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「ニセ学位」実態調査

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採用・昇進にニセ学位、全国で大学教員48人が利用[読売新聞社:2007年12月27日 21時16分]
大学を名乗る海外の団体から授与された博士号などのニセの学位を、大学の採用や昇進の際に利用した大学教員が全国で48人に上ることが27日、文部科学省の調査でわかった。同省では、「大学の信頼低下につながる」として、各大学に厳正な対応を求めた。
 調査は、国公私立すべての大学を対象に、今年7~9月に実施。アメリカ、中国、イギリス、オーストラリアに所在地を設定しているが、それぞれの国から大学と認定されていない団体から授与された“学位”の実態について調べた。
 その結果、こうしたニセ学位を、採用や昇進の際の審査書類に書いていた大学教員は43校48人(国立は7校8人)。このうち、ニセ学位を持っていることが直接的な判断材料となり採用・昇進につながった教員も4校4人いた。多くは、大学の冊子やホームページにニセ学位を記載していた。
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全大学教員対象、海外から授与された「ニセ学位」実態調査(2007年7月23日13時52分 読売新聞)
教育活動の実態がないにもかかわらず、大学として博士号などのニセの学位を授与する海外の団体が増えているとして、文部科学省は、ニセの学位を持つ大学教員の実態調査に乗り出した。
 対象は国公私立すべての大学で、同省では、秋ごろに結果をまとめ、公表したいとしている。
 同省が「ニセ学位」を授与している疑いがあるとしているのは、アメリカ、中国、イギリス、オーストラリアに所在地を設定しているが、それぞれの国から大学と認定されていない団体。国内の各大学に対して、教員がこれらの団体が授与した学位を経歴に使用していないかや、この学位を基に採用されたり、昇進したりしていないかを尋ねる。
 同省によると、アメリカでは、大学と名乗る団体で取得した学位を就職などに悪用するケースが相次いでおり、こうした団体は「ディグリーミル(学位工場)」と呼ばれている。国内でも、国会などで、ニセ学位とみられる学位を持つ大学教員の存在が指摘されていた。
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私は有る意味安堵しています。
(ニセ学位を持っていることが直接的な判断材料となり採用・昇進につながった教員:4校4人)/(大学の採用や昇進の際に利用した大学教員:48人
となると10%ぐらいしかニセ学位が効いていないということになりませんか。
どうもいい論文を書いても、指導教官の意図に反したためにオーバードクターになる例が多いそうです。(文系が多いそうですが)そういう場合が目立つことから、出た大学院後期課程から論文博士として他の大学で博士号を取ることがあります。そのように、研究成果がどう解釈されるかは、場合によっては非常に難しい問題になると聞きます。けどそれの回避策は少しずつ進められてるようです。
(PS:ある大学のHPを見ていたら、教員の履歴の中にディグリーミルの学位を書いてる人が居ましたが、良く見るとこの人、日本の某国立大の博士号を持ってるんですよ。こういう事例が多いのかもしれません。)
下記の事例もその解決策・トリガーの一つではないでしょうか。
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大学院教育で協力 京大と東大、早大、慶大 Kyoto Shimbun 2007年12月25日(火)
 京都大と東京大、早稲田大、慶応大の4大学は25日、2008年度から大学院生を相互に派遣、受け入れる学生交流制度を新設する、と発表した。期間は原則として1年以内で、各研究科同士で個別に協議して交流先を決定する。研究の高度化で指導教員の専門分野が細分化していることから、学生ニーズにあった研究分野を学べる機会を確保するのが狙い。
 国公私立大の大学院改革について、政府の教育再生会議は今年6月、自大学出身者以外にも開かれた選抜制度の導入や、複数大学による研究科の共同設置を含めた「流動化」の必要性を指摘。こうした情勢を受け、東大側が、共同研究などで教員同士の関係が深い3大学に連携を呼びかけた。
 交流対象は研究科で学ぶ修士、博士課程の学生。原則1年以内だが、博士課程は2年まで延長できる。学費は在籍する大学に支払い、派遣先の学費は必要ない。研究科同士の協議で受け入れ先を決め、派遣先の教員が研究指導にあたり、学位論文の審査にも加わることができる。大学の了承も得て単位認定も行うという。
 同日、文京区の東大本郷キャンパスで行われた協定調印式には4大学のトップが出席。京大の尾池和夫総長は「東京の学生に、ぜひ京都に来て都の文化に触れてほしい。京都の学生は自由すぎてのんびりしており、東京で武者修行して、たくましく育ってほしい」と期待を表明。また、東大の小宮山宏総長は「他の大学も入りたいという動きは出てくる。日本で広めていく制度だ」と述べ、今後、より多くの大学と連携していく方針を示した。
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さて、カゴメ社は全世界で合弁会社を展開してるそうです。調達面のリスク回避が大きな理由ですが、購入相手先の欧州の会社では、「公的レギュレーションを提示したら、欧州の会社は購買契約を結ぶのに、日本の会社はそれ以上に厳しいレギュレーションを設定し、その維持方法まで指導してくれる。したがってレギュレーションより、日本の会社の指導を受けてると言うほうが、欧州向けでも対外的信用が大きい」というとか。
会社の姿勢と学位を併せるのに本来むりがあるのですが、一つの類似例として学位=レギュレーション :独自技術=実力と置き換えると、日本の場合は、学位云々は前提条件としてあっても、その中身の審査がされてると言うことになりそうです。勿論裏があることは否定しませんが、実力評価をしてこその学位の有無という側面がある。確かに微妙な採点基準で競り合ったら・・・という問題は付きまといますがこのことは実務(コネの要因もあるかも)重視の日本らしさを評価できると考えてもいいかもしれません。
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ディグリーミル(学位工場)となるとこの人が良く出てきます。
三遊亭楽太郎:出典:『ウィキペディア(Wikipedia)』
落語家。青山学院大学法学部卒。博士号(ディプロマミル、正規の学位ではない)を取得(購入)しているため、お笑い界でもインテリとして通っている。
「博士号」は、在学中から圓楽についてそのまま落語家となったため、大学院に入学しておらず、自分の論文を知人に英訳して貰い、アメリカ・ルイジアナ州のアメリカンM&N大学に送って「理学博士」の認定書を得た。 この為、事実上在学はしておらず、自身のプロフィールでも最終学歴は青山学院大学としている。認定証(資格)を集める事が趣味と思わせる面もある。
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まあわかってやってるんですから、落語家としての洒落でしょうね。
本当に気持ちというところで、単に気持ちの上で優位性を得ること。それをこの「ニセ学位」が有効な唯一の効果と見なしていいと思います。けど実績は地道に積んだところに付いてくる。それでいいんではないでしょうか。(外国との問題があるから・・と言いますけど、それで日本の特徴である論文博士がなくなるのはおかしいと思う

