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信じて任せた

----引用(一部略)
新人を大きく成長させる“場所” 株式会社武蔵野 社長 小山 昇氏 2008年4月22日
 わたしは「会社として取り組んでいることに『社員教育』という視点を持ち込むと、意外な発見がある」という内容の記述をしました。それで思い出したのが、東伸という、岐阜県に本拠を置く加工機械メーカーの事例です。
 同社が生産している加工機械は、スリッター・リワインダーという商品包装用の機器です。この分野では日本有数のシェアを誇っています。そういう会社にはよくあることですが、しばしば展示会などへの出展要請を受ける。自社製品の宣伝になるし、業界のトレンドも把握できるということで、積極的に出展してきました。
 ところが同社はここ数年で業績が急伸したこともあり、ベテラン社員を展示会に派遣することが困難になってしまった。というのも、この手の展示会は東京周辺で行われることが多い。岐阜からではどうしても出張扱いにせざるを得ません。出展前後の搬入・後片づけなどの作業時間も含めると、1週間くらいは会社を空けることになる。それだけの長期にわたってベテラン社員が不在だと、当然、生産・営業に大きな影響が出ます。かといって、まさか一人だけ派遣するわけにもいかない。そこで同社の藤吉繁子社長は、窮余の一策で新卒社員を派遣することにしました。まだ右も左も分からない新人ならば、複数名を派遣しても生産効率にはさほどの影響はない、という判断でした。
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 万一のことを考えてベテラン社員も1人だけ随行しますが、機械の設置やお客様との対応などはすべて新人たちの仕事です。藤吉社長の心配をよそに、展示会を経験した新人たちは、びっくりするほど成長して帰ってきた。育ったばかりでなく、メンバー同士のコミュニケーションもよくなって社内の雰囲気も明るくなった。まったくその変貌たるや、「これまで新卒研修にかけてきたコストや手間は何だったのか」と藤吉社長も驚いた。

お客様に見られている」意識がモチベーション向上に
 では、なぜ展示会に参加した社員が成長したのか。藤吉社長が調べると、相応の理由があることが分かりました。展示会そのものがOJT(On-the-Job Training)の場として最適だったのです。
 社員は、展示会場でお客様からお問い合わせを頂くことを想定して、一生懸命に勉強する。また、お客様の質問を通じて、お客様は製品のどういうところに目を付けるのか、どういう性能を必要としているのかを知る。こうしたことは、社内の研修ではなかなか把握できない。机上の勉強と実地とは違う。
 また、会場のセッティングや機械の搬入といった仕事も勉強になります。社員はじかに機械に触れることで、どの部品がどのように作用するのかをリアルに理解する。こうした経験があると、お客様のもとに機械を納入するときも作業はスムーズになる。また、これらの作業を泊まりがけで行なうことで社員同士のチームワークが育ち、コミュニケーションスキルも向上する。
 展示会は、メーカーにとっては年に数度の晴れの場です。ここでの評判がその後の売れ行きも大きく左右する。だから力も入れるしコストもかける。どんな社員でも、展示会への派遣が決まれば「恥をかかないようにしよう」と努力をする。第三者の目に触れるという自覚が社員のモチベーションになり、向上心を刺激する。
 これは我が社が積極的に会社訪問を受け入れているのと同じ構造です。「させられる」努力と、「しよう」と思ってする努力とでは、同じ努力でも大きな違いが出るのは当然のことです。
「若い」からこそ任せる
 展示会の教育効果に気づいた東伸の藤吉社長は、以前にも増して積極的に出展するようになりました。当然、「主役」は新卒・中途入社の新人です。いずれも、一人の例外もなく大きく成長して戻ってきたということです。(中略) 
 これはやはり、若い社員を信じて任せた藤吉社長の勝利というべきでしょう。普通の社長は、若い社員をなかなか信用しません。「××くんはまだ若い。この件はまだ任せられない」などと言って、責任のある仕事を与えようとしない。だからいつまで経っても伸びない。「若い奴は駄目だ」と思っている社長こそが駄目なのです。「若い」とは、断じてためらう理由ではない。積極的に仕事を与える理由です。
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この会社は経営コンサルタント業の会社のようですね。但し掃除用具リースなどダスキンの事業やインターネットプロバイダーなどのIT事業がメインのようです。なるほど経営コンサルタントということなら判るな。
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山本五十六の語録にこういうのがありますね。
「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」

まさに管理畑から現場一線の指揮官に至った人材だけのことはあります。これを実務展開するのに展示会は絶好の場ですね。格言として評価が高く、座右の銘としている経営者や指導者が多いというのもわかる気もしますとはいえ、実行にはそれなりの覚悟がいるのも事実です。
展示会でお客さんとじかに会うことを、情報漏えいを危惧してさせない会社もありますし、有る会社は営業技術陣を充実させる反面、設計技術者とは直接相談をさせる事もダメとしているなどを徹底している会社もあります。それで上手くいく場合もあるのですが、どんなに説明してもお互いに納得されず、相当苦労した場合もあります。
さらに、他流試合は(その人にもよるが)結構モチベーションが上がるのも事実ですね。万一のことを考えてベテラン社員も1人だけ随行しますが、機械の設置やお客様との対応などはすべて新人たちの仕事というように、顧問的立場を除いて、若い社員を信じて任せたという姿勢は理想像です。展示会を経験した新人たちは、びっくりするほど成長し、メンバー同士のコミュニケーションもよくなって社内の雰囲気も明るくなったというのも納得行くと思います。意外と、このオペレーション役のベテランの役もそれなりに責任感ができて、私もいい経験になった記憶があります。

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