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ポン・・・ジュース

佐賀の「PON」にノー ミカン登録商標で愛媛がバトル 2008年03月09日 産経新聞
 佐賀県が海外向けに輸出している県産ハウスミカンの「J(ジェイ)―PO(ポン)」の商標登録を特許庁に出願したところ、「ポン(PO)ジュース」を製造販売し、「ポン」「POM」を商標登録している「えひめ飲料」(松山市)などが「似ているのでまぎらわしい」と出願を取り下げるよう申し入れた。しかし、佐賀県は「お互いの商標に類似性はない」として譲らず、判断は特許庁に委ねられることになった。
 佐賀県流通課によると、J―PONは主な輸出先の台湾で人気の「Jポップ」音楽にちなんで佐賀県とJAさがなどが命名。昨年7月、商標登録を出願した。 だが、「えひめ飲料」が8月、全農愛媛県本部(JA全農えひめ)が11月に、相次いで出願の取り下げを申し入れた
 ただし、佐賀側は「ミカン生産者同士でいがみ合いたくない」としており、佐賀側と愛媛側で協議した結果、特許庁の判断を待つことで落ち着いた。
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「ポンジュース」のブランドは高級ジュースとして知られておりまして、「愛媛のまじめなジュース」といういかにも関西で作ったというテイストのCMがあります。最近は工場を関東にも持っています。そういえば知人に愛媛出身ということで「ポン」といわれていたのがいました。
1948年(昭和23年)母体である愛媛県青果販売農業協同組合連合会が発足。
1952年(昭和27年)発売開始。
2003年(平成15年)株式会社えひめ飲料として改組設立。

ポンジュースは現在、えひめ飲料とJA全農えひめから発売されている。「ポンジュース」のネーミングの起源は、「日」の「ポン」。これはオレンジジュースの発売に当たって当時の東京出張所長がコピーライター(当時の映画の惹句師(じゃっくし)・・宣伝文言のライター・・と呼称した)に依頼した結果という。
 当初この案を理事会に諮ったが、愛媛では感じがよくない(ポンは愛媛中予地方の方言でくだらないもの・大便の意)との意見が出て決まらないため、当時の愛媛県知事、久松定武氏に一任した。久松知事はフランスに住んでいたこともあり、「ポン」はフランス語の挨拶「ボンジュール」(こんにちわ)や「良い」という意味の「ボン」に語呂が似ているので良いのではないかと「ポン」を勧めた。当時の理事は60歳以上の者がほとんど。しかも、久松定武氏は殿様(松平家)出身の知事で、尊敬の念もあり、「殿様の言うことだから間違いは無い」ということで一転1952年(昭和27年)に「ポンジュース」に決定した。
この経緯があるため、『「ポン」「POM」を商標登録している「えひめ飲料」など』となってるのは、商標権を複数企業体が持つ(というか、母体である『愛媛県青果販売農業協同組合連合会』から移管を受けてる形ですから)というわけである。判断は特許庁に委ねられることになったというのは無難な処理でしょうね。
それにしても「殿様の言うことだから間違いは無い」ということで通る時代でもあったのですね。そうなると湯河原町在住の細川氏なぞは・・・(以下自粛)
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まあ類似商標というものにはある程度の判断基準があるわけで、http://www1.neweb.ne.jp/wa/bestpat/ruiji.htmの表現によると、

類否判断の3要素・・・外観、称呼および観念
 商標の類否の判断は、商標の有する外観、称呼および観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察して決められる。その他の部分に紛らわしいところが無い場合であっても、外観、称呼および観念のうち1つでも類似であれば類似商標となりうるものである。また、これら要素の観察方法は、全体的で隔離的な観察によるものである。ここで隔離的観察とは取引における経験則に基づき場所と時間を異ならせて類比を観察する方法であり、この隔離的観察が2つの商標について判断する場合の自他商品の識別の状況に即したものと考えられている。
類否判断の主体・・・誰の目による判断か?
 特定の誰かとうことではなく、客観的な一般的取引者・需要者が用いる通常の注意力を判断基準として商標の類否を判断する。審査段階で審査官がこの一般的取引者・需要者になりかわって判断し、侵害訴訟では裁判官が一般的取引者・需要者になりかわって判断するものとされている。この点について、前記審査基準では、”商標の類否の判断は、商標が使用される商品の主たる需要者層(たとえば、専門家、老人、子供、婦人等の違い)その他商品の取引の実情を考慮し、需要者の通常有する注意力を基準として判断しなければならない。 ”と記載している。
全体と要部・・・商標のすべての部分が一様に機能するわけではない。
 商標の構成要素に着目すると、部分的に、商標の中で中心的な識別力を有する部分が存在し、これを抽出して対比することが行われる。この商標の中で中心的な識別力を有する部分が要部である。商標に類否判断においては全体観察と並行して要部についても観察すること(いわゆる要部観察)が通常行われる。

という基準があるそうです。これは、公開されているのですよね。特許庁で出してるものとして改正商標審査基準(平成19年4月適用)http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/syouhyou_kijun/00_all.pdfというものが無料で手に入ります。
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かつてこのようなものですと、カップヌードル(日清食品)⇔トップヌードル(徳島製粉)というのがあります。(これは敗訴になったのか、徳島製粉は金ちゃんヌードルという名前に変えました。)・・・(注: “トップヌードル”蒼井そら(23)という類似意匠(爆)表現がありますがorz。)その代わり製品群が異なる場合ですと、異なっても判別が付くということから、似た名前が並立することはありえます。とはいえ、大きな会社だといろんなことやってますから。キユーピーは世田谷区に存在した「キューピータクシー」という社名のタクシー会社を訴え、タクシー会社のほうが名前を変えたというのもあります。(その当時、キユーピー社は別件の訴訟もあったからと恩う、。またキユーソー流通システムと言う専門物流子会社があるから、配慮した可能性はある。)
以前、旧家の物品整理をお手伝いしたときに、戦前の古新聞に「味の鏡」という調味料の広告が載っていて、なんじゃと思っているところ、当時は結構類似商品や似た様な商標の商品が出回ったんだそうで、平気で新聞に載っていたわけである。(今、煎餅の名前にあるが、これは別物)業者が類似品の製造業者を法的手段に訴えたこともある。当時はそういうものなんでしょうね。
参考:今のうまみ調味料(グルタミン酸ナトリウム由来)
味の素、ハイミー - 味の素
いの一番 - 武田薬品工業→キリンフードテック
旭味、ミタス - 旭化成→日本たばこ産業
日東味の精、フレーブ - ヤマサ醤油
グルエース、キーパー、ミック - 協和発酵フーズ
ミラクル味楽 - 新進
味元 - 大象(大韓民国)

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