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ガス事業法ってのがあるなあ

----引用開始---
CO事故、リンナイ製でも=過去7年に3人死亡、12人中毒-経産省[時事通信社:2007年02月10日 02時11分]
 経済産業省は9日、ガス器具メーカー最大手のリンナイ(名古屋市)が製造した小型湯沸かし器の2機種で、2000年以降に一酸化炭素(CO)中毒事故が5件発生し、3人が死亡、12人が中毒を起こしていたと発表した。同省はリンナイに対し、機器自体に問題がなかったかどうかを含め事故原因を早急に解明するよう指示するとともに、湯沸かし器を使用する際は確実に換気を行うよう消費者に注意を呼び掛けている。
 事故が発生した機種は「RUS-5RX」(東京ガスが販売した場合は「RN-405SD」)と「RUS-51BT」で、いずれも室内の酸素を取り込んで燃焼、排気する構造。1991年以降に販売され、生産台数は合わせて約115万台に上る。このうち、リンナイによれば現在使われているのは20万台程度とみられる。
 中毒事故は、東京都で2件、鹿児島、広島、神奈川各県でそれぞれ1件発生した。同省は、5件とも「使用時の換気が不十分だった可能性がある」としているが、死者が出た東京と広島の事故では、不完全燃焼を防ぐ安全装置にすすがこびり付くなどして正常に機能していなかったという。 
----------引用終了
余り事の事実がまだ詳らかでないですが、顧客に使い方が徹底されていないことについては、パロマ工業の時もそうですが、議論の余地がありそうです。まあ「小型の湯沸器を密閉した部屋で使う」ということ自体を瑕疵として認めるかどうかという問題はあるかもしれません。
今の家を購入したとき、前のユーザーから風呂釜があんまり調子良くないという話がでました。洗面台に有った湯沸かし器は置いておこうかと考えたのですが、考えれば、風呂釜と湯沸かし器が1個室外機で共用でき、そして室外に置けるということで安全だ・・・という話を聞き、財布をはたいて更新工事を思い切って行い、ついでになんと私が自分で風呂場の防錆塗装を実施(今考えれば、水性塗料とはいえよくやったものだと思う)した思い出があります。まあその後外壁・屋根の更新というN40保全工事こらJR西日本かよ)も実施しましたから、状態はいいのかもしれません。

ただ、これの報道が経済産業省主導で行われているというのは、これらがガス事業法という法律で認証を受けたガス器具であるということがあります。財団法人 日本ガス機器検査協会という認証機関があり、ここが認証を受けなければ販売・使用が出来ないのです。
-----引用開始(要約)
都市ガス用の器具のうち、
○ガス瞬間湯沸器
○ガスストーブ
○ガスバーナー付きふろがま
○ガスふろバーナー

の4品目については、国の定めた技術上の基準に適合した旨のPSTGマークがないと販売できず、マークのない製品が市中に出回った時には、国は製造事業者等に回収等の措置を命ずることができます。これらの規制対象品目は、自己確認が義務づけられているガス用品と、構造・使用条件・使用状況等から見て特に災害の発生のおそれが多いと認められるため、第三者機関(管理者注:日本ガス機器検査協会)の検査が義務付けられている特定ガス用品があります。(中略)また、
○開放燃焼式若しくは密閉燃焼式又は屋外式のガス瞬間湯沸器
○開放燃焼式若しくは密閉燃焼式又は屋外式のガスストーブ
○密閉燃焼式又は屋外式のガスバーナー付ふろがま
については回収処置はないものの第三者機関(管理者注:日本ガス機器検査協会)の検査が義務付けられている品物です。
-----引用終了
で、このような燃焼機器は国家において安全を確認しなければならないことにしてある。(逆に言うと自浄機構を期待することはあるべきであるが、それを第三者から見るシステムが必要だと考えてる。)ことになるのでしょう。
他の機材でも、ガス事業法で扱うか、防爆構造でなければならないと考えるかで装置の全体構成が変わってきます。
まあたしかに、ガスを燃やさないで安全を保つ・・・というのが防爆機材ですから、燃焼できるわけは無いわけでして、上の機材を防爆の範囲で扱うこと自体矛盾なんです。問題は、これらを移送したり、充填したりという場合はどっちの考え方になるかという話です。
たとえば、CNG自動車なら「燃焼させることによって動力を得る」わけですから燃焼設備の扱いに近いでしょう。自動車の場合は財団法人 日本ガス協会が基準書面を出しており、これに従うことになってます。これに関しては私も必要上よく読みます。ではCNGを充填する場所・装置はどうするのでしょうか。こちらはグレーゾーンでどっちに扱うかによって設計から全て代わってきます。(管理者注:他に高圧ガス保安法等がからむが、これはのがれられない。)
で、今現在は高圧ガスとしての扱いは当然なのですが、防爆にはならず、あたかも導管とみなすがごとく燃焼機器とおなじガス事業法扱いになり少し設計が簡略化された場面があります。(とはいえ電動機とかの周辺機器やセンサー・メーターは防爆機器になるという少々複雑な事情なのですが)
どっちがどっちということは得失あって一律に判断できるものではないし、今判断することでもないでしょうが、一般に使われているものも、危険というもののリスクがゼロではないし、それが出来たら逆に製品が成り立たないという機材、実は案外あるのです。
要するに、やっぱり、日常に99.9999%安全というものは有っても、100%安全というものは無いということ。それは考えなくてはならないですね。

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コメント

> 管理人様

失礼いたします。

この一件、パロマが大騒ぎになっているとき、リンナイは何を考えていたんでしょうかね?「ウチに飛び火するな」とか思っていたのなら、企業としての良識を疑ってしまいます・・・

投稿: tenjin95 | 2007年2月10日 (土曜日) 07時47分

>この一件、パロマが大騒ぎになっているとき、リンナイは何を考えていたんでしょうかね

偶然にも両社とも名古屋の会社ですよね。それはともかく、経済産業省は同時に同業各社を調査しており、裏付けを取ってから政府主導で発表に及んだと読みました。
これは、文中にもあるように、経済産業省の認可権限がかなり強いため待たされていたと思います。直前まで是々非々の議論をしていたようで、OKが出たのが深夜22時だということらしいです。だからすぐ名古屋で社長が対応できたのだと思います。
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が、これはどちらかというと、適切な判断をしようとした時間が短すぎ飛び火どうとかいってられない時間ですよね。

(PS)リンナイ㈱HPの引用
弊社は、2月7日に発生した弊社製の開放式小型湯沸器による一酸化炭素中毒事故を踏まえ、過去の事例を確認したところ、同機種及び類似機種で4件の死亡または負傷事故が発生していることを確認しました。
開放式小型湯沸器をお使いの消費者の方におかれては、使用の際には、必ず、確実に換気が行われている状態を確認するようお願いします。
経済産業省からの指示を受け、今後早急に事故の原因究明に取り組んでまいります。
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パロマの事故処理のようなことが起こったので、これは早々に役所に上げて判断を仰いだというほうが正しいかもしれません。飛び火というよりも「過去の間違いがあるなら早く社会に示そう」というやり方です。確かに2日で飛び火云々という余裕はリンナイ社内には無かったと思います。

投稿: デハボ1000 | 2007年2月10日 (土曜日) 20時55分

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