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熱心で店繁盛だが(2/2)

(承前)
もちろんこの様なことは男性でもあることだ。
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【衝撃事件の核心】夢は「故郷に小学校」…キャバクラ経営で荒稼ぎの中国人留学生は、なぜ“チクられた”のか03/08 18:14更新 SANKEI DIGITAL
 昼間はまじめな留学生、夜は年商約1億6000万円の敏腕キャバクラ経営者-。宇都宮市で飲食店を経営していた中国人留学生の男が、出入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕、起訴される事件があった。表裏2つの顔に加え、胸には「ふるさとに錦を飾りたい」と“青雲の志”を抱いた男。驚くべきことに、捜査員すら「ハングリー精神旺盛で、いまの日本人にはいないタイプ」と手放しで絶賛するのだ。「ジャパニーズ・ドリーム」をつかもうとした男の栄光と転落の軌跡-。
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美談に仕立ててるという認識も否定はしないのですが、ただ、どうもありえない話でもないとも思えるのだ。なお、苗字も漢民族でないことがわかるしねえ。
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 ■苦学の末、日本へ
 小学校まで数十キロ、人家はまばら。中国の中でもモンゴルとの国境に近い内モンゴル自治区は、マイナス30度近くなる冬の寒さと、見渡す限りの草原が特徴だ。
 特木巴干(トム・バガン)被告(29)は、そんな自治区の貧しい町に生まれた。
 捜査関係者によると、特木被告は8人兄弟の末っ子で、生家近くには小学校がなく、教育環境の劣悪な地域で育ったという。現地の大学を卒業後、専門学校に通って日本語をマスターした。
 「流ちょうに日本語を話すので驚いた。一見、日本人に見える」
 捜査員の一人はこう話す。
 H16年4月に来日し、大正大学に入学、18年4月に宇都宮大学に編入。同大大学院国際学研究科の博士前期課程を修了し、研究生として中国語と日本語の文法の差異などについて研究していた。
 「学習態度も極めてまじめ。背格好は中肉中背で服装はチャラチャラしてはおらず、地味な感じ。どこにでもいそうな普通の留学生だった」(宇都宮大学関係者)
 特木被告に接した人は異口同音にそう語る。だが実際には、「凄腕キャバクラ経営者」という別の顔があったのだ。
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 ■「現役女子大生がいる店」
 捜査関係者によると、特木被告は宇都宮に来た直後から、キャバクラのボーイとしてアルバイト勤務。そこで「客足の良さ」に驚き、「自分でやりたいようにやればもっともうかる」と考えるようになったという。
 特木被告は「宇都宮大学への留学生」という立場をフル活用して、スタッフをかき集めた。大学の同級生をホステスとして雇い、留学生の人脈を利用して市内の私立大学に通う中国人の同胞を採用した。
 来日から2年半となる18年の冬。JR宇都宮駅東口の繁華街に1号店「アフェクション」をオープンさせた。よほど商才があったのだろう、やがて店舗は「カレッジ」「サード」「タイト」と4号店まで拡大。3号店の「サード」は閉店したが、残り3店舗の経営は順調そのもので、昨年だけで1億6000万円の売り上げを誇った。
 「中国人、日本人を問わず現役女子大生がいるチェーン店として有名だった。宇都宮にはそうした『本物の学生』がいる店は少なく、評判はまたたく間に広まった」
 県警幹部は急成長の理由をこう分析する。ぼったくりも一切なく、明朗会計だったという。
 ただ、チェーン店は猛烈な客引きを展開するので有名だった。店の前を通った客に数十メートルはつきまとい、店内に誘導した。特木被告自身も路上に立ち、「安くしますから入ってください」と積極的に声をかけていた。
 一方、特木被告がこだわりをみせていたのが店名だ。「ア、カ、サ、タと『ア段』の言葉を順番に頭文字に付けていた」と県警幹部。今後の店舗名として「ナラン」(出身地方の言葉で太陽の意味)を予定していたという。
 「言語研究の学生」であり「キャバクラ経営者」でもある特木被告の“2つの立場”が、こんなところに表れたのだろうか。
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なるほど。このあたりは日本人として行なうにはきわめて難しい問題かもしれない。地縁で考えると中国に人ならこういう採用をするであろう。ただし、どちらかといえば形式犯である側面は否定できない。
たぶん、このようなことを日本人がしても、内定以前に行政指導という形になろうとするし、ここで勝手なことをするなら、社会的に排除するということになろう。同じことをしていたのでは 無意味ということは示唆されるなあ。しかし同じことをしないで独自のモデルを出すことが顕著だと、逆に受け入れられないという難しい側面もある。
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 ■「増やして帰ってこい」…郷里からカンパ
 順調に商売が展開できた背景には、出身地の「期待と支援」があった。
 開店資金について特木被告は、「郷里の人から集めた500万円を使った」などと供述しているという。“俊英”だった特木被告には、「カンパ」という形で金が集まってきたのだ。
 「地元の人たちの期待が一身にのしかかっていたようだ。中国で良くある習慣なのだが、都会へ巣立つ若者に投資をする。この金は『勉強してくれ』という意味だけではなく、『増やしてくれ』ということもある」(県警幹部)