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コメント

博士論文の評価は学問分野によって、認定する大学によって、評価レベルがずいぶん違うのが問題だと思っています。とある私大文系の博士論文が、国立文系の卒論並みだと聞いたことがあります。理工系の場合は、学会発表が基本的には義務づけられるので学内だけで決まることはないと思いますが、それでも、それぞれがお抱えの小さな学会発表で業績にしているところが多いようです。日本国内では、それほど発表する学会によるランク分けはされていないようです。医歯薬系でも分化した細かい学会がたくさんありますが、ある意味、サロン的な機能の方が多いように思います。会場も豪勢ですし。とは言いつつも、私も足を踏み入れてしまいましたので、白紙論文にならないように正月返上という次第であります。

投稿: KADOTA | 2007年12月29日 (土曜日) 20時53分

学位・・・
こんばんわ、
学位ですか、
私も、認定する大学によって、評価レベルがずいぶん違うのが問題だと思います。
しかし、私は、修士・博士号も取得していませんので、あまり実感がわきません。
 昇任等で必要なら、相当の学校で取得すれば良いので、箔付けで、海外のディグリーミルでの学位は、何故か悲しいですね。
 私の職場でも、俸給(給料)を上げる為に、高等学校の専攻科(これ、穴場です。)・大学の夜間・通信制に通学する職員が多くいますが、皆さん頑張っますよ・
 私も、高校は、普通科・工業の2校卒業、学位は、大学の物と”独立行政法人大学評価・学位授与機構
”のを取得していますが、私の会社では、俸給も上がらないし、評価もされません・・
 つまり、KADOTA先生のおっしゃるとおり”認定する大学によって、評価レベルがずいぶん違うのが問題だと思っています。”です。
 肩書きだけでなく、実力の社会になって頂きたいですね。

投稿: 職業訓練指導員 | 2007年12月30日 (日曜日) 19時19分

>認定する大学によって、評価レベルがずいぶん違うのが問題

そういうことのようですね。そうなるとこの中で触れたように「大学院教育で協力 京大と東大、早大、慶大」のような相互の確認が一つの解決策と思っています。

投稿: デハボ1000 | 2008年1月 5日 (土曜日) 14時07分

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