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サイダーからファンドへ

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手作りサイダーで17人病院へ=「三ツ矢」発祥地の小学校-兵庫(時事通信)
 兵庫県川西市の市立緑台小学校(川崎明利校長、417人)で29日、実験でサイダーを作って飲んだ児童のうち17人が気分が悪くなり、病院で治療を受けた。症状はいずれも軽かったという。県警川西署が原因を調べている。
 同市教育委員会によると、同日午前の総合学習の時間で、6年生2クラス67人がサイダーを作って飲んだところ、2人が嘔吐(おうと)などの症状を訴え、病院に搬送された。その後、15人が頭痛などの症状を訴え、治療を受けた。
 川西市は「三ツ矢サイダー」発祥の地で、授業では「郷土の誇りとなるものを学ぼう」として、サイダー作りに挑戦。製法は児童がインターネットで探し、水に重曹、クエン酸、砂糖などを混ぜて作っていた。 
[時事通信社:2006年06月29日 22時10分]
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重曹(十三じゃありません)を混ぜると、炭酸ガスが入るのですがね・・・確かにケーキなどに入れる食品添加物ですが、大量摂取していいのでしょうか。
で、炭酸飲料というと、いかにも人工的なイメージがあるけれど、もともとは鉱泉から湧きでる天然モノ。欧州では炭酸の含有量が多い温泉が多く、ことにドイツでは冷え性の治療と胃酸過多の緩和のために、国策として保全に勤めている由。日本でも鹿児島にその名も「ラムネ温泉」という湯治宿がある。(営業を今もしているらしい)大分や青森にも同じ成分の温泉があるようだ。
で、温泉???というとそんなの出来るのかというのもあるでしょう。炭酸泉は地層としては非常に安定化したところで出来る温泉なのだそうで、日本のように活火山があるような地域では少ない。というマイナーな存在だけれども、欧州のような比較的安定した地盤の国では、温泉があること自体が珍しいことである由。もちろん温度は高くないからこそ溶存するのである。さきの鹿児島のラムネ温泉は確か沸かしていた気がする。
さて、明治時代、ビン詰めの飲料が出回るようになってくる。関東では横浜にビール発祥の地(麒麟麦酒の元祖である)があるが、今の生麦にある工場ではなく街中の方(平沼地区だと思う)だったらしい。このような炭酸飲料ブームとともに、各地で鉱泉水(天然炭酸水)の掘削が行われる。これを先駆けたのが「平野水」である。
平野・・・そうです。能勢電鉄の平野です。(今は本社・車庫があります)兵庫県川西市のホームページの中にある「平野鉱泉・いつか見た街」によると平野鉱泉は、その昔は摂津三湯に数えられる名湯だった由。明治17年、この鉱泉水が「平野水」として飲料用にビン詰め販売される。これが三ツ矢サイダーのルーツ。この段階ではもちろん甘みはないからハイボールの割り水として好評だったのだろう。
そののち、明治40年には、シロップを加えた本格的なサイダー生産設備(現・アサヒビールと関係の深い帝国鉱泉→三ツ矢シャンペンサイダー)も稼働し、最盛期には500人の従業員をかかえる「東洋一」の工場に発展していったのだとか。
このあたりは他にも炭酸泉(例:ウヰルキンソンタンサン鉱泉)が有る。これは西宮だそうな。宝塚にも炭酸泉があった由。阪急電鉄が宝塚という地を一種のリゾート地にしようとしたのは、ここに温泉があったからとも聞く。事実宝塚新温泉という施設から宝塚歌劇団の公演はスタートしている。
さて、話を戻して、能勢電鉄のHP(阪急電鉄のHPの中に入っています)を見るとこう書いてある。
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当社は、日蓮宗の関西における総本山・能勢妙見宮への参詣者と能勢地方の産物の輸送を目的に、明治41年5月23日、能勢電気軌道株式会社として創立し、川西能勢口~一の鳥居間から営業を開始した。
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一の鳥居は平野の隣の駅。そのあと順次延長していくわけだが、どうも「能勢地方の産物」というのが、炭酸水だったらしい。時期的にも合いますね。そのため、早期に福知山線の駅まで0.7キロ延長する。この延長区間は、最後は51号or61号という車体更新工事済みながら直接制御の単行車が2往復するだけになっていたから、廃止時点を覚えている方もいらっしゃるのではないか。当時のビンといえばコルク栓のビンになるわけで、重そうだなと思う。
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当社の沿線は、大阪都市圏の近郊に位置し、自然環境に恵まれているため、昭和40年代以降ベッドタウンとして急激に開発が進められ、(中略)昭和53年10月1日に社名を能勢電鉄株式会社に変更した。
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で、昔を懐かしむために、上述の事が起きたというわけである。
さて、炭酸泉は温まるということを聞いた私は、腰痛治療によかろうと思った。当時、医学雑誌をたまたま見たところ、高濃度の人工炭酸泉(40℃)の長時間入浴で血行改善の効果が現れる知見もあるらしい。そこで、風呂の追い炊き(40℃設定)をしたまま、スーパーでごっそりもらってきたドライアイスを風呂に入れてみたのだが・・・しばらくすると、1Fの床になんやら白いガスが・・・浴室内は「夜のヒットスタジオ」状態になっていたのである。当然廊下もその状態。家族にあきれられるやらである。もちろん薬効はなし。調べてみると、濃度を保つためそれなりの溶存設備を作ったそうで当方の早とちりである。
それ以降、圧縮機技術を生かした混和装置の研究に没頭する・・わけも無く、ただバッキ槽用の気泡発生器を調達して泡風呂にしたりした(笑)が、それ以降は湯治場に粛々と通うことになった訳。(苦笑)
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人工サイダーの造り方として、ついぞ「ドライアイスの粉末状のものを水に入れていけばいいんじゃないか」とは思いそうである。ついでに冷えて一石二鳥・・・というようには行かない。ドライアイスを作るためには圧縮炭酸ガスを一度作らなければならないが、市販のガスは食用であることを考慮していないから、圧縮機の潤滑油が微量でも混ざる可能性があるわけで、だめなのだ。また塊の大きなものだと、水中でドライアイスの周りに氷がへばりついてしまい、一度溶解が止まることも経験した。したがって、食用を前提とすると新聞報道の通りになるのだが、そもそも常温・大気圧下で炭酸泉ができるかということを考えると、難しいのではないか。

