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バイクがだめなら車椅子があるさ

たまにはTVの話題からはいってみましょう。テレビ東京の報道。(5/29)

㈱オーエックスエンジニアリング という会社があります。(http://www.oxgroup.co.jp/)この会社は、車椅子を作っている会社であるが、TV曰く、元々この社長さん(石井重行氏(59))は、かつてヤマハ発動機でバイクの開発にいそしんでいた人だそうな。ところが試運転時の転倒事故で下半身不随になり、その後バイクの補用パーツと車椅子の製造に特化・特徴的な製品を作っている会社をおこしたそうな。千葉県の会社のようである。で今の会社は、
○(株)オーエックスエンジニアリング(車いす・新規事業である自社ブランド自転車の企画、販売)
○(株)M2デザイン研究所(各種開発・実験 車いす開発、新規事業であるモーターサイクル開発)
○(株)オーエックス新潟(長岡工場でオーエックスグループ製品の試作から量産までの製造)
○OX MOTORSPORTS新規事業である自動車部品開発、製造販売)
○(株)ラボテック(各種開発 新規事業である自転車の開発)
○(株)レブ(数々の栄光を持つ競技用車いすの開発、製造)
○(株)オーエックスフィリピン(車いす用布製品製造)
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面白いのは、社長の主張として「僕は他の車椅子は見ない。あくまでそのほかの乗り物をキャッチしていく」と宣言していることである。いや、それでもバイクの執心があるということは、それは充分技術者魂炸裂である。今年の展示会には「ハンドメイドの125ccロードスポーツ車と、125~170ccロードレースコンプリートマシン」を出したそうですから。
たしかに、今までの車椅子は自転車の流れを技術的に組んでいた。(評価試験方法もそこをベースにしている)そのため、のりごこちとかいう側面が弱かったり、管理のしやすさ、耐久性などもそこを源にしているということも聞いている。ただその研究基盤が自転車だったことから、自転車業界が海外シフトするに従い、段々その基盤技術をまとめてるところは減っているみたいだ。
一方福祉の面からみると、医療現場・看護現場発でのニーズがある。(たとえば医療面でのリハビリセンターなど)そこと、乗る楽しみという視点、視覚的にも乗って楽しいという視点を加味している考え方は、バイク部品のカスタマイズで乗る人が楽しくなるようにする(事実この会社は、自動車のカスタム部品の開発を行ってきた)という視点は、「量産品でないカスタム自転車」に限っては今まででもあったわけで、それを取って古い市場認識というのは勝手であろう。しかーし、そこをうまく「類推」して、横展開することが出来るというのは類推だけでない、いろんな経験に裏づけされた、技術屋さんの企画力を感じる。
さて、当方、この3年間、病院で車椅子のお世話になったりすることが多かった。(一時的に半身不随になったり、足がはれたり(しかも今もって原因不明である。引用していた薬の継続が限界かもといわれている))となるとどこの病院でもストレッチャーないしは車椅子のお世話になるのですが、乗り心地を考える余裕はない。ところが面白いのは、体が少し動けるようになると自分で両サイドの車輪を動かしていけるから、今度は急に操作性とか座り心地とかが気になってくるし、ステンレスの色あいが冷たく感じるくものである。
つまり、この2つのいやな要因を別の視点を持ってクリアすることで、乗り心地や視覚的にも満足感が得られるというわけである。(勿論競技用とかだと又違うだろうが)まあ色々研究開発をしているみたいだが、高額の車椅子は保険が効かず、本当にニーズがある患者には負担が大きいという隘路もあるらしい
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このように、好きだった設計開発業務を不慮の事故で絶たれたとき(もっとも公傷だろうが)「車椅子」にバイクのノウハウと感性を注ぐという、企画を注ぎ込む頭があったということは、創業者の柔軟な感覚と、それにも負けない執念を感じる。というかそれぐらい頭が柔らかでないといけない時代かもしれないですね。

ただ、彼のもといた会社にも、車椅子という商品概念があったのは、調べてみて意外な収穫であった。http://www.yamaha-motor.co.jp/product/wheelchair/index.htmlどっちが先かどうかは問わないでおこう。視点に通じるところがあるのかもしれない。

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考察

自分の考える製品にどのような派生技術があり、どのような可能性があるか。模擬的に考えてみよう。
市場・開発技術・視点・生産技術など、自分の得意な視点だけでまず考えてみて、そこから横に考え方を広げてみよう。

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コメント

20年近く前、ヤマハ発動機の事業企画部門に車椅子使用の方がいて、その方を中心にエンジンを使った移動補助器具なんかを企画開発していました。車椅子テニスなどもされるアクティブな方でした。今はもうご定年だと思いますが。
電動アシスト車椅子はその開発の流れと電動アシスト自転車の技術が出会って生まれたものだと思います。
オーエックスさんの事業も前からよく存じ上げています。

投稿: TX650 | 2007年5月31日 (木曜日) 07時23分

いずれにせよ、ヤマハ発動機さんにはその環境を闊達に動かせる素地があったということ。及びそれを動かせるリーダーシップが取れるプロジェクトリーダー的存在の人が居たということらしいですね。
オーエックスさんの社長さんも59歳になったという人ですが、技術というばかり出なくて製品というものの見方をするバランス感覚のある人と見かけました。(講演活動もなんかどこかと組んでやってるみたいですが、気持ちも若いんでしょう。)
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かくも広義の企業風土というものは「人財」を造り出すものですね。

投稿: デハボ1000 | 2007年5月31日 (木曜日) 09時53分

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