2022年4月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« Product Lifecycle Management | トップページ | コミュニティーパテントレビュー »

機能部品を軽量化&軽量ボディを作る

セミナーのお知らせで、興味のある方にはお勧めです。蛇足ながら私なるのコメントを付けてみました。
---------------------------------引用
クルマの軽量化・低コスト化を可能にする 車体・部品技術の最前線
  ━■◇■ AUTOMOTIVE TECHNOLOGY DAY 2008 spring ■◇■━
地球温暖化が深刻化し,CO2削減が世界的な課題になりつつあります。これに対処 するために,パワートレーンの改良と並んで,クルマの軽量化が強く求められてい ます。同時に,グローバル競争の激化や,新興国市場の開拓のために,クルマの低 コスト化も,これまでにも増して重要な課題になってきています。AUTOMOTIVE TECHNOLOGY DAY 2008 springは,こうした軽量化・低コスト化を達成するための有 力な技術を,ボディ,機能部品それぞれについて取り上げ,進化の最前線を解説し ます。
http://techon.nikkeibp.co.jp/seminar/080602AT.html
■概要
 ◇日時:2008年6月2日(月)10:15~17:00(開場9:45予定) ※展示コーナーは9:45~17:00開催
 ◇会場:青山ダイヤモンドホール(東京都港区)
 ◇主催:日経Automotive Technology/日経ものづくり
 ◇展示協賛:加川製作所,日栄,新妻精機,QMS
■受講料(税込): ◇38,000円
ブログランキング・にほんブログ村へ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆【機能部品を軽量化】 ◆◇◆
機能部品,中でも大きな力の加わる部分,信頼性の必要な部分は今後とも金属が使われます。それでも加工方法の工夫などで軽量化,低コスト化の余地はあります。質量,コストの比率が極めて高い歯車をはじめとする機能部品の軽量化,低コスト化についてエンジニアが解説します。
【1】10:15~11:15 :『レーザ溶接で鋼管を薄肉化し,サスペンション部品等を軽量化
スーテック・スードロニク社(スイス) 社長:ブルーノ・ケァギ 氏
ボディの軽量化への関心が高まるのに伴って,モノコック構造から離れた部品設計も検討されている。従来の電縫管ではなくレーザ溶接された管を利用して比較的厚めの材料を用いることの多いサスペンション周りの部品を軽量化することが,ここ数年欧州にて積極的に採用されてきたので,その状況と部品例を紹介する。
【2】11:15~12:15 :『炎も油も必要としない歯車の熱処理
アイシン・エィ・ダブリュ 生産技術本部熱処理生技部主席研究員 大林 巧治 氏
変速機は「浸炭」を施した高強度歯車のかたまり。「浸炭」は,大きな炉を950℃に加熱し,大量のガスを充満させてエネルギをどんどん使う。アイシン・エィ・ダブリュは,「浸炭」から炎も油もなくして省エネルギを図り,大幅なCO2削減を達成した。真空浸炭技術と高周波焼き入れ技術を組み合せることにより,実現した。
【3】13:30~14:30 :『トヨタ紡織における自動車用シートの軽量化への取り組み
 トヨタ紡織  第1シート設計部長  山内 英治 氏
近年の自動車用シートは,安全性能の向上や多彩なシートアレンジ,仕様向上への対応などでモデルチェンジの都度,シートセットの質量が増加の傾向にあり,軽量化への取り組みの更なる強化が急務の状況にある。その様な状況の下,トヨタ紡織の軽量化への最近の取り組みについて紹介する。
【4】14:30~15:30 :『軽くても機能する遮音材は可能か
   信州大学 繊維学部機能機械学科長 教授  倪 慶清 氏
遮音材はある程度の重さが必要,というのが常識。その根拠は質量則だった。質量則は,完全弾性,質量一様などの仮定が入った“一次近似”である。実際には材料は粘弾性を示し,質量は偏在する。音による振動は反射し,干渉する。本講演ではGFRPとポリウレタン,ナノ構造のシリカを組み合わせて遮音能力を評価し,質量則を超えられるかを検討する。
【5】15:50~16:50 : 『変速機用歯車を切削せず,ネットシェイプでつくる
   クリアテック 代表取締役  石田 均 氏
13年間に渡り,クラウニング付きヘリカルギアの冷間鍛造化に取り組んできた。冷間鍛造だけで歯面の精度をつくりこむため,成形時の金型の「弾性変形」を積極的に活用し,「摩擦力」をも制御する。試行錯誤の末,数μmの精度調整が見えてきた。鍛造肌を活かした歯車の量産化の実現が間近に迫っている。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇◆【軽量ボディを作る】 ◆◇◆
ボディを構成する素材は鉄鋼からアルミニウム合金,樹脂と多様化し,それぞれ軽量化に役立ってきました。このトラックでは,鉄鋼のまま車体構造で軽量化するケースから,アルミ化する,さらにはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)化する例までを紹介します。
【1】10:15~11:15 : 『自動車車体の軽量化とCFRPについて
   日産自動車 技術開発本部 車体技術開発部 エキスパートリーダー 道浦 吉晴 氏
地球温暖化防止にはCO2排出量の削減が急がれている。日産自動車では,日産グリーンプログラムに沿ってすべての関連する領域でのCO2削減を進めているが,製品である自動車にとって,パワートレインでのCO2排出量削減と車両の軽量化が大きな柱である。自動車車体の軽量化の取り組みとCFRPについての考え方を中心に述べる。
【2】11:15~12:15 : 『ポリカーボネート樹脂による自動車車体/ウインドウの軽量化
