« ぼちぼちおなかはどうですか | トップページ | 自重0.095トン(1/2) »

差分が生じると現象認識が変わるから

------------------------引用
「駅メロ」が消える? 新宿駅で駆け込み防止実験  1月22日22時9分配信 産経新聞
 JR東日本が今月中旬から新宿駅の一部で発車を知らせる電子音のメロディーを省略していたことが22日、分かった。駆け込み乗車防止に向けた研究の一環で、メロディーが乗客の気持ちを焦らす要因になっている可能性もあるとしてデータの収集を始めた。
 JR東によると、新宿駅では13日から7、8番ホーム(中央線快速上り)でメロディーを省略し、自動放送のアナウンスを流すだけにした。東京駅3、4番ホーム(山手線内回り、京浜東北線北行)でも26日からメロディーを2、3秒に短縮する。いずれも約1カ月半実施し、収集したデータを分析して効果を調べる。
 無理な駆け込み乗車は、ホームで転倒したり戸袋に挟まれるだけでなく、なかなかドアを閉められず列車の遅延にもつながる。JR東は「電子音のメロディーが『乗り遅れてはいけない』という気持ちを促す可能性も考えられる」としている。
 高田馬場駅の「鉄腕アトム」、蒲田駅の「蒲田行進曲」など、数年前から利用者へのリラックス効果などを狙った独自の発車メロディーを導入する駅が増加。今回の試みについて、乗客からは「メロディーが流れると、どうしても急いでしまう。音楽がなくなれば、無理な乗車も減るのでは」と期待する声のほか、「せっかくメロディーが定着していたのに、無くなったら寂しい」という声も聞かれた。
------------------------終了
実は私も東京駅で1/22にこの掲示をみて「ふーん」と思ったのです。確かにデータ収集はやってみる必要性があります。
発車メロディの嚆矢は諸説あるが、1970年代に私鉄の一部で使われた。明確なところは1971年8月より京阪電気鉄道で使用開始していたとある。(ただし、この当時は特急電車のみがメロディーである。普通電車はブザーであった。なお1960年代頃から発車メロディ導入まで毎時00分発の(大阪淀屋橋・京都三條双方とも)京阪特急はNHKの時報を始発駅で流していたという記載もある。そーか、あれラジオだったのか)
ブログランキング・にほんブログ村へ

