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試し「発泡酒」(2)

ご無沙汰しております(苦笑)、冷房のない部屋で1日寝ていたら体調を崩しております。医者の待合室で点滴みたいなのをうけながら「熊谷では40度を突破して・・・」なんてTVはみたくないですな。いわゆる夏ばての見本を体を張って演じております。
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お暑い最中、ご来場ありがとうございます。一席勤めさせていただきます
 お外はあついでしょう。この時期みなさん、どうしても飲み物が多くなりますよね。あんまり暑いものだから、仕事がおわるとどうしてもビールで一杯ということになります。お好きな人は結構なものですが、中には下戸という方もいらっしゃいますから、相手さんの体調などを調整してお酒をたしなむのは「(「しょこたん」のまねをして)大人のマナー」ですよね。なんでも日本人は決して酒の強い民族ではないそうで、そこはかんがえなきゃなりません。
ところが、お勤めなどをしてますと、飲まないわけにいかないということもでてくるんですな。私がお仕事をしていた当時、夏場になるとノート片手に担当がやってきまして
「えーと、今週の暑気払い参加されますよね?」
「金曜日でしたね・・・・・・うーん」
一応は管理職ですと皆さん参加されるんですけど
「・・・わかりました。で・・・」
管理職ですと8000円になります」
「はいはい。ご苦労さんです」
といいながら、こんな日は決まって急な会議なんぞが入ってきて、そうでなくても食あたり気味だったりして、大体参加なんかできるわけもなく・・・なんです。まったく暑気払いでなくて金払いですわ。まあ世の中ってのはそういうものなんですな。しかも仕事の内容によっては、思いもかけないことがあるというのも、皆さんご経験されてることなんではないでしょうかね。
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事業部長、こんな暑い日に一緒に来ていただいてもうしわけありません。しかも自動車でなくて」
「いやいや、力の有るお得意さんのたっての頼みだ。これもお仕事。そうだな。終わったら、一杯ほどほどだがどこかでやるか」
「いやあ、ありがたいお話です。あっ、つきましたね。では・・・(ガラガラ)まいど、近江屋商事でございます
「はい、お世話になってます。社長、近江屋商事さんがお見えです。」
「・・あー、、応接室におとうしして。こんにちは、ああ事業部長さんですが、これはどうもどうもお暑い盛りにお呼び立ていたしまして(後ろに)つめたい茶を3つね。(前を向いて)ヒマラヤ工業の社長でございます。」
まあ暑い盛りですが、室内はそこそこ冷房もきいています。というわけで3人は、いつもの商談を始めるのですが、なんか社長は考え事があるようで、
「事業部長。はなかなかやりますよ。うちから一寸した注文をお願いしても、なにか必ず、使い方をきいて、もっと便利な工具や部品を教えてくれるんですよ。いやあ、今までの担当者さんから変わったときは一寸心配もあったのですが、いやいやたいしたもんですわ。」
「いやあ、ごひいきにありがとうございます。」
「それからねえ、同業者さんにも彼を紹介しているんですよ。」
「ほう。最近新規のお客さんがおおいとは聞いてますが、社長の紹介でしたが」
「はっ、はっ、いやいや、紹介できる人材だからこそ紹介するんですよ。なにぶんにもうちらの業界は仕事が終わると即酒というのがおおいんですわ。そこにジョッキ片手に入り込んで、困りごとをきいてきて、いい工具や使い勝手のいいものを提案してくるんですよ。頭の中がカタログかよといいたくなるぐらいですわ」
「おいおい、キミはどこでそんな技を見につけたんだい。けどな、確かにキミは酒は強いよな」
「そうでしょ。私は『コイツはざるだな』とおもってるんですよ。しかもその最中にぷっとそとに出て行ってなにしてるかというと、オタクの会社に携帯で電話して、在庫があーのこーのとかやっとるの。みてまっせえ」
「ああ、そういえばえらい騒ぎの中から電話して、ガードレールの発注をかけて居ったな。あれ飲んでいたのか」
「でへへ。すみません」
「まあいい、社長、コイツはザルではないですよ。ワクです。底がないのですよ。まあ座は明るいのですが、一緒に行こうとすると財布を心配しなけりゃなりません。ははは。まあ今後ともよろしくお願いいたします。」
「わかった。あっ5時。1時間たったな。ワン・アワーってか。・・・ところでだな。近江屋さん。今日これからじかんありますかな?」
「はあ?」
「実は一席近所に設けて有るんですよ。ぜひともご予定がなければ3人で一献といきませんか。いやいや、高い店でないですよ、私のなじみの店です。暑い盛りでも有るしどうですかあ・・・・・・」
「・・ええ。わかりました」
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 あーいってしまった と彼が思ってもさすがに事業本部長相手ではたち場と言うものがありますし、ここまでほめてもらってる社長のお勧めとなれば断れません。事務所をでた3人はとことこと外にでて、ひいきのちょっとした料理屋に行くことになります。
「まいど。大将、例のものはいってる」
「はーい、はいってますよ」
「まあ、お二人ともお座りになって。彼は『ワク』だとおっしゃいましたね。で、じつは一体彼がどれだけのめるのか不思議でならないんですわ、そこで一寸協力してもらおとおもいましてな。」
