を出さず、環境への負荷が少ない電気バスの共同開発に乗り出し、京都市で2011年後半に試験運行を検討していることが29日、分かった。高度な電池技術を使って量産を目指す試験運行は国内で初めてといい、注目を集めそうだ。
 路線バスの場合、課題となっている充電基地の配備が走行ルートだけで済むため、電気自動車よりも普及が進む可能性がある。都市部を中心に自治体などでの需要が見込め、充電基地の整備のノウハウを蓄積する。
 試験運行はJR京都駅南側の約10キロのコースで、6カ月から1年程度を予定。京都市との協力を進めている。
 充電基地では、あらかじめ充電した電池と交換するか、専用コードで充電する「プラグイン」と呼ばれる方式のいずれかを採用する見通し。
 車体は両社で開発し、走行距離を長くするための重要な部品であるリチウムイオン電池やモーターは三菱重が生産する。
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1970年代に電気バスを東京都交通局や大阪市交通局が試験導入するなど、過去には輸送量が得られる交通手段として考えられていたが、デイーゼルエンジンによる駆動のよさで優位性が失われた時期があったり、蓄電池の容量を考えなければならないという欠点がある。
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ガソリンなど石油系燃料が不足した時期に活用された事例はある。京都市交通局は1940年中島航空機製の電気バスを導入しているがこれはその時代のもの。1970年代、京都市交通局は、トロリーバス路線の廃止で余剰となったトロリーバスを1台用い、蓄電池を搭載し京都駅~深泥池間(現在の4系統の大部分)で実証試験を行った。この車は京都駅の近くにあった三哲車庫(元々市電の車庫であった。今の梅津営業所三哲操車場)でプラグインで充電し、繁華街を縦断する経路で用いたが、一日1往復であった。元々試験運行に近かったので、ある程度で終了した。
ただこのときの考えもあるのだろう。1979年西京区で国の補助を受けて、三菱自動車工業(当時)製の電気バス6台をニュータウンのどまんなかに新設された京都市営バス洛西営業所に配置した。本格的に蓄電池を脱着可能にし、専用設備を配置し蓄電済のバッテリーユニットを取り替えることで、車両運用効率を向上したシステムを採用した実証試験であった。洛西ニュータウンと桂駅間で運行しニュータウン内の環境汚染対策としては効果があった。前部ナンバー右に「電気バス」と表示したプレートを付けていた。ニュータウン内の環境汚染対策としては効果があったが、坂が多いこともあり蓄電池の消耗劣化のため維持費が高い上、バッテリーの容量の関係で冷房化できない等の理由から1987年に終了した。(なお、乗用車用パワートレインの設計、生産を京都工場(京都府京都市右京区)でやっているが、この工場のどまんまえをトロリーバスが走っており、工員輸送に活用されていた。現在は一応バスは別会社である)
このように蓄電池の技術がボトルネックになっている問題だが、一方設計に工夫をすればバスの床を低くしやすいという考えもあるので、体の不自由な人にもやさしいという視点も有るため、バッテリーの高密度化と省エネが図れる駆動制御や機構の構築(これは最近のVVVFなどの技術などの効果が大きい)が可能となると、排ガスを直接は出さないことが極めて高いメリットになるのである。
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ところで、ジーエス・ユアサコーポレーションという世界第2位の蓄電池の会社が京都市内にある。合併前の旧日本電池は島津製作所の創業と資本にかかわるので、三菱系の企業である。旧ユアサコーポレーションは商社が製造業を起こしたもので、工場は堺市に起源があるそうなのだが、そもそも起源のユアサ商事は江戸時代京都で創業した。このことから今でも旧ユアサの工場(京都)で本田技研向けの電池を開発しているなど一応考慮をしているらしい。このように地場にバッテリーの技術に長けた企業が多いというのが関西の特徴である。(パナソニック・三洋電機・日立マクセル・ジーエスユアサ・新神戸電機など)それを考えると、まあ試験環境としては整っているのだろうと思う。
路線バスの場合、充電基地の配備が走行ルートだけで済むため、電気自動車よりも普及が進む可能性があるというのは確かにあるかもしれない。ただし、この意味ではCNG自動車もまったく同じで、都市ガスが都市内に通っていないところはないのだから、条件は一緒である。さらにLPGのトラックでもまったく同じ問題がある。都市部を中心に自治体などでの需要が見込め、充電基地の整備のノウハウを蓄積するのは今後のために必要であるが、どのように使う側にメリットがあるのかという付加価値付けをする必要があろう。特に日本の公共交通は営利企業というスキームが強いところがあって、それは受益者という面では有利なところも多いのだが、世界ではここまで独立性を保たせる結果、バスの原価や運行形態まで合理化を迫られるのは意外と少ないらしいという。これは検証の余地があろう。
試験運行はJR京都駅南側の約10キロのコースでということだ。となると、九条車庫管轄だろう。元々ここは低公害バスとして天然ガスバス7台をすでに持っている。日ごろから自動車の問題に悩んでる街中で効果を見るなら、思い当たるのは循環系統の208号系統 (九条車庫前-東福寺-東山七条-京都駅-西大路七条-西大路九条-九条車庫前)である。日中時間3本であることと、上記の三哲操車場の前を通る(なおこの九条車庫は上の4系統の電気バスを運行していたときは三哲操車場を管理していた)ことも条件として考えるからである。また一部に平坦でないところもあるのでそれなりに、実験のパラメーターがふれる。もっとも他の想定事例もないわけではないが・・・・

