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スイッチを変えうるか

秋になってきました。自分は読書の秋というより食欲の秋ですけど、読書も乙な物です。
「OnとOff」という本をせこせこ読んでいます(既報)。ボケ気味の頭ではなかなか読み辛いですが、それでも2回は読み通しました。頭の中身があんたと違うというのはまあこの際置いておいて、出井氏の気分のリフレッシュのうまさには脱帽です。例えば車を4台お持ちの由。飾っておくだけでなく、交替ごうたい、ロード状況やTPOに分けて使っているようです。
僕には車をとっかえひっかえという財力も無ければ、そちらを進む気もありませんけど、ある仕事をしている人が趣味や余興に才能を持っている事例は、男女問わずありますね。前にもあげた、冷凍機専門家兼家具職人。サラリーマン兼漫画家。学者兼鉄道趣味の大家。新進気鋭の技術者兼トップブリーダー。アナウンサーでマジシャン。見事に両立させて各々高水準なのです。これは時間の使い方がうまいんでしょうか。頭の中でOnとOffが見事切り替わるのでしょうか。どっちもありだとおもいますね。
まあ、二足のわらじをはくことは、昔はあまり重用されず、むしろ本業がおろそかになる萌芽だとまで論ずる人もいましたが、出来れば違う世界を一緒に味わって、比較と自己研鑚に役立てればむしろいいんです。3つ4つとなると、さすがに体力の限界が出てきますから、人によりきりで、そこまでは言えませんけど、2つぐらいのベクトルのかなり異なった仕事・・・じゃなくて行動が出来れば、良いと思います。むしろその方が仕事の幅も広がるし、関連知識や関連してきてなくても、別のことで使った思考形態がはたっと転用でき、長い目で自分の肥やしになるのでは、と思います。
他方、1人の社員に相互関連の無い、非ルーチン的な3種類・4種類の仕事を任す会社もあります。2つまではいいのでしょうが、3つになると平凡な案しかでないという、非活動的なレベルに至ってしまい、4つになると仕事全体のポテンシャルが落ちますね。僕の経験からは。そうやって、「人的搾取」をすることで、実はその会社の製品レベルが高くなりえない(色んな意味での)ことにつながってる場合って、あちこちで目にします。かつ多面的な人材もそろわないという負の遺産まで作ってしまう。
人間の技術的能力てのは、一体どれぐらいの負荷を掛けると「緊張と緩和のバランス」が取れていいのですかね。(その人の潜在的ポテンシャルによりますがね。平均レベルでは?)

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コメント

>他方、1人の社員に相互関連の無い、非ルーチン的な3種類・4種類の仕事を任す会社もあります。
デハボさんのスペシャリスト的方向性からはこれは「なし」なんでしょうけど、個々の仕事の専門家には及ばなくても様々な仕事をそれなりにこなす「オールラウンダー」もひとつの才能として「あり」なんではないでしょうか?
中小企業では重宝されるでしょうし、大企業でも経営者には必要な能力、で、スペシャリスト偏重でそういう経営者が育たないのが「大企業病」の1病態、というふうに言えるように思います。
私がある掲示板で存じ上げている自衛隊の2佐殿なども、先日来「某特別研究任務で単身赴任」→「スマトラに緊急災害派遣」→「某国で特別任務(国際援助の事前調査らしい)」→「観閲式事務局」と、休まる暇がないと嘆いておられますが、組織で動く軍隊にしてこういった人材が必要とされているということは知っておいてもいいですね。

投稿: TX650 | 2005年8月28日 (日曜日) 10時36分

>デハボさんのスペシャリスト的方向性からはこれは「なし」なんでしょうけど、個々の仕事の専門家には及ばなくても様々な仕事をそれなりにこなす「オールラウンダー」もひとつの才能として「あり」なんではないでしょうか?

「ジェネラリスト」という範疇はありますね。スペシャリストをまとめるという才覚。これはこれで一つの専門的な仕事といえますね。「オールラウンダー」というのも本当はあるのでしょうが、体力が続かず全て中途半端になり、結果挫折するのが、機械一般の場合おおいようです。

>中小企業では重宝されるでしょうし、大企業でも経営者には必要な能力、で、スペシャリスト偏重でそういう経営者が育たないのが「大企業病」の1病態、というふうに言えるように思います。

そこは書けないと思っているのは、外国の経営学大学院を出ておけば、経営者になれると思っている一部の優秀な人たち。これらは「ジェネラリスト」であるべきが、その実経営の「スペシャリスト」と扱われるという事実があるのですよね。

最近大企業も技術者にはスペシャリスト「的人材」を求めても、スペシャリストを余り求めなくなってきました。(お付き合いさせている色んな会社でも言われてるようです。具体例もありますが、ここではご容赦を)

