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NaOH+HCl=NaCl+H2O

ふと、30幾年前の小学校の時のことを思い出した。いまや故人となった教諭・校長を思い出すと、感慨がある。

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水酸化ナトリウムというのは厄介である。以前会社で水電解装置を作ったとき、電磁弁が作動しなくなったので見ると、電解の助剤として食塩を混ぜたことによる副産物、析出した水酸化ナトリウムがグリース状態になって電磁弁(POM製)の内部に詰まって動かなくなっていた。これは電磁弁の作動力が3倍の物(真鍮製)に変えて解決したが、今度は副産物の希塩酸が塩素ガスと水素ガスとなって電磁弁周りに流れ込み、8000hで電磁弁の外側(真鍮部)が緑青となって変色してしまった。実に原理は簡単なのだが扱いにくい。

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小学校で、
水酸化ナトリウムと塩酸を等価に混ぜると塩と水になる。また反対に9V乾電池で電解すると、片方の極から気泡が発生し(塩素ガス+水素ガス)が出る実験をした。(当時は6年生の理科)ところが、教師も薬剤管理がよくなかったのだろうが、水酸化ナトリウムを瓶から耳かきで薬包紙に出し、包んで、理科室から持ってかえった児童がいたらしい。

学校からの帰り、ふざけあって遊んでいると、一緒にかえってきた有る少年が私の口に押し込んできた物があった。ラムネか?いかん口に入れたものはまずい。慌てて公園の水道で口をすすいだ。水酸化ナトリウム1g相当と思う。
私は、こいつう・・・という段階で相手も、薬包紙をほっちらかしたままで逃げてかえった。私もそれをだれにも相談しなかった。ところが、これを見ていた女の子がいたらしい。(薬包紙を女の子が持っていった)翌日昼、私達は先生に呼ばれてしまった。連れて行かれたのは校長室。事情を説明する教諭。そして、
校長「君達は、学校のものをもち出した。しかも非常に危険なものを。次に、その物を口に入れた。危険は世の中に一杯有る。君達の周りにも一杯有る。そのことを認識して欲しい。」
4人+1人(私)を並べていたのだが、私を教諭はどかせたあと、次に校長が言った言葉は強烈だった。
校長「君達のやったことはこんな行為ですむものではないぞ」というやあっという間に、4人の顔を連続で平手で強打した
そして
校長「薬とか、理科室の機器は注意しないと毒以上の災いがあるんだぞ。それを考えたらこの平手打ちは手ぬるいと思いなさい。教室に戻れ。」
唖然とした私に
校長「薬で命を落とす例もある。気をつけるように」
といわれ、教室に戻った。それ以後だれも語らず、卒業していった。

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いまなら、いろんな意見があろう。ただし一言言っておくと、校長の家は私の家の近くでは好々爺で知られていた。しかし、このときの校長の顔はあまりにも緊迫感で一杯であった。
結果としてこれは問題にならなかった。校舎の網いりガラスを(偶然ではあるが)ボールでぶつけて割ったりとか、極悪なことをしていた私でさえ、校長のすごい姿をみたのは後にも前にもこれ1回だった。

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コメント

こんちわ。仕事もやっとひと区切りしました。
ご訪問ありがとうございます。
私の考えですが、
第一何故、校長先生は、教師を叱責しないのか疑問です。
この、事案は、一つ間違えると、無知故の傷害致死犯罪です。
水酸化ナトリウム固体が、液体になり、体につくと皮ふがとけ、目に入ると失明の危険性があります。付いたときは痛くなくても、「いつのまにかとけていた」という薬品です。
何故、教師は、その事を教えないのか、(私たち、職業訓練では、考えらないことです。)
苛性ソーダくらい大丈夫と考えていたのでしょうか。
その後の試薬の員数の確認も怠った当然の結果だと思います。
(本実験の食塩の化学反応に必要な大まかなグラム数は、判ると思います。)
もしも、私でしたら、前半で、担当者を子供たちの前で、叱責してから(本当は、担当者の権威とか落とすので、やりたくは、無いのですが。)
プログの内容の行動をするべきと思います。が・・(いろいろな意見です。すみません。)
しかし、今は、熱い先生がいなくなっていますね。
それと、化学ですが、十分に試薬の取扱いに注意すれば、安全に実験できますし、私たちの生活に重要な学問です。

