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レヴューしようぜ

レヴューあるいはレビュー(英語: review, 仏語: revue)
review
展望論文:英語で評論、論評などを意味する。科学的研究過程で、当該研究テーマに関する先行研究についての文献探索もレビューと呼ぶ。また、そうした先行研究を網羅的・横断的にまとめ、その当該テーマについての研究の動向を論じた展望論文をさす。カタカナ語としても使われる。
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雑誌の名前にもよくあります。専門家の中でも先行研究をあるとき時間系列的に並べて同時にどこでどのような研究をしていたかを見ると、有る程度特許などが固まったり、また先行特許が切れた時期には参考になるものです。このような活動は、とくに最近のように専門家的人材の集成が多くなると、横断的視点を取ってもらうのに有効です。とかくこのようなものを「既存の技術の寄せ集め」ということで軽く見る向きもありますが、そういはいえなくなっています。
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デザインレビュー(DR):ISO 9001(JIS Q 9001)において定義づけられる「設定された目標を達成するための検討対象の適切性、妥当性、および有効性を判定するために行われる活動」。DRは日本工業規格でも定義されている。以前のJIS Z8115では「設計審査」と呼称され,「アイテムの設計段階で,性能・機能・信頼性などを価格,納期などを考慮しながら設計について審査し改善を図ること。審査には設計・製造・検査・運用などの各分野の専門家が参加する」という定義だった。その概念がさらに製品ライフサイクル全体(特に企画部門の取り込み)に拡張されているのが、JIS Q 9001に定義するデザインレビューであろう。(注:ISO 9000シリーズに関連し,設計開発プロセスを保証するという定義も有る。1994年のJIS Z9900シリーズ(ISO 9000シリーズに対応する国内規格)で「デザインレビュー」の呼称になり,審査記録維持規定が加わった。2000年のJIS Q9000シリーズ(Z9900の改訂版)では「設計・開発のレビュー」と呼び、問題の指摘があった場合の対策活動指針も規定された。 )
デザインレビュー(DR)は売れる商品を目指している場合、設計部門がつくった設計案に対し,製造部門,資材部門,営業部門,サービス・メンテナンス部門がそれぞれの立場から評価し,意見を述べる機会・議論の場。かつては関係者を1カ所に集め,図面や試作品を見ながら検討した。(いわゆる、ワイガヤスタイル)
3次元設計の普及に伴って3次元データで仮想会議を使うことが多くなった。DRは、製品企画段階、設計構想段階、試作後、量産試作後などの節目での開催が一般的で,逆にDR自体が設計開発プロセスの節目といえる。それぞれのDRでの指摘内容に応じて対策や修正を施し,次の段階に進む。企業によって多少違うが、DRの主催者は企画段階ではマーケティング部門,設計構想段階では設計部門,試作以降は生産技術部門や製造部門、維持管理では保全サービス部門と変わっていく。
設計構想DRで最近3次元データを多く使うのは,2次元の図面より参加者全体が分かりやすく,より突っ込んだ議論ができると期待してのこと。視覚的に理解しやすいし,2次元図面が苦手と言う人員も参加することができる。可動部の動きの表現も可能で説明時間を短縮できる。ところが実際に使い始めると、メールなどの機能で、3次元での分かりやすさもさることながら,電子データであることの機動性も有効だといえるようだ。多人数が1カ所に集まらなくても,テーマに応じて随時少人数で開催する方が,手早く新鮮な意見が集まる。そこで不定期開催の「ミニDR」がよく開かれるようになった。遠隔地間でもテレビ会議やコラボレーションツール、(チャット機能まで)といった通信手段を使って,打ち合わせに近いミニDRも一般的になりつつある。3次元データのもう一つの利点は,早い時期からさまざまな関係者に見せられること。試作の前、さらには設計途中でも見せられる。
勿論、3次元データはバーチャルであるが、現物はリアル。相対する概念である。データでは十分表現しきれない微妙な形状や手触りなどは,部分的にRP(ラピッド・プロトタイピング)などで造形して,DRに使う方法がある。これも3次元データが有効活用される事例。