JR東日本管内では、1970年代後半から電子音化ベルを使用したが、耳障り・いらいらすると不評だった。1988年の千葉駅で発車ベルを廃止したが、その後意見を募って、ヤマハに発車メロディ放送システムの開発を依頼、1989年3月に新宿駅と渋谷駅に導入し、好評だったためあちこちに普及したという。ただし、上野駅は東北地方などから上京した人にとって、発車ベルが価値があるということで、ほとんどのホームで発車ベルである。これは一種のご当地メロディーでもあろう。反対に、長野支社管内などではベル化した事例、新潟支社のように使っていない事例があるわけで、事業所の比較も出来るともいえよう。
関西私鉄はこのようなものをわりと積極的に使う事例があるし、発車ベルがない場合は車掌笛であった(信号開通合図はランプ点灯だから知らないと気がつかない)が、これはこれで編成が長いと前のほうでは聞こえないというトラブルもあった。
東武鉄道を仕事で使っていたことがあるが、これはまた半鐘がなるようなベルであった。あるとき某駅でぶるぶるという発車音になり、「やっと都会並みにブザーになったか」と乗客は快く思っていたが、実は革新的なその音はベルのなる部分のハンマーがもげていた(要するにブザーの原理ではある)から生じた音で、あわてて会社は修理したという話もある。
ベルがないならば、当初は駆け込みが増えるかもしれないが、ドアが閉まり始めると乗り込むドアと格闘する人もいるだろうし、また、閉まるドアによりかかって挟まれかける人もいよう。パラメータも多いし、また心理的要因という解析結果が使えないものもあろう。理論だけで構築できるのには程遠い。
近年電車のドアのほうにピンポンとチャイムを仕込んで開閉時に音を出す車両もあるから情勢も過去とは違うかもしれない。まあやってみるしかないと鉄道会社がいうのもわかる。となると一種の社会実験をするというのは手法としては当然であろう。
この発車メロディーの作曲はある程度法則があるようで面白い見方がありそうだが、それは別の機会に。
----------------------
ところで、カラスは非常に頭が良いと言われ、仲間とのチームワークも良いと聞く。
ゴミ捨て場の生ゴミを食い散らかしたり、ベランダのハンガーを持ち去ったり、金目の物を取られても困る。かくて、カラス対策として有名なのは案山子であるものの、今時のカラスは案山子を直ぐに見破ってしまう。一頃流行った目玉マーク(ぉぃ)のような驚かすための風船もすっかりカラス一族の中に知れ渡ったらしい。今は、カラスが嫌う匂いを発する忌避剤(薬剤)でお引き取り願う。餌を食べられないようにする。金網やネットで実力行使を行うという。
しかし、忌避剤とて一定期間で効果がなくなるし、雨に濡れたら薬剤が溶けて流ればみな同じ(あーこりゃこりゃ)。これとてなかなか難しいらしいし、慣れてしまうこともあるというので、今は【目玉模様の風船】【カラス等の模造品】【アルミ箔等の光もの】【ネットを張る】等の従来の一般的忌避方法は効果がなくなってしまったようだ。
私たちの人間社会の構成員も一応学習能力はあるんで、メロディーのどのあたりで後何秒(後何歩)ということを読むのはおおよそあることだ。そのあたりがわからない、単音のブザー(特に営団ブザーといわれる東京地下鉄の無機質に徹した音)なら乗り遅れが効果あるとは言われるものの、よく使う東西線や日比谷線で見ている限りはこの音が鳴りはじめてから、一か八かで走ってドアと格闘する人はよく見るし、いくらかの人には「音が非常に耳さわり・いらっとするのでとにかく車内に飛びこむ」なんて人もいる。列車間隔が長い路線(といっても地下鉄だと少なそうだが)だと、あの音を向かい側のホームで鳴らされても気持ちがいらだつ・・というのも聞く。
もっとも人に報知する以上は、ある程度喚起するうるさいかなにかの音を混ぜないと、効果が得られないというのもあるそうだ。火災警報が耳障りのいい音ならだれも逃げようとはしないだろう。
----------------------
発車メロディが利用客から好評である反面、「うるさい」や「騒音だ」などと訴える利用客や駅周辺住民も必ず存在するし、このため、早朝・深夜の時間帯にはメロディの音量を下げたり使わない駅もある。「発車の合図は従来のベルや笛でいいのでは」「何もなくてもいいのではないか」などの意見も挙がっている。要するに感性工学で考えることなのだが、人間の感性が純然たる論理性からきてないから、統計的処理になる必然性が製品化ではあるように、慣れない人を最小にすることは出来ても、全員の最適化ということはゆめゆめ考えていくにはまだ道のりが長かろう。
売上とは、常に人の消費行動の結果で、その行動の背景にあるのが「感性」であると解すると、買いたい気になったりならなかったりというものは人の感性のなせる業であると解する。感性から選択行動・消費行動が生まれてくるなら、「感性」を研究していくことは最適製品設計には必要であろう。また人間工学は、物や環境を人が自然な動きや状態で使えるように設計する工学、あるいは、人の物理的な形状や動作、生理的な反応や変化、心理的な感情の変化などを研究して、実際のデザインに活かす学問もあり、ITなどでマン-マシンインターフェースなどの設計理論になる。ただしこれらは現象のブレなど実態に把握をすることは有効だろう。
ただしこの検討の場合、以前との変化に追従することを評価する必要があろうな。いずれも約1カ月半実施し、収集したデータを分析して効果を調べるということだから、時間経過に伴う変化、すなわち差分値も調べなければならないだろうが、たぶんそのことも考えて検討するのだろうと考えている。
だから、毎月、メロディーを変えて、乗客が習熟する前にメロディや音をとっかえひっかえかえるというのが、実は効果として一番高くなるのではという結果が出たら、下手するとウイークリータイマーをつかって音色を変えかねんなと。私はそれならそれということで、少し期待していたりする。
-------------------------
まあ世の中にお風呂に入っている最中に電話がかかり、思わず電話を取るために電話にでてつい「どうもこんな格好でしつれいします」とかいう笑い話はよくあるが、こういうCD(JR東日本 駅発車メロディーオリジナル音源集)を持っていて、過日CDをかけながら事務所で仕事していたところ、固定電話に知人が電話をかけてきた。要するに電話のバックに色々な発車メロディーが掛かってるのだが、固定電話に掛かってるのを忘れた相手さんは
「あら、どこかの駅ですが。外出中にすみません」
といっていた。こんなにいろんな発車音がなる駅もなかろうに。

|

« ぼちぼちおなかはどうですか | トップページ | 自重0.095トン(1/2) »

コメント

おはようございます。

>固定電話に掛かってるのを忘れた相手さん

駅メロが,乗客のみならず,人を焦らす要因になっているいい例ですね。

投稿: niwatadumi | 2009年1月25日 (日曜日) 07時54分

>駅メロが,乗客のみならず,人を焦らす要因になっている
そうなんですよね。要するに言い訳用に現段階では使える(おい)ともいえますが。

投稿: デハボ1000 | 2009年1月25日 (日曜日) 10時04分

こんばんは。
>この発車メロディーの作曲はある程度法則があるようで面白い見方がありそうだが、
京阪電鉄(向谷実氏作曲)の発車メロディーの仕掛けには驚きました。
http://jp.youtube.com/watch?v=7UZXl4ODW74

投稿: kunihiko_ouchi | 2009年1月26日 (月曜日) 23時05分

>京阪電鉄(向谷実氏作曲)の発車メロディーの仕掛けには驚きました。
過日、京阪線にのったとき私も聞きましたね。発車メロディの嚆矢が京阪線といわれてますからか、きわめてこだわりがありますな。
それにしても、「駅発車メロディーのキーボード奏者はキモイ鉄オタ」はなかろうに・・・
(PS)とくに違和感がなく日ごろからドレミファインバータになじんでる私としては(以下自粛)

投稿: デハボ1000 | 2009年1月27日 (火曜日) 00時31分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100146/43827115

この記事へのトラックバック一覧です: 差分が生じると現象認識が変わるから:

« ぼちぼちおなかはどうですか | トップページ | 自重0.095トン(1/2) »