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コメント

こんばんは。電気バスで思い出しましたが、かつての共産圏の国々では「トロリーバス」が多く走っていましたね(今でも走っているのでしょうか)。環境にやさしいし、バッテリーの問題もありませんが、流行らないのは景観上の問題でしょうかね。

投稿: kunihiko_ouchi | 2009年10月22日 (木曜日) 00時30分

>環境にやさしいし、バッテリーの問題もありませんが、流行らないのは景観上の問題でしょうかね。
都市景観というわけではないようです。北京王府井のように、沢山走っているトロリーバスを町の美観のために架線を撤去しし集電ポールを下ろして蓄電池で運行されている例もあります(じつは自走装置は車庫の中で必要)それよりも、
(1)法規的な問題
海外のトロリーバスはバスの運行ですが、日本では路面電車と同等なので、無軌条電車運転免許(鉄道運転免許の一種)が必要です。そもそも海外のトロリーバスはナンバーが付いていますが日本のは電車と同じ運営業者のNoが付いています。
(2)路面電車など直流低圧変電所の配置
これは回避もできそうですが、変電所を路面電車と共用することがコスト的に有利です。路面電車の廃止で変電所が共用出来ないと言うことです。(北京の場合は地下鉄の電圧が共用できます。日本でも大阪や名古屋はできそうですが)
(3)追い抜きができない。架線は引っかかってしまい、追い抜き、急行運転をするなら複々線にする必要があります)
(4)回転場が広く必要。トロリーバスは、切り返しで曲がりにくい。(蓄電池での運行以外は)
(5)架線を+-二本引く必要がある(直流の鉄道は線路を-にしているのが普通)このため、踏み切りのところに特殊な構造を必要とする。日本国内では踏み切りのところだけ架線をおろす事例もありました。海外は立体交差にするのが多いし、一方鉄道が電化してないのも多いので。
(6)公共交通を受益者負担メインにしている場合、人的なコストが高いところでは架線管理などで維持が難しいようです。交通受益者負担の数少ない例のイギリスでも早期にトロリーバスはなくなっています。
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これだけでも一つ論文がかけるようです。
ご参考:http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_trolleybus_systems#Asia

投稿: デハボ1000 | 2009年10月22日 (木曜日) 01時17分

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