「はあ」
大将が突き出しと一緒に缶状態のものを持ってきました。
「こちらに6本3まとめの発泡酒があるんですが、これだったらぜーんぶキミのめるだろうと思ったんだわ。どう。やってみる。今後の販路も考えてるんだから一寸やってみない?」
販路・・・いやあーこれは参りましたな。事業部長としてはキミにやってみることをお勧めするぞ
「(おや・・・すこっと意見を変えたぞ・・・まったく販路とか言う言葉に弱いんだから。でどれだけ・・げげっ「ラクダ印:美麗」500cc缶18本かよ。うーん自信がなくなってきた)・・・あのー一寸ご相談ですが、少し考えさせてもらってもいいですか。」
「ほうー、まあ考えることは一寸わからなくもないなあ。こんなにぞろぞろ並ぶと圧巻たからなあ。ダメならダメっていってもいいぞ。けどわかってるだろうなあ。ははは」
「すみません、20分ぐらい考えさせてください。表へ出て考げえて・・・」
「あァ、どこへでも出て考えたらいいよ。 あァいい、待ってるから大丈夫だよ」
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まあ、さすがに彼は外にでていきました、その間、小鉢ものなんぞを事業部長と社長とは突っつきながら世間話をしていますと、そのうち彼が少しなんとなく赤くなりながらもどってきました。
「どうだ、決心はついたかい。興奮してるみたいだな
「社長、大丈夫と言うことがわかりました。それではやらせていただきます。」
「おお、元気だのう。元気が一番。げんぎであればなんでもできるってか。」
炭酸が多い飲み物の場合、のどをかぽっと広げて舌を通さず胃の中に直接流し込むという方法があります。コーラの一気飲みなんかと同じですな。
(立ちあがって)READY GOと言う掛け声と一緒に構えた缶を上に持ち上げて、口に流し込みます。あいた缶は事業部長が取り上げ、栓を開けた缶を社長が渡す。さすがにこれを10缶続けると時々炭酸がゲップになりますから、腹を押さえてガスを抜いてから、またはじめます。一缶ごとに酔いが増して、10缶から最後の18缶目は客席も思わず固唾(かたず)を飲むが如く。しかしからだがゆれ、言葉もろれつが回らなくなってくる。
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「はーい。おわーりまーし-たー。ゲップ。ありがとーござーいましたっと。」
「おーやったやった。まあ、そこに座ってくれ。さすがにワクというだけのことはある。今後もよろしくお願いしますよ・・・やんややんや」
「社長。いやどうもありがとうございました。」
「いやあ。彼は男だのう。見直したわ。さあ、大将、つまみを持ってきて。ほいほい。刺身も有るぞ。」
「いやー、すこしやすませてください。」
「うーん、これはたいしたもんだ。この酒をしっかり飲みつくしたとは・・・・そこで一寸教えておくれ。さっき『考える』といって外へ出かけたがそこになんかみぞがあるような気がするなあ。さしつかえなければその極意を教えてくれないかい?薬をのむとか秘法はあるのか?どこへ行っていた?」
と社長が尋ねると・・
いやー、いつも発泡酒ってのはねえーーーージョッキでのむんでねえ、計りのみしたことがないんですわ。これはやってみなわからんなあとおもったんですよ。そこが心配でなんねえですわ。」
「うん」
でーすかーら、向かいに皆さんがいつも集まってる、たち飲み屋があるっでしょ
「・・・」
そこで、9Lはかってえもらってー、のんでみたらですよ。のめまししした・・・いやいや、のめましたのでえ、だいじょうぶだなああ・・・ってことでもどってきたーんですよ。ってなわけ。」
「・・・・えー、てことは18Lものんだって事かい?」
・・・・おい、一寸待て。そんなことなら事前に上長に相談せんかい
「まあまあ。とりあえず、そこにもたれていなさい。大将、座布団何枚かもってきて、いや横にしたらあかん、吐いてしまうから」
社長はまだ状況を理解しているんですが、事業部長のほうはただ頭を抱え込んで座り込むばかり。
あーいかん、一気飲みはしたらだめだぞと若い者には常々朝礼で言っておるのに・・・・・こともあろうに私が加担するとは
「どうだ、大丈夫か」
「社長。だーいーじょーぶでーす。1時間ゆっくりこうしてればもーとーにもーどーりまーす。」
「1時間?1時間でいいのかい
「だって飲んでるものが発泡酒ですからあ、1時間でアワー(泡)が抜けます。」

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コメント

体調はお戻りでしょうか。東京湾周りは今日はだいぶ涼しいようですが,まだ暑さが続きそうなのでお互い体調管理に気をつけましょう。
さて,大作を拝読いたしました。これを一席演じるときのために,発泡酒18リットル一気飲みを試しとかないといけない,というお話ですね。

投稿: niwatadumi | 2007年8月23日 (木曜日) 12時22分

発泡酒18Lはのめませんよねえ・・・・さすがに私もつらい。
けど訪問営業でこういうめにあいかけたことはあります。(元々は日本酒10升を飲む話です。)実際はこの酒をのむしぐさが、一種の芸になっておりますが、同じことはコント赤信号の渡辺氏のコーラ一気飲みもいえるんですよね。(笑)

投稿: デハボ1000 | 2007年8月23日 (木曜日) 18時31分

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