投稿: 職業訓練指導員 | 2006年12月 9日 (土曜日) 13時33分

塩素ガス+水素ガス発生の・・・
ですか、すみません。化学方程式しか目に入らず。
化学反応で、電解も一緒に学ぶ授業だったんですね。
1モル

投稿: 職業訓練指導員 | 2006年12月 9日 (土曜日) 13時38分

教師は叱責されました(午後2授業は代講になりましたから)小学校ですし、1人の教員で管理と行かない状態で叱責処分ですんだようです。
担任は幼児の時の農機具事故で右手を失なっており、片付けを一人でしていましたから、迅速にはできなかたのでしょう。それを「抜いた」のがいたとは想定できなかったのだと思います。
尤も、それ以降、実験授業は行われました。ただし、薬の管理は厳格になりました。元々彼は実験には常に熱心な指導をしていましたね。
それ以上に、今あれをやればぜったいPTAで問題となることですよね。それが無かったのが「いい」時代だったと思います。

投稿: デハボ1000 | 2006年12月 9日 (土曜日) 15時45分

書きかけで、すみませんでした。
1モル・・・と書こうと思ったのですが、

そうでしたか、
私は、東京都の中学を出て、工業高校(電気科)に進学しました。(学費が本当に、格安でした。)
大学は、なぜか、化学系に学び(電子系に行こうとしたが・・NGで、)能開大・産業短大・・・では、化学系(めっき等)を学びました。
入学当時、電気系は全て全滅で、仕方なく、化学は、あまり好きでは無かったのですが、研究熱心な担当教授にお会いして化学が好きになり、卒業しても、勉強を少し続けたいと思い、いろいろな化学系の学校・大学に行きました。
 化学といいいますと、一般には、花形ではなく、えんの下の力的存在で、映画では、化学者といいますと、うさんくさい・・・と言う印象がありますよね。
管理人さんのお話もよき時代のお話ですが、
私も、当時、工学部の化学系の入学資格の欠格事項に(今はありません。)色弱と色☆がありました。私は、色弱でしたが、検査表を暗記して何とか、合格ましたが、やはり、実験ではかなり辛い思いをしました。

投稿: 職業訓練指導員 | 2006年12月 9日 (土曜日) 18時45分

>当時、工学部の化学系の入学資格の欠格事項に(今はありません。)色弱と色☆がありました。私は、色弱でしたが、検査表を暗記して何とか、合格ましたが、やはり、実験ではかなり辛い思いをしました。

わたしもそうなので、電気では「将来の就職は云々」という文言がありました。しかしそれも天命だと(爆笑)開き直って機械にしました。今でも抵抗とCADの色判別は嫌いです(笑)。

投稿: デハボ1000 | 2006年12月 9日 (土曜日) 20時42分

 担任教師が、校長先生に伝えるほどの沙汰になったことは、
尤もだと思います。
校長先生の言動も、行き過ぎだとは思いません。
この件が現在起きていたら、こんな程度では済まないと思います。(ぼくは、
化学系の学校を出ていますので、水酸化ナトリウムが、どれほどの
劇物かも知っています。)
 でも、相手は、小学生です。そのとき、その4人の児童の誰が、
自分の行なったことの重大さを理解出来たのかが判りません。
軽い悪戯のつもりだったのかも知れません。
もしも、これが、大人が行なったことなら、殺人未遂になることでしょう。
知らなかったでは済まないと思います。
 担任教師の指導不足ですね。
小学校の授業でも、劇物・毒物を使ったり、他にも危険を伴うものがあります。
教師は、授業に取り掛かる以前に、これから使う物が、どれほどの危険物なのか
教えなければならない義務があります。
 校長先生の平手打ち、その後の人生に、どれだけ影響したのでしょうね。

投稿: のぞみ36号 | 2007年3月31日 (土曜日) 21時23分

 深刻な内容のブログに、ぼくの稚拙なコメントで、
コメント欄を汚して、すみません。
それから、ぼくの所へは、度々、来て下さっているのに、ぼくは、
なかなか、お邪魔しなくて、すみません。
 平手打ちは、その場、痛いだけで、数分もすれば、
なんともありません。
その4人が、その後、理解して反省したのか、疑問に思います。

投稿: のぞみ36号 | 2007年3月31日 (土曜日) 22時22分

この記事のコメントをよんでいただけると分かりますが、当時としてまた教師の責任能力(体が不自由であった)ことを考えると、他に手段があったのか疑問です。これらの経緯はRESに書き込んでますから読んでいただいていただければ幸いです。

かれらは、普段しない人がおこったこと自体におどろいたのでしょう。物理的な痛さではないと思います。そう信じたい。(というのは、この後私は、引っ越してしまったのです)

投稿: デハボ1000 | 2007年4月 1日 (日曜日) 01時33分

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