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圧縮熱回収蒸気駆動

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神戸製鋼と三浦工業、「圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ」を発売 日経プレスリリースhttp://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=217862&lindID=4

省エネ・CO2排出削減に大きく貢献する  世界で初めてとなる『圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ』の販売開始について ~電気モータ駆動式に比べて、ランニングコスト85%・CO2排出量90%低減~
 産業用エアコンプレッサ大手の株式会社神戸製鋼所と産業用蒸気ボイラ大手の三浦工業株式会社は、4月1日より、共同開発した世界で初めてとなる『圧縮熱回収蒸気駆動式エアコンプレッサ』の販売を開始しました。(2008年5月に両社の間で共同開発契約を締結し、その旨を同年6月に公表済みです。)
 蒸気を生産プロセスで使用する工場では、ボイラから発生した蒸気を、減圧弁によって使用機器が必要とする圧力に下げて利用しています。この減圧エネルギーを動力源として空気を圧縮するのがこの蒸気駆動式エアコンプレッサです。加えて、これまで大気に捨てられていた空気の圧縮熱を回収することによりボイラ燃料消費を削減できる圧縮熱回収ユニットが付いており、極限まで省エネを図ることが出来ます。
 本製品の導入により、従来の電動モータ駆動式のエアコンプレッサに比べて、ランニングコストは約85%、CO2排出量は約90%も低減させることが可能となり、究極の省エネとCO2排出削減を実現します。
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<本製品の特徴> 
(1)消費電力はほぼゼロ(0.4kW)
(2)蒸気モータ用スクリュを駆動した蒸気の約97%はそのまま工場のプロセスで利用され、蒸気を無駄にしない
(3)従来クーリングタワー等で大気に捨てられていた空気の圧縮熱を回収してボイラ給水の温度上昇に利用することで、ボイラの燃料消費が削減出来る
(4)電動式インバータコンプレッサと同等の優れた制御性能(空気圧力一定制御性)を持つ
 本製品は、神戸製鋼が、長年培ってきた圧縮機と蒸気モータの技術を活かして「蒸気駆動コンプレッサユニット」の開発を、三浦工業が、主力のボイラ関連事業で培ってきた熱システム技術を活用して「圧縮熱回収ユニット」の開発を行い、両社の技術の粋を融合させ本製品が実現したものです。
 まずは出力75kW機の商品から発売し、今後、蒸気仕様やコンプレッサ部分のバリエーションを拡充していく予定で、3年後(2011年度)には年間100台の販売を目指します。本商品の採用拡大により年間約2万トンのCO2排出削減を実現できると試算しています。
 販売に関しては、両社の培ってきた販売網を活用して分担して行います。圧縮機市場向けについては主に神戸製鋼が、販売子会社であるコベルコ・コンプレッサ(株)を中心に、また、蒸気ボイラ市場向けには、主に三浦工業がアプローチして参ります。(以 上)
---------------終了
http://www.kobelco-comp.co.jp/products/other/kobelionsd/index.html
大概、蒸気を生産プロセスで使用する工場では、ボイラから発生した蒸気は高めに設定するものである。動力としてなら0.9MPaを温度制御の為に減圧弁で圧力を下げる。動力をとる場合は1.6MPaということもあるが、加熱に用いる場合のプロセス用ではここまでは高い蒸気を使わないことが多いんです。けど1つでも動力用の設備があると、ボイラーの圧力を高めにしないとならない。(最終時期の海外の蒸気機関車がこの値をつかっていた。国産は1.4MPa)その動力を中間に落として、低圧蒸気を最終に使う場合は減圧弁で動力を捨てていたのに等しいことになる。
この減圧エネルギーを動力源として軸を回転する蒸気モーターを作るとこれは可能になります。低速なら蒸気機関車でないですがレシプロ、普通は発電所の蒸気タービンが有用ですが、確かに小型のものではないですねえ。そしてこれに直結して空気を圧縮するのが電気レススクリュコンプレッサということです。(制御などにすこし電気をつかうようですが。)しかも空気冷却用の熱交換器の廃熱で、ボイラーの水を予備加熱する(ボイラやお風呂屋さんでもよく使う機構)圧縮熱回収ユニットが付いており、極限までの省エネを図ることまでいれて、とことん省エネを追求したのでしょう。
蒸気モーターはこの規模では効率が低く、単独では現有技術の単純な視点では、まったく省エネの概念には合わないが、たしかに減圧弁で落としているなら、有効利用という視点になります。この、蒸気を効率的に動力に変換するスクリュ式蒸気モータは、容量調整で回転速度の調整が比較的容易で、細かく制御出来ます。(部分負荷時においても容量制御弁を採用し、圧縮空気吐出圧力を一定にする様に圧縮機の回転数を制御する。)ただこのスクリュ式蒸気モータというものは圧縮機のユニットをほとんど流用した逆転使用らしく、機構の上では圧縮機のメカニズムを転用(但しオイルフリー式のもの)していると思います。というのは圧縮比が1/2程度なんで成り立ちうるサイズではありますね。また圧縮機の要求する蒸気量と二次側の蒸気需要量と合わない場合はどうするのかを知らなければならない。
次に、大気に放出していた圧縮工程で発生する圧縮放熱(これは損失として発生する)を、独自の熱回収システムで回収し、ボイラ給水予熱などに利用して、ボイラの燃料を低減しシステム全体の効率アップを図るのは、実はシステムとしてはちょくちょくあった話であるが、三浦工業の技術を取り込んで、パッケージ化したことに意味がある。
まずは出力75kW機の商品から発売し、今後、蒸気仕様やコンプレッサ部分のバリエーションを拡充していくとなるとたぶん、ダウンスペック仕様のものは少し蒸気モーターの特性設定に難しいものがある。この手のモーターは馬力が多くても低トルク高回転という形になりがちで、この設定がコンプレッサーの性能特性と調整することが結構難しい気もする。また、モーターの時間による性能変化も大きい。したがってシステム設計には少し難しいところがある(その意味で、この圧縮機部分が給油式圧縮機というのは、ある意味性能的には許容回転数レンジの広い特性を持つ圧縮機であることが救いである)
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最近は、機械製品じたいの性能が少しぐらいなら悪くても、制御的なものでそれをカバーしたり、周辺機械と組み合わせてのパッケージを図ることでカバーできる環境が整えられている。神戸製鋼所の空気圧縮機自体は単体でいうと時間による変動や性能変動・ばらつきが多少激しい傾向という評価もあるが、コストがやや安く補修などのサービスが海外まで見ても充実しており、しかもちょっとのことでは壊れないタフという見方もあるらしく、さらにこのように新しい組み合わせたシステム提案が得意という側面がある。ちょっとマッチングや用途開発の意味で市場に受け入れられるのか見直す必要がある(というのは、蒸気を使うシステムは化学工場や食品工業などが多いのだが、この場合雑用空気もオイルフリー圧縮機にするのが製品特性上圧倒的に多い。むしろ製鉄所などのほうが使えそう)のだが、個人的には経過を含めて見たいと思う。

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