投稿: デハボ1000 | 2005年8月28日 (日曜日) 13時25分

うーん。「ジェネラリスト」というのがまた大企業的な言い方ですよね。
>「オールラウンダー」というのも本当はあるのでしょうが、体力が続かず全て中途半端になり、結果挫折するのが、機械一般の場合おおいようです。
それは株式を公開するような大きな企業の場合ではありませんか?例えば零細レベルの企業だったら、専門が電気だとか機械だとかすら言ってられないのが実態、ひとつのことしかできない専門バカはいらない、というのが本音だと思います。お取引のある中小・零細企業を思い浮かべてみてください。
>そこは書けないと思っているのは、外国の経営学大学院を出ておけば、経営者になれると思っている一部の優秀な人たち。これらは「ジェネラリスト」であるべきが、その実経営の「スペシャリスト」と扱われるという事実があるのですよね。
つまり「スペシャリスト偏重」なのではないですか?現場を知り、企業を導いていける、そういう人材が育たないのではありませんか?

投稿: TX650 | 2005年8月28日 (日曜日) 15時58分

>それは株式を公開するような大きな企業の場合ではありませんか?例えば零細レベルの企業だったら、専門が電気だとか機械だとかすら言ってられないのが実態、ひとつのことしかできない専門バカはいらない、というのが本音だと思います。お取引のある中小・零細企業を思い浮かべてみてください。

僕もそう思っていました。けどこう言う場合特に中小企業が集まっているところではお互いに人材・設備を融通するというシステムが稼動しているみたいです。私も実はそう言うネットワークで助けられた経験があります。(前も、今も)

所で、人材養成であえて専門馬鹿は作らないようにしなければならないですね。そこは人材の定期的ローテーションに依存するべきなのです。電子屋さんに計画図を書かせたりなど工夫が要ります。
中小企業ならともかく、大企業のほうがうまく行かないという話を聞きます。(どこへ行っても、内々の話と必ず言われますが)
まあ、本当にどんな規模でもあることです。

投稿: デハボ1000 | 2005年8月29日 (月曜日) 00時15分

>特に中小企業が集まっているところではお互いに人材・設備を融通するというシステムが稼動しているみたいです。
それは素晴しいことだけど、まだ特殊な事例、デハボさんがおられる大手とお取引があるような恵まれた中小企業の取組みではないですか?(●●協力会、とか。)あと大田区あたりだと行政や商工会あたりが旗を振ってそうですけど・・・。

投稿: TX650 | 2005年8月29日 (月曜日) 05時03分

実際具体例としては、
東京都(特に大田区・墨田区・江戸川区)横浜市金沢区・水沢市・東大阪市・八尾市・堺市が行政主導型ですね。
一時そういうところからリサーチをしていってONLY ONE企業を探索したことがあります。そこで探してみると、三多摩地域まとめて地域でそういう団体を立ち上げていたり、山梨県から売り込みがあって(使ってみた)たり、諏訪市周辺でもNPOとして立ち上げてるようです。あと駒ヶ根・飯田(南信地区) 上田付近でもそういうのがあります。
となると、問題意識のある地域ということにはなりますね。(特筆すべきは岩手県はかなり熱心みたいですよ)
いずれはそういう潮流が全国をあっけんする(除く:農業中心と行政が判断した県)になると考えています。

投稿: デハボ1000 | 2005年8月29日 (月曜日) 18時11分

中小の企業の経験のないということですが、以前出向した会社は会社規模は100人ですがほとんどが営業関係でして、技術は20人も居ませんでした。業務は機械のセット組設計と特殊な圧縮機の開発でした。(後者はのち自社開発の費用が捻出できなかったところへ、欧州の会社から日本総代理店の話が舞い込み、いまは、其の圧縮機をベースにして日本の法規対策にモディファイする業務になっています)
ここで求められている、技術者に不足している要件は「幅広いコーディネートの出来る技術者を探している」ということでした。システム開発もしましたしたが、基本は専門家意識で連携無く行われている各開発を、どうするかというものがTASKの一つでした。(ちなみにこのあと銀行主導で営業も技術も減員され出向者はもどされて、嘱託を解雇し70人ぐらいになってます)
人的依存度に関してはもっと小さい開発部隊をコンサルしたときにも、一人欠けたから開発能力がなくなったので、依頼を中止したいという懇願を受けた経験もありますので。きぼの大きな会社と比較しても(傑出した経営者・・岡野工業とか・・が出てこない限り)、この点は代わらないと思います。むしろ岩手県・東京都・東大阪市など行政主導と言う面もあるがそれに乗っかってきた意欲のある中小企業を見出していくのも、今後のコンサルの一つであります。(東大阪市の企業団体はなんと大阪府立大学に寄付講座をつくってしまいました)
いずれにせよ、寄らば大樹と言うクラスにならない限り、技術者が生活の依存性を持つのは難しい世の中です。

投稿: デハボ1000 | 2005年8月29日 (月曜日) 22時55分

いまいち文意がよくわかりません(「生活の依存性」とか??)が、技術者が20人近くもいれば立派な中堅企業だと思いますが。(生産は外部で、それで100人もいるんでしょう?)