 そうした期待に応えるべく、特木被告は額に汗して働いた。3店舗の経理はすべて自身がチェックし、他人には帳簿を触らせなかった。
 暮らしぶりも質素そのもの。車も持たず、店舗近くの自宅アパートから自転車で店に通っていた。県警によると、女性関係も地味で、店のホステスだった中国人留学生と交際していただけだったという。
 調べに当たった捜査員すら、「頑張り屋でハングリー。今の日本人にあんな男がいるかどうか…」と舌を巻くのだ。
 稼ぎまくった特木被告は、18年12月から逮捕されるまでに約5000万円を中国に送金した。見事に10倍の“利殖”を果たしたことになる。さらに県警の調べで、このほかに2600万円の貯蓄があったことも判明、相当なヤリ手だったことを裏付けている。
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さて、これは考えなければならないのだが、そのそも人材に投資するという考え方は、日本では極めて少ない。人材を育成していく行為に投資をするということはある。ただしその際に借りた人たちにリターンをするということは聞かない。(借りたものを返し、人々に社会的に指導するというほうにくる)要するに人を育てること自体が日本では直接的投資になってるのである。所がそもそも、狩猟民族的視点からこれ自体が日本の世界では納得されることではない。
麻雀をするとよく「一人がちは許しませんで」なんていうが、これ自体が納得されない世界が多い。逆に言うとこのように相手のことを考えてる側面から、日本人はおとなしく公共道徳を守るという評価は、一人で物事を起こすとその利得を共用するなど平衡性がついて回る。(それさえ視点が少しずれると反発を食らう)そもそも目立つものに一人がちは少なくなっていたのであったが、どの産業でも世界が全部のプレーヤーになると、日本国内の一人がちぐらいではそこまで意識がならなくなってきた。今は、世の中あらゆるものの選択肢が増えたのに一人勝ちが起るのかを 「消費者は選択肢がありすぎると逆に 選択をやめてします」と述べている人もいる。あまりの選択肢の多さに調査するのがめんどくさくなり、人気のあるものに調べもしないでその人気に乗っかると言う見方もある。そうなるとピーキーに勝つものと負けるものが鮮明になる。
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 ■「仙台進出」を計画も…
 順調に見えた特木被告だが、急速に暗雲が立ちこめたのは昨年秋ごろだ。
 「宇都宮駅東口で派手にもうけている中国人留学生がいる。もうけた金を中国に送金もしている」
 特木被告の店に関する情報が、栃木県警に複数寄せられるようになったのである。好調な業績に危機感を覚えた同業者による“チクリ”だったらしい。
 「ここまで順調に情報提供が集まるケースは珍しかった。強引な客引きなどを苦々しく思う客や店舗が数多くあったということ」と県警幹部は語る。
 情報をもとに県警は内偵に着手。2月13日になり、就労資格がないことを知りながら、25歳と26歳の中国人留学生をホステスとして働かせて客の接待などをさせたとして出入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで特木被告らを逮捕し、同被告は3月6日に同罪で起訴された。
 「故郷に錦を飾りたかった。もう一稼ぎして、学校がなかった故郷に小学校を建てたい」
 逮捕後の県警の調べに対し特木被告は容疑を認めたうえで、こう話していたという。
 その言葉を裏付けるように、逮捕の直前には「5店舗目」の出店を計画していた。「宇都宮ではなく名古屋か仙台に打って出たい」と周囲に漏らしており、実際に店の従業員らと仙台に視察旅行に繰り出していた。
 「飽くなきハングリー精神は結構だが、順法意識がないことには仕方ない。『これぐらいなら大丈夫』と思ったのだろうか。真っ当に商売をすれば大成功したかもしれないのに…」
 「出る杭(くい)」として打たれ、「ジャパニーズ・ドリーム」がついえた特木被告。捜査関係者は少し残念そうにそう語った。
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こう考えると、同じことを中国で行なっていたら、法規的にというサイドの議論は見えなかったであろう。もちろんこの状況を見ると、中国の人が「新規な企画で市場を占有すること自体が元々好ましいことではない」という国際的な認識と逆なことを、日本人が共通認識として持っているということ自体が難しいことである。
もうひとつ言うと、順法意識がないという考えであるが、郷に入れば郷に従えという概念はじつは国によって取り入れられない側面もあるらしい。しかも順法意識以前に、独自の手法を導入することを許さない(というか、需要を食い合っている状況ではこのような発想しか出て着ない。)しかも「出る杭は打たれる」ということ自体も、日本語以外に翻訳しにくい側面があるとか。(A nail that sticks up gets hammered down.というのだそうだが、かなりポジティブな表現らしい)まあ、順法意識という前提も国によって異なるが。
もしこれを、都内でやったなら、順法意識という認識は出てこないと考える。というのは、どうも文面から想像するに、出入国管理法違反(不法就労助長)以外に問題点がないという裏側の読みもある。(順調に情報提供が集まるのだが、根本的にひっかったのが1つの違反行為で、半年も捜査するという事情も不思議だ)
法規遵守というCSRの流行であるが、それと独自性が競合したときの考え方はどこにあるのかを考えることになった内容である。そして本当は目的でないはずのCSRが、今の企業倫理では目的化しているという「けったいな現実」も。

