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ちょうごうきん

ちょうごうきん 【超合金】 大辞林 第二版より
摂氏1000度近くの高温でも強度・耐食性を保つ合金。鉄・ニッケル・コバルトを主成分とする。航空機のエンジンなどに使われる。スーパーアロイ
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超合金
(1):航空用や発電用をはじめとするガスタービンのタービンブレードなど、高度な耐熱性が必要とされる部位に用いられる合金。
(2):(1)に加えて耐クリープ性・耐腐食性(耐食性)・耐酸化性といった特長も要求される合金。Fe基・Ni基・Co基が代表的。
(3)金属と金属を混ぜ合わせて作る合金のうち顕著な性質向上を示したもの。→合金
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こうなると合金にするとは何かということに立ち返るわけですが、その目的は
○機械的強度の改善(析出硬化・他)---一般の鋼材・合金鋼・ジュラルミン
○耐食性の向上---ステンレス鋼・ハステロイ
○磁性および熱膨張率の制御----KS鋼・活字合金・コバール
○融点の低下 (成型性や再利用性)・・ブロンズ・ウッドメタル

ということです。
余談になりますが、KS鋼は磁石用鋼材として日本で発明されたもので、特許庁が推奨する日本の発明選に入ってます。(味の素・タカジアスターゼ・八木アンテナ・養殖真珠・・・)もちろん、これは特許に価するにも関わらず、取得など眼中になかった「カラオケ」てのが入っていないんですけどね。
最近まで知らなかったのですが、この名前は成分由良ではなく、学校に開発資金援助をした住友財閥に由来するものだそうです。KS=創業者:住友吉左衞門(代々当主は、この名前をなのるみたい)と言うわけです。(確かに住友財閥は(その後の名称になる)住友金属工業を経営している)
KSと言うのは鉄道『マニア』には違う意味があります。鉄道の台車は鋳鋼で作られるものが多かったですが、この市場では住友金属は世界でも有数の実績を誇ります。戦争前は住友製台車の型番は、KS-○○という型式でして、現在はFS○○○となってます。(FSは戦後一時期財閥解体時代に名乗った、 扶桑金属(Fuso Steel)工業→新扶桑金属工業に由来)
(注:戦後製台車でKS-○○と言う番号の場合は汽車会社→川崎重工と言う場合もあります。)
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と言うものですが、私たちの時代だとついぞおもちゃの「超合金」ですよね。
 
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超合金 (玩具)  出典: ウィキペディア
超合金はポピー(現: バンダイボーイズトーイ事業部)から1974年以降発売されたロボットアニメ・特撮作品のキャラクター玩具の総称。
商品の概要
1972年末に放映が開始されたテレビアニメ『マジンガーZ』は、巨大ロボットものの元祖とされ、さまざなな玩具展開がなされた。その中で特にポピーから発売された超合金マジンガーZは男の子を中心に大人気となった。原作のメカが超合金Zと呼ばれる非常に硬い架空の合金で作られているという設定も手伝って、ダイキャストパーツとABS樹脂パーツでつくられたずっしり重たい玩具が子供たちの憧れの的となった。超合金はロボット玩具の代名詞となるほど浸透し30年以上に亘るロングセラー商品となった。
商品のフォーマット
超合金シリーズはアニメ設定に忠実な模型ではなく、あくまで子供たちが手にとって遊べる玩具として開発されていた。そのため亜鉛合金を用いたダイキャストパーツを多用した頑丈な商品であったが、プロポーションやデザインは玩具としてのアレンジがなされている。(後略)
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はあ、私、いままで原作のアニメ由来で『超合金Z』と言う名前だとは知らなかったです。頑丈でずっしり重いということからそういうのかいなと思っていました。当時はダイカスト技術が本格的に確立されようとしている時期ですから、有る意味最先端の廉価で緻密で、技術抽出の時代としては玩具としては非常に良かったものです。ミニカーの足回りも亜鉛ダイカストのものが結構あったような。もちろん私は超合金シリーズのTVCMにはしばらくして「超合金は亜鉛合金です」という文字が入ってるのも知っています。言葉も使い分け難しそうですねえ。
ということで、生産性の上で亜鉛合金・アルミ合金、最近は他の加工方法では難しいマグネシウム合金の製造工程で非常に効果があるダイカスト工法ですが、ここに来て工業的に今まででは考えられないことが出てきました。大体廉価化と言う意味で亜鉛ダイカストを使っていることが多かったのですが、供給上の国際的問題が潜んでいるのですね。
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ケーヒン、2輪用キャブレターから亜鉛材料を削減[ 2007年11月23日 12時00分 ](日刊工業新聞)
ケーヒンは亜鉛材料の価格上昇に対応するため、2輪車用キャブレター(気化器)に用いる亜鉛材料を削減する。低価格品が亜鉛製、高価格帯はアルミ製と分けているが、昨春からアルミ材との価格が逆転。価格維持が難しくなったため、部品の一部をアルミに切り替えたり軽量・薄肉化で亜鉛使用量を減らす。亜鉛製気化器はタイ、インドネシアなどアジアで好調な半面、材料高の価格転嫁が難しいため、自社の努力で利益率を引き上げる。
部品材料の切り替えは、軽量化や燃費向上を目的に樹脂やマグネシウムにシフトする例はあるが、材料高を理由にするのは珍しい。「組み立てメーカーの承認が必要で難しい」(部品メーカー)ことが背景にある。
ケーヒンが扱う亜鉛製気化器は7タイプで、年間生産数は国内80万個、海外1250万個の計1330万個。気化器全体では国内で25%、海外で54%を占める。
2輪車メーカーが行うモデルチェンジに合わせ、気化器下部のチャンバー部分をアルミ製にシフトする。上部は設計開発面などで軽量化の改善し、材料使用量を減らす。2輪車はモデルチェンジの頻度が高く、環境規制対応でその傾向が加速しており、「移行しやすい」(加藤憲太郎社長)ため、早い時期の完了を見込んでいる。(中略)
亜鉛の価格は06年4月ごろにアルミを上回り、同年11月に過去最高値をつけた。今年に入って亜鉛価格は緩やかに下げており、10月末時点で亜鉛がトン当たり2818ドル、アルミが同2498ドル。今月後半から亜鉛価格が急落し、現在は亜鉛よりアルミの方が安くなっているものの、亜鉛は直近の統計でも供給不足が指摘されている。
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やりつらい話ですね。2輪はモデルチェンジにあわせることで対処出来るのでしょうが、性能部品だと言うことを考えると、金型更新とか、ダイカスト方案検討とか、そしてなによりも性能に関係しますから、メーカー承認などを考えると安易な変更は難しいもの。日々の相場がここまで変わられては耐え切れないですよ。マジンガーZがずっしり重くないとなんだかなあと言う気もしますしねえ。設計者としては・・・

