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海底トンネル

川崎港海底トンネルで浸水/川崎市が復旧工事 社会 2008/07/01  (神奈川新聞)
川崎市の中心部と東扇島を結ぶ唯一の一般道「川崎港海底トンネル」で、路面が冠水する事態が起きている。管理する市は応急工事を講じたが、水は止まらない。通行車両が水しぶきを上げる状態が続いており、利用者からは事故の危険性や物流への影響を懸念する声が上がっている。
 現場は市心部に向かう上り(北行き)の東扇島寄り。場所により、くるぶしが浸る程度の深さがある。市港湾局によると、路面から塩分を含む地下水がしみ出し、トンネル中央の最深部まで約300m流れている。排水ポンプは正常に機能しているという。
 6月6日に把握し、21日と27日にアスファルトを敷き直したが効果はなかった。30日からは片側2車線のうち1車線を規制。市はジョイント部に原因があるとみており、1日から3日間の予定で、復旧に向けて本格工事に着手する。
 東扇島には冷凍倉庫などが集積。トンネルは物流の動脈であるほか、人工海浜で話題になった東扇島東公園の利用者なども行き交う。
 一日5、6往復するというトラック運転手(53)は「車体がさびるので洗車が大変で、特に食品を扱うトラックは車体の汚れは信用にかかわる。バイクも走るため事故も心配だ」と、市の対応の遅さを批判する。
 トンネルは1979年10月に完成し、29年目。延長は2180mあり、地盤が軟弱なため鋼板で囲った鋼殻工法を採用している。
 海底トンネルは今年で開通五十周年を迎えた関門トンネル(山口・下関―福岡・門司)が有名だが、西日本高速道路会社(NEXCO西日本)の広報担当者は「塩分を含む地下水が道路にしみ出すことは聞いたことがない」と話している。
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海底トンネルでの漏水はきびしいですね。しかもこの場所は実質的にはこのトンネルだけが都市部との結節です(但し高速道路のトンネルがあるが、非常時に使えません。)今はこのトンネルの一部の避難路に当るところが歩道として使われていますが、以前はこの通路は使えず21時過ぎバスが終わると島の外に出るには街からタクシーを呼ぶしかなかったです。(今は22時代もあります)
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このトンネルは沈埋トンネルという工法を用いて作られています。

(引用) 土質工学会論文報告集 Vol.19, No.3(1979/09/15) (社)地盤工学会 ISSN:03851621 川崎港海底トンネルの設計と施工(加藤・浦江・太田) 昭和54年に供用開始を予定して施工されている川崎港海底トンネルの設計と施工概要をとりまとめた。海底トンネルは4車線, 幅員7.0m×2,総延長2,180m(うち沈埋部840m)の規模をもち, 川崎地区における港湾機能の拡大と都市環境の改善を目標とする扇島東埠頭計画の一環として計画された(中略)沈埋函の沈設はポンツーン方式によったが, 函位置の確認は地表からの測量と端面探査装置により行い, 着底直前は潜水夫による検査がなされた。
沈埋トンネル:あらかじめ海底に穴を掘っておき、そこにケーソン(沈埋函)を沈めて土をかぶせる沈埋工法で作られたトンネル。海底にトンネルを作る際開削・シールドトンネルよりも浅く、短距離にトンネルを作ることができる。「ちんまい」工法だからといって「ちんまい」作り方をするわけではないです(撲)。

(1)ケーソン製作:ケーソンを地上で構築
(2)基礎工事:ケーソンを設置する部分(海中)に平らな穴を掘る。
(3)曳航:両端をバルクヘッドという蓋で閉塞し浮上させ、船で目的の位置まで牽引。
(4)埋設・埋め戻し:アンカーワイヤーで位置を調整をしながら、所定の位置に設置。
(5)内部構築:内部の仕切り壁などを構築
(6)完成:側部と上部を埋戻し

たしか、東扇島にいくには川崎港海底トンネルのほかに、水江町から JFE海底トンネルというのもあるにはあるのですが、製鉄所同志をつなぐ道路(一般車通行禁止)です。従って、一般には使わないようですが、以前この製鉄所を見学したときにJFE海底トンネルも沈埋トンネル工法ということを聞いたことがあります。しずめたケーソンをつなげる為には、ジョイント部に水圧を利用したセルフシール構造(一般にはV形シールリングを用いることが多い)を使うらしい。(シールラインが狭いので、深海向けでない。今のトンネルは少し改善されているかも)設置されると別に摺動をするわけではないですから、磨耗することはないのですが、ゴムの耐候性が劣ってきて劣化が生じると漏れるでしょうね。
関門トンネルは、シールド工法という構造で連続的に作る構造で、隙間を作らずコンクリートで固めた上トンネルを掘る等する手法。つまりコンクリートで固めますから、西日本高速道路会社の広報担当者が「塩分を含む地下水が道路にしみ出すことは聞いたことがない」のは至極当然なんですよ。このあたりの差異を知れというのは難しいかもしれませんがね。

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