RP(ラピッド・プロトタイピング)などで造形して,DRに使うことで、試作前にほとんどの問題を洗い出すことが,(運用上はともかく)技術的には可能になってきた。そこで、従来は試作後に開いていたDRと同じレベルの検討を,設計途中のDRで実施するようになりつつある。「設計が半分程度終わった段階からDRを開始する」という企業もある。これは問題の洗い出しが早まり,後段の手戻りが減ることで,結局設計開発期間を短縮できるという経験をその分野でしているからである。
じつは、この概念は日本の開発工程を研究した人が、「日本の開発企業の特性」として着目したことがはじまりであるのだが、開発工程中のイベントと言う形で組み込んだのは、欧米の方向性で、それを日本は再輸入したようなものである。日常やってることでも改めて「イベント」として設定すると結構面倒ですがねえ。
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revue
フランス語で上記reviewに相応する。大衆娯楽演芸。装置・衣装・照明といった視覚的な要素に重点を置き、音楽、舞踏、寸劇、曲芸などの演目を展開する。元来レヴューはフランス語で批評・調査を意味し、(その意味では英語と同じ)その年の出来事について風刺的に描く歌や踊りなどを意味し、19世紀末頃から大いに流行した。(風刺コントですかね。「漫画トリオ」がいい例ですか)この展開がアングロサクソンとラテンの方向性を異ならせているのは、非常に愉快である。
●ヨーロッパでは、1900年のパリ万国博覧会をきっかけに国際的な色調が強まり、各国で盛んに行われるようになった。イギリスではミュージックホールの発達と共にレヴューも発達し、1920年代には劇作家らの活躍によって、近代的演出法が取り入れられた。19世紀から20世紀にかけて繁栄を極めたが、1930年代以降はトーキーの出現による映画の進出で風刺的に描く歌や踊りという意味では次第に衰退していき、キャバレーやナイトクラブのアトラクションとして演じられることが多くなった。
●アメリカでは19世紀末にイギリスから輸入された形態が次第にアメリカ化し、後のミュージカルの母体となった。
●日本では1913年に発足した宝塚少女歌劇がグランド・レヴューの名のもとに歌や踊りを演じたのが最初である。特に1927年の『モン・パリ』の成功がレヴューの人気を高め、東京・浅草の軽演劇レヴュー劇団群生のきっかけともなった。東京・浅草の軽演劇レヴューは、東京の軽演劇「アチャラカ」(=軽演劇。ただしこちらはオペラのパロディー)に影響を与えたほか、関西の軽演劇(要するに新喜劇)にも影響を与えている。但し戦中戦後はミュージックショーに影響を与えたものの、これが崩れストリップショーに人気を奪われることとなったが、関東系のストリップショーの舞台構成の仕様は今もレビューの影響を間接的に大きく受けている。
また宝塚歌劇と松竹少女歌劇は大舞台の演劇として世界でも独自の発展を遂げていった。これは、間接的には歌舞伎が、比較的近いものとしては舞妓さんの踊り(都おどり・鴨川おどりなど)とか民間芸能としての郷土歌舞伎の存在が影響していると言う意見も有る。
うう・・・日本人って雑食性ですね。アメリカのミュージカルと吉本新喜劇はミュージカルの音曲(おい)を抜いてコントに差し替えたら基本的には一緒だという意見を言う研究者はいるし、また吉本新喜劇の例の「ホンワカホンワカ・・・」てのはジャズのスタンダード(「Somebody Stole My Gal」のPee Wee Huntアレンジバージョン)ですからね。あとこちらは、併用で使っていた曲です(放送局別に使い分けをしていた)が「生産性向上のためのBG音楽・工場向け第一集その5」といいます。
またストリップを見に行きますと最後に全部のダンサーさんが横一列にならんでフィナーレをするのが有ります。(これをストリップ小屋ではパチンコといいます)これは元々レビューの最後に全員を並べて踊りを見せたことから来てるそうです。(グランドフイナーレですね。天国と地獄の曲に合わせてラインダンスというのも同じようなもの)ただこの時ダンサーを比較しながら批評することがレビューの語源という説も有るといいます。なんかこれなんぞ遊郭や欧州の売春地域の顔見世みたいで私はあまり納得していない議論なんですが。
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じつは何の関係もないような、設計計画論と演劇、レビューと言う言葉でつながるとは想定外でした。
こういう横断的レビューもしてみるものですね。

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