« 通学定期区分 | トップページ | どこかに寄託しなければ »

フカひれ

TVで「にしおかすみこ」と「エド・はるみ」がフカひれ料理を気仙沼で食べているのを流している。当然フカひれは高級料理であるが、味が淡白で調理方法によって結構アレンジが効く食材と言う。
考えれば2人とも芸人の中ではインテリの部類のようだし、にしおかすみこは大学卒業後下積みが長くその間ずっと厨房で働いてると言うし(調理師免許を持っている)、エド・はるみは画面でも食べるときのマナーを指導してるし(元々マナー講師をしていた)騒々しいのう。
--------------------
ふかひれは、大型のサメ(ジンベエザメ・ウバザメ・アオザメ・イタチザメ・ヨシキリザメ)のひれ(主に尾びれや背びれ部分)を乾燥させた中華料理の高級食材。ほぐしたものをスープの具として使うことが多いが、ふかひれの形のままじっくりと煮込むものもある。(宴席ででますね)生のものは皮付きだが、身体組織に尿素が蓄積されているため、しばらく置き鮮度が落ちるとアンモニア臭がする。これをゆでて、皮をとり油脂分も落とす。残る軟骨を天日干しにして乾燥品が作られる。なるほど、保存となると油脂分はとるしかなかろうし、淡白な味で調理方法によってアレンジが効く食材というのはこのような下処理があったわけですね。たまに皮付きのまま乾燥にするものもあるらしい。
ブログランキング・にほんブログ村へ