   帝人化成 先端加工技術研究所 所長 帆高 寿昌 氏
地球環境問題の深刻化に伴う世界的な燃費規制強化を背景とした車体の軽量化という新たな課題を克服できるかが,自動車メーカー・素材メーカーの今後の世界市場での競争力を左右する。帝人化成独自の素材技術・成形加工技術・コーティング技術を駆使した,製品開発プロセスを革新的に合理化可能な一貫支援システムである『製品開発スタジオ』における『Human Chemistry, Human Solutions』の実践について述べる。
【3】13:30~14:30 :『自動車のアルミ化の現状と可能性
   神戸製鋼所 アルミ・銅カンパニー 技術部 自動車材企画室 室長 梅本 俊一 氏
環境規制の強化など,自動車の燃費向上が求められ,車体の軽量化ニーズが強まっている。軽量化効果が大きいアルミ材料は,エンジン周りなど鋳造品で採用され,近年は足回り部品やふた物などの部材への適用が増加している。今後も拡大が期待される中,アルミ材料の技術課題への取り組みと,その可能性について紹介する。
【5】15:50~16:50 : 『熱膨張性マイクロカプセルのPP成形への応用
 積水化学工業 高機能プラスチックスカンパニー ケミカルスペシャリティ事業部 企画担当課長 山縣 昌彦 氏
熱膨張性マイクロカプセルは,低温,短時間で膨張して独立気泡体を形成し,ごく薄い塗膜でも膨張する。ただし,クルマでよく使われるPP(ポリプロピレン)の射出成形に向くものは,これまでなかった。積水化学工業では,近年のクルマの軽量化要求に応えるため,耐熱性の高い熱膨張性マイクロカプセルを開発した。その特性と射出成形によるPP樹脂の軽量化技術の開発について説明する。
---------------------------終了
(コメント)
◆◇◆【機能部品を軽量化】 ◆◇◆
【1】『レーザ溶接で鋼管を薄肉化し,サスペンション部品等を軽量化』
確かに、鍛造等で比較的厚めかつ強度保証ができる素材でサスペンション周りの部品を構成するのが多いのだが、そこを軽量化することがミソではあろう。一体化することで強度保証と製造費用削減と言うのがあったのだが、レーザ溶接管というのはコストを上げても軽量化を売りに出来ることを示したものだろう。(また自動化で、組み付け工数が増えても人件費が上がらないという側面も理解するべきか)
【2】『炎も油も必要としない歯車の熱処理』
「浸炭」は確かにエネルギー的には管理が大変。炉を950℃に加熱し,大量のガスを充満させてエネルギを使うし、人件費や設備稼働の固定費・安全確保設備が高い。そこで歯車の形状設計を工夫すれば真空浸炭技術(真空炉加熱・ガス浸炭・特徴は表面の浸炭異常層が少なくなり、強度が7%程度上る。)と高周波焼き入れを使えば確かに出来る可能性が高い。この研究自体のコストもかなり掛かってるとはいえるし、量産効果がかなり掛かる手法である。変速機のようにユニットで大量に使うところには向くかも。
【3】『トヨタ紡織における自動車用シートの軽量化への取り組み』
シートセットの質量が増加の傾向にあり設計時点のつくり込み検討の深掘りをかんがえてるのだと考える。CAEの効率的活用と考える。
【4】『軽くても機能する遮音材は可能か』
質量則は,完全弾性,質量一様などの仮定が入った“一次近似”で、実際には自動車材料については材料は粘弾性を示し,質量は偏在する。音による振動は反射し,干渉する。ここでは、材料による遮音能力向上を獲たのだろうと思う。今まで私たちは機能と高温寿命を両立する材料が選定できなかったのであるが・・・。
【5】『変速機用歯車を切削せず,ネットシェイプでつくる』
クラウニング付きヘリカルギアの冷間鍛造化ですか。これはなかなか大変であるが、金属ファイバーを切らない成型法は強度安定・形状小型化にも一役買う。但し冷間鍛造だけで歯面の精度をつくりこむには安定した材料の継続的確保がミソ。(同じS45Cを使ったという次元でなく、もっと細かい成分確認・ロット管理となる)作りこみとしては面白い技術だと思う。
----------------------------
◆◇◆【軽量ボディを作る】 ◆◇◆
【2】『ポリカーボネート樹脂による自動車車体/ウインドウの軽量化』
 自動車メーカー・素材メーカーの今後の世界市場での競争力ということかえらWin-Winの関係構築をするための共同開発提案と考えている。材料の話をしているがむしろ、開発システムの提案であろう。
【3】『自動車のアルミ化の現状と可能性』
 足回り部品やふた物などの部材への適用が増加しているのは事実で更に以前なら使わなかった強度部材にも適切な用途検討で使えるようになった。固定観念の脱却という話になると思う。
【5】15:50~16:50 : 『熱膨張性マイクロカプセルのPP成形への応用』
 PP(ポリプロピレン)の射出成形用熱膨張性マイクロカプセルの提案。機械屋さんには面白い話かも。

« Product Lifecycle Management | トップページ | コミュニティーパテントレビュー »

コメント

SLD-MAGICは絶好調のようですね。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 機能部品を軽量化&軽量ボディを作る:

» 燃費を向上させるメンテナンス 〜エンジンオイルとバッテリー〜 [The MPG-CAP]
エンジンオイルは、名前の通り、エンジンの動きをスムーズにする役割を果たしています。このオイルが劣化していると、エンジンに負担がかかり、余分なエネルギーを消耗して燃費を悪化させてしまいます。 エンジンオイルの交換は、走行距離1万kmが目安と言われていますが、オイルには時間とともに劣化する性質があるため、実際の走行距離にかかわらず、半年に1度の交換を心がけると良いでしょう。 また、バッテリーも劣化すると燃費悪化... [続きを読む]

« Product Lifecycle Management | トップページ | コミュニティーパテントレビュー »