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クレーム対策とリスク

最近、少し忙しくなってきた。というのも9月末納品の仕事がかなり多くなってきたからである。まあ体を壊さない程度の多忙は、むしろ「精神的にも」都合がいい。
とはいえ仕事の幅を無理に広げるということはしないようにしている。自分の仕事がなになのか整理が付かないからである。感性だけにとらわれず仕事をするには、それぐらいの自己認識があって当然である。

ただ、前にも言ったように、中小企業さんの悩みは複雑で、かつ一人の経営者が抱え込んでいる場合も有る。そういう相談は眠る時間を削っても相談するようにしている。これだけは待ったなしですから。
たとえば、「不良品でクレームを出してしまった」というとき、全品回収するのがまあ本質であろうが、このとき問題点をすぐ捉えて、「暫定対策」>「恒久対策」>「再発防止策提示」というように進めれば、むしろ、企業としての社会性に有利に働くことが多いという話をした。全品回収という場合は、その業界からの撤退を示していることに取られかねないからである。(OEMを受けるという方法もあるのだが・・・)
たとえば、ガス機器について考える。じつはこのところの瞬間湯沸かし器のトレンドとして、総合電機メーカーで製造販売する会社はOEM切り替えか、ラインナップ撤退のところが多くなっている。INAX、日立化成工業などはかなり前からOEMにしてるし、松下電器産業も撤退方針(OEM化)、三洋電機(鳥取三洋電機含む)も撤退方針(OEM化?)を明らかにしている。そうなると、パロマ・リンナイ・ハーマンの大手三社におおくは収斂される。ガス会社でも自社で直接からんでいるのはINAX・リンナイ・東京瓦斯の資本が多く入っているガスターぐらいですね。
なぜそうなるのかというと「ガス事業法」で認証や技術基準ががちがちに固まり、経済産業省の管理下に置かれているのが苦痛(というかリスク管理の主担当が不明確なところがある。反対に他業種参入の障壁でもあるかな。パロマの時も経済産業省の会見を先行して行い、そのあとにメーカーの会見を深夜からおこなった)というところがあるのではないか。
じつは世界のガス瞬間湯沸かし器(給湯用フロ釜も含む)は結構日本勢が多いのである。パロマは製品の7割は輸出だそうだからなおさらそうであろう。現行の「ガス事業法」の問題点も有ることは指摘できるし、その情報について、連絡は役所にしたものの、認証意義の是非を問題になることになるため、出せなかったという意味合いも問題であるが、ただね、その理由は「普通ガスを使う使う業界では非常識な理由で、事故を起こしたからである」ということ。(リンナイと東京瓦斯が行った追試では300回以上SWを連続して入れると、事故を起こす可能性が有るということだが、300回スイッチを押すのを繰り返すこと自体想定外試験(いわゆるモンキーテスト)ですよね。だから、これを経済産業省にあげても、「普通なら」ありえない行動と位置付けだということになる。それでも、途中から設計変更でセンサー方式を改良した。そのところを遡及して旧型品に適用することは、以前の認証を否定することになるわけで・・・)確かにその普通よりはるかに低いスキルが標準になっているのも事実である。換気をせずに室内式の瞬間湯沸かし器を使うというのは、確かに「頭のいい人が」想定できないことであろうなあとはいえるが、いま、いろんな人に聞いて室外式のメリット・デメリットと室内式のメリット・デメリットを明確に判別できる人がじつはそう居ないのかもしれない
10年前でも現場ではどこの会社のも室内配置は問題があるというのが言われていたようだ。我が家も中古家屋であるがガスの設備は更新したのは、販売店からのかなり地道な説得と(私たちも有る程度問題意識があったからであるが)費用対効果を考えたからである。

けどねえ、燃焼するものを室内で使う場合は、換気をしなければならないということは本当は中学の理科で分かってるべきことだったのだが、最近はこういうことをCMしなければならないほど消費者がナーバスになってるのか、科学的スキルが低い人々が増えているからかなあと考えるのです。
以前、電子レンジでぬれたネコを乾かすのに電子レンジを使った話が、アメリカであって、それが取説で「してはならないという表記」になかったから裁判になったという話を聞いたことがあるが、今、電子レンジを買うと「動物の乾燥には使わないでください」とマジで書いてある。日本でも、今後このようなことを明確に示さなければならないというのは、「科学する心」がもう育てられない世界になってるのかね。オール電化でなければならないんですかね

