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ぼちぼちおなかはどうですか

正露丸は、日局木クレオソートを主成分とした胃腸薬(下痢止め・止瀉薬)である。医薬品。征露丸とも(ただし公的には「征」は外国を愚弄する扱いでいまはあまり使わない)。
日局方クレオソートを主成分とする一般用医薬品。製造するメーカーや製品によって、多少の配合の違いがある。糖衣錠タイプのものも発売されている。
1. 「腹痛 下痢 消化不良による下痢 食あたり はき下し 水あたり くだり腹 軟便」
2. 「おもに胃や腸の調子を整える」
3. 「歯髄炎による虫歯の痛み」
成分・分量としては
* 日局木クレオソート:
* 日局アセンヤク末:
* 日局オウバク末:
* 日局カンゾウ末:
* 陳皮末:
というのがあるようだが、これを見るとクレオソート以外は生薬である。メーカーによっては丸薬としての製法の都合で蜂蜜を用いているようである。クレオソートもこのものに関しては赤まつ、ブナ、黒まつなどを乾留させる(≒木炭を作る)際に水分とともに留出する油層を蒸留するもののため、生薬といえばまあ生薬なんだそうで、このため漢方薬という表現も一部あるらしい。(注:石炭などを用いるクレオソートは鉄道の枕木に用いた防腐薬で使われるが、かなりの成分で別物である)専門家に言わすとこれは近代以降に考案された方剤というもので漢方薬とはちがうんだけどという。(もちろん「漢方薬=生薬」という理解は間違いである)なお、上記油層すなわち木タール、水を主成分とする上澄み液はいわゆる木酢液なんだとか。
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主成分である日局木クレオソート(木クレオソート・・・石炭由来のクレオソートとは異なる)は、においのみならず強力な殺菌防腐剤で高濃度での長時間作用は細胞を破壊し壊死させる性質を持つ。歯科用の木クレオソート剤や正露丸の注意書きに「皮膚に付着したらせっけんおよび湯を使ってよく洗ってください」と書かれている。また木クレオソートの止瀉薬としての作用機序については、まだ完全に解明されたわけではないし、もちろん薬である以上その負の側面を見逃してはならない。
明治のはじめ、日清戦争において不衛生な水源による伝染病に悩まされた帝国陸軍は、感染症の対策に取り組んでいた。この経緯で開発され日露戦争に赴く将兵にこれを大量に配付し、連日服用させることとした。
最初予期した、脚気(ビタミン由来ということは知られていなかった)に対しては当然無力なものの、止瀉作用や歯髄鎮静効果は、帰還した軍人の体験談として伝えられた。このため、その薬効は戦前の日本勢力圏では有名で、韓国・台湾(中華民国)・香港を含むや中華人民共和国などで人気がある。日本軍は1906年に装備品としての配給を廃止した。
----------引用
「正露丸」100年ぶりに自衛隊装備品復活 2007.11.12 21:09 産経新聞
 日露戦争時に日本軍が製造し、陸海軍の装備品だった胃腸薬「正露丸」が今年、100年ぶりに自衛隊の装備品に復活した。大幸薬品の「セイロガン糖衣A」が防衛省の装備品として採用されたもので、今年3月のネパール派遣の際に自衛隊員に配給されたという。
 「正露丸」はこれまで部隊ごとに購入され、駐屯地の救急箱などに置かれているケースはあったが、「防衛省の補給統制部が一括購入して、海外部隊に初めて支給した。装備品として復活したのは100年ぶり」(柴田仁社長)という。
 同社によると、7個を納品し、今年1月の防衛庁から防衛省に移行後、初の海外派遣となった3月の国連ネパール支援団(UNMIN)に参加する自衛隊員に配給されたという。(後略)
-----------終了
なお商標法の関係で正露丸の名称は、パブリック・ドメイン事例、国際信義上の制限などの事例や判例・訴訟が多いということで有名で、これに冠する研究は商標権の事例集によくのっている。最後は2008年まで訴訟がもつれ込んだ。
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ところで、海外のメーカーでも正露丸を作っているようだが、中国本土には非常に問題のあるものも出回っている。(木クレオソートの代わりに、石炭由来のクレオソートをつかってるとか・・・・)そのなかでそれなりに台湾(中華民国)や中華人民共和国では日本製が一定の評価を得ている。韓国は現地技術供与で独自ブランドをもっているようだ。
信号を遠くへ伝えることを目的とした信号ラッパは、日本軍でも用いられ、日本海海戦で敵艦との距離をラッパによる数字符丁で伝達し、効率的な指揮を行った。食事ラッパの旋律は、正露丸のCMで現在でもよく知られる。
日本のCM事例はこちら。

そして、比較的日本のイメージが強い台湾ではこちら。ちなみに、類似商標品(とうぜんあるわな)にご注意という意味合いがある。この日本版もあった気もするなあ。

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1980年代後半:香港では商社経由(一徳貿易有限公司という表現)と言うこともあり、過去の歴史的事実もあって日本軍の特徴でもあるメロディーとしてあんまりこのラッパを前に出せないのはありうる。ただこれがCMになるとオブラートに包まれ、いきなり洒落たものになる。(完璧にジャズのスタンダードに化けてる(笑))。
1987年

1994年

きれいな女性が出ているが、当時23歳、香港の人気清純派歌手・女優ナディア・チャン(Nadia Chan・陳松伶・1995年までは陳松齡とも。発音は同じ)という人らしい。返還前の香港らしい感じがする絵である。(参考:http://homepage3.nifty.com/asiastar/person/nadiachan.html 
http://www.recordchina.co.jp/group/g12550.html
なお、この人はアニメソングを多く歌っている。
1997年

女性は肥媽(Maria Cordero)というベテラン歌手らしい。(http://zh.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A5%E5%AA%BD)日本で言うと和田アキ子という感じかな。この年に香港は返還されるわけで、英国的雰囲気が残る前のフイルムは使えなかったのはわからなくもない。
2007年

間に英領から中国領にかわって、こんどはいきなり家族的になる。空港で正露丸の箱と正露丸糖衣錠の箱が・・・というところなど。ただし日本軍の食事ラッパの問題意識が薄くなったのか。日本法人資本になったからなのか。というのは、2004年に香港に大幸薬品(亞洲太平洋)有限公司設立(現 連結子会社 中国香港地区の販売・薬事事務の拠点)となっている。営業上はCMにも一徳貿易有限公司の表現はある。営業戦略がかわったのかもしれないが、旋律は継承している。
2008年ラップ版

またまた違うものに変わってしまった。旋律もほとんど継承していない。ますます日本風に。2階建てバスが楽しい(おい)。どちらにせよ洒落たCMではある。

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