日本は世界有数のふかひれ生産国だそうな。但し近年の日本では、あくまでマグロなどの延縄漁の外道として水揚げされるサメを捨てずに有効に利用することになっている。もともと現場加工が必要な食材ということでそのため江戸時代にはナマコ・アワビと共に、中華料理のフカヒレに加工し乾物として中国へ輸出し外貨を獲得(というか輸入品の購買に充当)されていた。最近は国内消費が多くなった。近年ではシンガポールやインドネシアの生産量の方が高いらしい。気仙沼産が有名で且つ高級品として扱われるのは、江戸時代(別に「エド・はるみ」と掛けているわけではない)から積み重ねた加工技術(乾燥など)が優れているからと言う。
最近中国の経済発展に伴い購買力が上がったからだろう出荷量が増え、これに合わせ世界的にサメの水揚げが増えた結果、近海物の減少など資源の枯渇が懸念され出し世界的な漁獲制限の対象になっている。とはいえ、外道(副産物)の有効活用の側面は日本では強いのも事実である。この研究は世界的に見ても先端にあるらしい。海外の研究者はサメを色々な食料として有効利用する日本の練り物を優れた習慣ととらえているらしいのは、資源の確保技術ということか。
-------------------
サメは別にジョーズに出演することだけが社会貢献とか成果ではないわけで、身肉は擂り潰してかまぼこやはんぺんなどの魚肉練り製品に加工されることが多い。戦前はサメは蒲鉾になるために生きていると言われるくらい練り製品材料のメインだったとか。サメは体液の浸透圧調節に尿素を用い組織に尿素が蓄積されているため、鮮度が落ちるとアンモニアを生じてしまうらしく、魚に詳しいひとはごそって「あんなくさいもの」という。そこで最近はカマボコやさんにサメを持ち込む前に、加工業者が一次加工し、冷凍して流通するという。これはすり身を大量の水でさらすことにより、アンモニアを取り去るらしい。(従ってサメの味と言うものは抜けている)但し水でさらす以上固有の味と言うわけにはいかないので、一般の魚のような料理には使うことは限られてるようである。もっともサメの肉は低カロリー・低脂質・高タンパク質ということは有る。
気仙沼市は宮城県に属する。宮城県は塩釜市・石巻市など漁業とその加工産業が盛んな地域。ここには笹かまぼこをお客さんの前で練り加工、焼きをする業者がある。最近は焼く前のカマボコを作っておいて、目の前で焼く店が県内あちこちにあるが、松島の瑞巌寺脇で、自動機でカマボコを練り、自動機で焼き、その一部を焼いてお茶と共にすぐ出してくれる店が昔からあった。練る機械に奥から供給していた原材料を見ると、安価な物は白身魚のすり身(加工して冷蔵してある)と、サメのすり身(これも冷蔵)を一緒に練っていたようだ。勿論面前でやってる(今の材料という表示を店頭でしている)のだし、そのままパッケージに入れてるものには、「サメ」という材料表示は袋にあるのだから、問題はないのだが。練り物業者は種々の魚の長所を集めて理想的な蒲鉾を作り出すのをある意味固有技術としているそうで、サメは色と歯ざわりは良いが味が落ちるといわれ下品とされていた。一般にはタイ・アマダイ・ヒラメ、京大阪ではハモ(確かに最高級品の夏に好適な魚だが、小骨が多い魚でもある)、江戸ではトラギスが上等品とされていた。
サメは肉量も多く白身で弾力があるのでほとんどのサメが材料になるという。大きなのも小さなのも(オナガザメ、アオザメ、ホシザメ、メジロザメ、ヒラガシラ、ツマグロ、ツマジロ、シュモクザメ、ヨシキリザメなど)多く利用される。サメ肉は種類によって質が全然違うらしく、フカひれの材料として使うヨシキリザメは水分が多いらしいが、これをアオザメやメジロザメなど肉の硬いサメと混ぜて使い流通させるという。ネズミザメは粘性が弱いので練り物には向かないそうだし、ヒラガシラとトガリヒラガシラは近似種なのに製品にすると出来がまるで違うとかいう。ところが、日本各地で水産練り製品の主原料だったサメも、北海漁場のスケソウダラの冷凍すり身に代替される時期もあったが、一時スケソウダラの漁獲が制限された余波で、それほど漁獲量は減らずに価格だけが高くなった。また、魚の冷凍すり身をパックしてある物よりは、サメを使った方が表面の縮緬皺や焼き色がよくなり、味の良い魚を混ぜることによって個性のあるおいしい蒲鉾が作れるという。ただ面倒な上、サメというとお客が嫌がる安いイメージがあるという。サメに対するこういった偏見は、主に西洋由来だという。
練り物業者の意見では、鮮度が高い日帰り漁で水揚げされるヨシキリザメの背中の色は綺麗な紺青色だが、1ヶ月航海をする気仙沼港のヨシキリザメは航海中半冷凍状態で保管されているらしいが、背中の色は黒っぽいチャコールグレー。ところが前者の生きのいいサメをすぐに加工すると、ぼそぼそした感じで練り物には使いにくいそうだ。コールドチェーンの普及が結構食品加工技術を変えているらしい。
------------------
伊勢市・鳥羽市ではサメのタレと呼ぶサメの干物を食べる風習がある。サメは伊勢神宮の貢物に使われてる歴史もあるとか。一度知人が買ってきたことがある。三枚におろした身を木槌で叩いて伸ばし、水にさらしてから味りん干しなどするらしい。(やっぱり水にさらすんですな)直火で軽くあぶって食べるが、はっきりいうとおいしい酒のつまみ兼保存食である。塩味とみりん味の2つに大別されるが、私はみりんしかしらない。鮮度の高いサメを3枚おろし刺身で食べる・なますにして食べる・ぶつ切りにしたサメを湯引いて酢味噌などに付けて食べる郷土料理もあるという。よく考えると鯨の食べ方に近い。
とはいえ、しばらくフカひれ料理なぞを食べていない。宴席で食べたかなあ。どうですか?

|

« 通学定期区分 | トップページ | どこかに寄託しなければ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/100146/41287062

この記事へのトラックバック一覧です: フカひれ:

« 通学定期区分 | トップページ | どこかに寄託しなければ »