となると、当方愛用の火鉢はどうするのかなあ。鉄道省国鉄(苦笑)の払い下げなんです)に文句を言うのもおかしいですしね。有る人に「暖房に火鉢を使うこと自体が、建屋にサッシの入ったいま、未必の故意だからやめるべき」といわれてるんですけど。私の自室はPCの横に暖房用においてあるんですけどねえ。(苦笑)あら、それ自体、時代を超えた「ヨソウガイデス」でしょうね。

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コメント

「電子レンジで猫」の話はPL法の実態を示すための例え話で実話ではない、というように聞いたことがあるんですが、どうなんでしょうねぇ。

投稿: TX650 | 2007年6月21日 (木曜日) 00時10分

「都市伝説」で引くとこれでてきますね。ただし朝日新聞1991年の社説ではこの案件を引用してますが、都市伝説かどうかは言及を避けています。
また、
>この訴訟はれっきとした事実と主張する著名人がいます。かの村上陽一郎先生です。村上先生は、実際に訴訟を起こされた米国の企業の責任者と会って、訴訟についての雑談を交わしたそうです。「私は話をしましたよ。『訴訟を起こされてたいへんな思いをしましたよ』と、たしかに彼は言っていました」とのことです。
という記載がありました。ただ当人はWIKI他によると
>村上 陽一郎 科学史家・科学哲学者。国際基督教大学教授。
科学史・科学哲学に関する著書多数。自然科学におけるパラダイムの越境と融和を提唱する。物理科学史。研究そのものよりも、当該分野の紹介・輸入に努めたことで主に認知を受けている。理科系研究者からの支持は薄い。
となってるのですよね。どう解釈すればいいのか。というのはアメリカでの訴訟の場合は、当事者同士の合意があれば公開せず取引で終わる場合があるので、公式文書としてでない(隠蔽された)揉め事は一杯有るから真偽が問えませんね。
ちなみに、おととし買った電子レンジの取説にかいてあったのが上記の文章です。一章設けて有るのには動揺しました。

投稿: デハボ1000 | 2007年6月21日 (木曜日) 01時47分

こんばんは

コタツのやってはいけない表示(立てかけたり、ひっくり返したり)を見て、こんなバカな使い方するやついるのかと笑ったことがありますが、でも、コタツしかなくて、部屋が寒くて寒くて仕方が無いときにやりたくなった(ちょっとだけやってみた!)ことがあります。

以前は間違った使い方や無理をして怪我をしたのは本人の責任だったのですが、だんだん安全が厳しくなって、過保護ともいえるような状況が当たり前になってしまい、その結果、どんどんそういう部分の感度が堕ちていっているように思います。

オール電化、停電になったらどうするのかとても心配な私です。せめて、七輪かカセットコンロくらいは用意しておかないといけないと思いますが。鉄道省の火鉢、どこか(多分博物館)で見たことがあります。どこで手に入れられたのでしょうか、私も欲しいです。

投稿: ONDA201 | 2007年6月21日 (木曜日) 19時57分

オール電化というのは、その点で怖いなあ・・・と思っていたのですが、その関係の人に聞くと、ガス器具でもマンションなんかだと結果として有圧換気扇(換気扇の動力のでかいの)なんかを使うから使えないのは一緒だとか・・ORZ
ともあれ「安全・安心の技術」と「使用者の技術・科学スキル」の関係はトレードオフの関係なので、本当に安全安心という言葉自体が適正なのかと議論が出ている現実もあります。
>鉄道省の火鉢
25年前、仙鉄局のバザーで手に入れました。(当時のことだから、各管理局単位で、有効資材の払い下げで赤字を減らそうという)ただし、これ戦時中の代用資材品・アルミ鋳物という珍品です。同時に売っていた鉄製のものは30キロ以上あったのでかえませんでした。アルミ鋳物ですから「熱しやすくさめやすい」という難点がありますが、10キロ以下(実際は灰がはいるので13キロぐらい)なので、家中どこでも使えるという得な面もあります。

投稿: デハボ1000 | 2007年6月21日 (木曜日) 20時20分

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