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コメント

おはようございます。この記事は昔読んで「この中国人留学生のハングリー精神を少し日本人も学んだ方がよいのでは」という感想を抱いたことを思い出しました。
なお、中国人が海外でがむしゃらに働き成功する例が多い理由としては、故郷の親類縁者らの期待・支援があるだけでなく、「故郷に錦を飾りたい」という自発的な思いも強いようです。ただし彼は漢民族ではなく、商売が余り上手とはいえないモンゴル族(おそらく)である点が興味深いですね。

投稿: kunihiko_ouchi | 2009年10月18日 (日曜日) 10時01分

この前のもそうですが、いわゆる水商売という見方でなく、サービス業というのは初期投資以上に、初期のプランとそれの運用を考えるPDCAが必要ですが、それを彼は身に着けていたと思います。
日本の場合、他人の獲得する収益を取り込むという意味では他人をつぶすのにハングリーなのではと。
>「故郷に錦を飾りたい」という自発的な思い
その意識が今は持てないところがあるのではと思います。出稼ぎの多い地域にいた親戚にブラジルや朝鮮北部で一山当てた人がいて、その人がそれなりに地域に資本家としている場合もありましたが、そういう思考もなき、井戸塀政治家というのもむしろ揶揄の対象ですし。

投稿: デハボ1000 | 2009年10月18日 (日曜日) 16時59分

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