阪急HDのHPには阪急電鉄・阪急交通社・阪急ホテルズマネージメントの3社へのショートカットが並んでいる。そして阪急電鉄のHPのなかに能勢電鉄のHPがぶら下がっている。くしくも昨日、阪神電鉄が経営統合される事が株主総会で了承された。近い将来阪急阪神HDのHPの中に阪神電鉄のショートカットが並ぶわけである。また、未成線として阪神線から宝塚近傍までの予定線もあって、土地も買収したこともあり、一部はバス専用道路となった時期も有る。今も宝塚まで阪神電鉄バスが時間6本尼崎・杭瀬方面からくるが、もしこんな経営統合が成り立ったという現実を、過去の両社の経営陣があの世から見ていたら、腰を抜かして炭酸鉱泉風呂のお世話になるんじゃないかなあ。

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コメント

http://www.jidoukan.or.jp/net/jidoukan/3-zoukei-2/n-said-syua.html

どうやらこれを処方に使ったようですね。

投稿: デハボ1000 | 2006年6月30日 (金曜日) 04時58分

こんにちは。小学校の先生は文科系?という記事を先日、書こうと思っていました。実際には理科や数学が主専攻の方もいるのですが。教員の給与削減が決まった一方で、小学校に退職者などを理科助手として配置することが決まったそうです。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060626AT1G2400126062006.html

投稿: KADOTA | 2006年6月30日 (金曜日) 18時44分

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