投稿: TX650 | 2005年8月29日 (月曜日) 23時22分

1・2人のレベルではないといえばそうですけどね。営業の技術支援も行っていたから、実働工数は10人ぐらいですかね、設計の純粋な担当者は。

その規模の会社であっても開発費は年間20万円程度でしたね。(失敗は許されませんでした・・・まあ当然ですが)生産は外部ですが、工員さんを常時2人雇っていたぐらいの工数でした。(工数計算を必ず並行してたので覚えています)また設計のみ受託というのもありましたから大きいとはいえないと思っていました。あと機械設備は当然CADのみです。

この時期もっと小さいところにコンサルにいったこともあるので、あんまりかわらなかった気がしましたけどね・・・

投稿: デハボ1000 | 2005年8月30日 (火曜日) 20時52分

>「オールラウンダー」というのも本当はあるのでしょうが、体力が続かず全て中途半端になり、結果挫折するのが、機械一般の場合おおいようです。

と書きましたが、SEさんの場合そういうマルチプレーヤーもいるらしいです。もちろん、それ相当の対価はもらってるそうですが・・・自分は、多分そんんな人材にはなれなかっただろうと思います。

投稿: | 2005年8月30日 (火曜日) 22時08分

営業の技術支援って、技術者の本来業務の1つだとずっと思ってましたし今でもそう思ってます。
デハボさんはそれを純粋でない=「不純な」業務とおっしゃる?それなら断固承服できません。私に言わせれば営業支援を通じて市場を知ることをしない技術者は単なる燃えないゴミです。少なくとも私の部下(後にも先にもいませんけど・・)には不要です。

投稿: TX650 | 2005年8月30日 (火曜日) 23時18分

不純ではないですよ。私もしてましたし、そうでなければつとまらないのが設計(研究の場合必ずしもそうでないけど)のあるべき姿だと思っています。今でもたまーに営業同行でいきます。(ただ金勘定は苦手ですけど)中堅の技術者にもいってこさせてますよ。(昨日も一人いってこさせました。報告書をかかせてます)

この当時は、技術提案書を各社に山ほど書くのも仕事でした。ただ純粋な製図などの設計業務という範疇とは混乱するのでここでは切りはなしただけです。

投稿: デハボ1000 | 2005年8月31日 (水曜日) 20時22分

>ただ純粋な製図などの設計業務という範疇とは混乱するので
そこで切り離して考えちゃうのが既に大企業目線ではありませんか?

投稿: TX650 | 2005年8月31日 (水曜日) 22時39分

そうかもしれないけどね・・・一緒にすると少し煩雑になるかと思っただけで他意はありません。
えええと思うかもしれませんが、当時、見積り作業・営業支援・(狭義の)設計業務が勤務時間中何分かという日報を書かされていましたね。なんか社内事務処理と課税項目の問題でこの手の処理が必要だったようです。
(はっきり言って私は営業業務も設計要件を引き出す手段と言う認識で当時の部下(がいたんです)に言って、営業支援1時間という項目を業務情報収集1時間と書き直させた事もあります。)
今の職場ではもうないと思ってたら、やっぱり良くにたシステムがあるんですね。管理職はないですけど。
最初の職場2箇所ではありませんでした。(日報があっても文章でした)

大企業病とかというわけでもないようです。町工場でも様式こそ違えこういう管理をしているところがありますから。どうやら加工費の見積もり計算に使うようです。

投稿: デハボ1000 | 2005年8月31日 (水曜日) 23時03分

そりゃそういう業務管理は当然必要でしょう。
話題が違うと思いますが。

投稿: TX650 | 2005年8月31日 (水曜日) 23時11分

要するに、旧来の、開発・設計・製造・営業とかなんとかの垣根を取っ払うと、新しい世界が見えることもあるんですよ。まだ固執している技術者は決して少なくないと思います。(研究の場合は多少固執する場合もあるかもしれませんが)
なんか並べてみると某タ〇ゲンのカタログの能書きみたいになってきたな。

投稿: デハボ1000 | 2005年9月 1日 (木曜日) 21時16分

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