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コメント

こんばんは

余談の話のコメントですみません、西武で住金のFS台車をよく見かけます。でも、そんな意味があったとは知りませんでした。

マジンガーZは私の小学生時代にやっていましたので、超合金というとどうもこちらを連想します。

投稿: ONDA201 | 2007年12月15日 (土曜日) 20時44分

住金といえば、超々ジュラルミン(ESD 7075)が浮かびます。未だに機体構造部材として使われていますね。
わたしのところには、ニッケル基の耐熱合金で作られた単結晶のタービンブレードがありますが、初めて見たときには「この複雑な形状のものが本当に単結晶なのかよ」とにわかには信じ難かったですね。

投稿: SUBAL | 2007年12月15日 (土曜日) 22時07分

> 戦争前は住友製台車の型番は、KS-○○という型式でして、現在はFS-○○○となってます。
正確に言うと、現在はFS○○○(ボルスタレス台車の場合はSS○○○)と、ハイフンが入りません。

投稿: TX650 | 2007年12月17日 (月曜日) 17時53分

>西武で住金のFS台車をよく見かけます。
以前尼崎市扶桑町にある住金の研究所の研究員さんに余談でこの話をして引かれてしまいた。但し「扶桑町」という住所自体以前はちがったのだそうですから、由来があるのでしょう。(尼崎事故の直後でまが悪かったと言う話も・・・)
>住金といえば、超々ジュラルミン
お待ち申し上げておりました。飛行機好きな方には結構知られてますよね。単結晶までは行かないですが、時々特殊な試験用部品に使った事があります。これで時効遅れ破壊がなければいいのですが
>正確に言うと、現在はFS○○○(ボルスタレス台車の場合はSS○○○)と、ハイフンが入りません。
これは失礼。ボルスタレスがSS○○○というのは住友金属工業ということですかねえ。指摘感謝します。(修正します)

投稿: デハボ1000 | 2007年12月19日 (水曜日) 17時58分

> ボルスタレスがSS○○○というのは住友金属工業ということですかねえ。
SSは「スーパーサミット」の略だったと記憶しています。「Sumitomo」→「Summit」という語呂合わせは、中堅スーパーの「サミット」など住友グループでいくつか使われていますね。

投稿: TX650 | 2007年12月19日 (水曜日) 23時40分

>「サミット」という名前も、『SUMIT』OMOをもじって付けられた。
私は余りなじみの無い名前なんですが、本当ですね。確かに縁起よさそうです。
そういえば座間・かしわ台にあったか・・・・

投稿: デハボ1000 | 2007年12月20日 (木曜日) 01時17分

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