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Product Lifecycle Management

昔ながらの設計では設計から製造,保守,廃棄までの連続した多様なデータの流れをつくり込むことは難しい。そこで,製品開発の効率化や製造現場の生産性を向上しようとPLM(Product Lifecycle Management)に取り組む企業は多い。今はまだチャンピオン的仕様が多いが、選択と集中を行った結果が有効であることで本格的展開をすることになってきている。日経BPの記事から拾ってみた。
------------開始(抄)
【PLMコングレス2007講演】全員の方向がぶれない開発 2007/12/19 11:00
 PLMによるデータを中心とした新しい仕事の仕方が根付き,成果も明らかになってきた。その一つが,開発にかかわるメンバー全員の意思を統一し,プロジェクトの方向がぶれないようにすること。開発の遅延防止,コスト節約はその結果として得られるとみることもできる。
 某社は家電製品開発に「ソリューションプロジェクト」をいう仕組みを取り入れている。マーケティング,研究,設計,デザイン,宣伝,営業といった全関連部門の人間が一堂に会して開発を進めるもの。何を造るべきかを決めるところから製品出荷まで,メンバー全員が協力する。商品一つ当たりの期間は平均1年半で,2カ月ごとにチェックを入れて方向を修正する。
 仕様を決め開発が進みだすと,設計は3次元CADやシミュレーションを実施する。並行して,顧客への情報提供が始まる。設計がまだ早期の段階で,顧客の反応などから修正を図る。逆に,開発がどこで苦労しているか,製品の何がポイントになるのかを技術者以外の担当者も共有できる。
 ドラムの直径が大きなドラム型洗濯機の開発で実施した。単純な製品化では振動は2倍になってしまったが,技術陣は研究所の力も借りながら,サスペンションで振動を吸収したり,筐体の振動特性を適正にして課題を解決。その過程ではシミュレーションを多用した。実際には途中の段階で方針の変更はあるが,なぜ変わったのかという理由を全員が理解していたため,最終的な目的はぶれなかった。
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-------------中断
色々聞くと、以前はこれを人海戦術でやっていたという。運用上、マーケティング,研究,設計,デザイン,宣伝,営業の人々全部が一緒に仕事をするためには日程的にはきついため、専従にすることで達成するところもあったのだが、ITによるグループウエアによって、比較的成果を取り込みやすくなった。実際には途中の段階で方針の変更はあるが,なぜ変わったのかという理由を全員が理解できる環境にした結果,最終目的はぶれなくなった。

但し、これとて有る程度集中的な人材の貼り付けを行わなければならない。製品によっては、この人材を貼り付けておくことさえも難しいものがある。例えばこの製品は他社追撃という目標があり、そのため広報宣伝では映画とのコラボというところまで踏み込めたが、このような戦略的なことを投資回収するためには相当の人材投資と、回収の可能性を確定することが望まれる。ハイエンドのニーズがないと作れないシステムである。
もっとも、設計と言う物自体とて一つではない。そこだけでも拡張すると「先行マーケティング,宣伝,営業、開発研究,製品設計,保守計画、保守設計、工程設計、生産技術研究、生産技術設計、デザイン,市場評価、リサイクル技術・・・・・」と実は人員がかなり太る。従って大きな会社こそ出来るシステムと言える。また、どの部門がメインかで、その製品化の方向性が決められてしまう。またIT化で結果的に兼任が増えてしまい情報は入ってくるけど、入ってくるけど処理が出来ないという繁忙にいたることがある。
さて、このようなシステムは実は大手の自動車の開発での方法ですでに日常的に行われていたことではある。ただ、それは各々秘匿技術であり、それを他の事業者が習ったともいえる。問題はこれは形だけともいえるのが問題である。要するに、このシステムが運用できる容量なのか否かと言うところに本当の会社側の課題があるといえる。
今後の一般製品の開発というものは全体が見渡せないといけなくなりつつあるが、一方、あまりにも全体が見えない、システム・ライフサイクルの構築をあえて必要とし、しかもそれを構想だけでなく、製品化の段階で具体的提示をしなければならない。このために、プロジェクトリーダーが必要であるが、全体が見えなく成る構成とあまりにも複雑化した製品化要因で、事実上そのためのボトムアップ型人材育成が困難になっている。(このところが、プロジェクトリーダーの育成を専門とする職責が厳然とある自動車業界との差であるが、その人材育成のため自動車業界では開発サイクルを有る程度頻繁に回さなければならないという見方も有る。)ここを欧州はプロジェクトリーダーの育成を専門にする人材育成で対応しているが、その分、相互乗り入れタイプの最適化開発と言うものが、なかなか成り立ちにくいようで、製品化してみるとバランスが取れない製品が結構あるのもある。雑な部分と、細かい部分が混在しているのもまた商品の味というならいいのだが・・・。
--------------再開(抄)
【PLMコングレス2005講演】携帯電話を機械に組み込み手厚いサービスを実現 2007/08/16 12:00
 PLMでは製品ライフサイクル全体を管理対象とするから,製品を納入した顧客に対して手厚くサービスすることも重要だ。売りっ放しでは,永遠の顧客となってくれることは難しい。また,サービスをすることで顧客の情報が得られれば,次の製品開発に顧客ニーズを反映できるメリットもある。
 情報ネットワークをうまく活用して,効果的なサービスを提供しているのが某社だ。同社が販売している工作機械は故障したら顧客には死活問題。顧客が選択する最重要項目にサービス充実がある。
携帯電話機とインターネットを利用した顧客サポートシステム。
(1)機械の稼働状況確認
(2)遠隔保守・アラーム転送
(3)プログラム管理
―という三つのサービスを行っている。 最大の特徴は,携帯電話機の通信モジュールを工作機械に取り付け,携帯電話の通信網を通じて顧客の機械とサービスセンターをつなげたこと。携帯電話を利用して,顧客の機械の稼働状況を入手し,サービスに生かす方法を導入した。
 機械の稼働中にエラーが発生し,復旧方法が分からない場合は,顧客がメール送信ボタンを押す。この知らせを受けて,サービスセンターから電話をするが,その時点で既にエラーが起きている機械の機種やエラーの内容が分かるので,効率的にアドバイスできる。顧客が機械を無人で稼働させていることも多いので,30分間アラームを継続している工作機械がある場合は,森精機側から顧客に電話し,その旨を伝えるサービスも提供している。
 電話で解決できないような問題に対しては,機械の遠隔診断を行う機能も備える。顧客のNC装置の画面をリモートで見て,何が問題かを特定する。
--------------終了
これは、製品に対するアフターサービスが製品価格についてくる必要があるからの製品であろう。プロが使うことを熟知した形である。これは開発と言うより、メンテナンス側からのニーズを大いに取り込んだともいえるが、有る意味これは緻密な顧客抱えこみでもある。PLMの展開にこんな方法もあるというところも見えるが、すでに商品の高機能化に対し事後フォローの徹底で製品化価値を挙げようとする見方であろう。
すでに製品を売るというよりサービスを売ってるのであろう。PLM(Product Lifecycle Management)に取り組む企業は多いが、これを見事に使いこなす人材が少ない・・というかほとんどいない・・のも事実。ノウハウは1日にしてならず・・てか

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